「真実の口」1,328 知らなければ気にならないのに、知ってしまうと気になる話⑭

前回の続き・・・。

《魚編・第 2 話》

★イカソーメン

イカソーメンとは、生のイカを麺状に細く切り、醤油やつゆ(めんつゆ)を付けて「文字通りそうめんのように」啜って食べる日本料理である。

イカソーメン

イカの水揚げで知られる函館の名産として有名である。

スーパーでもこんなパックにして売られている。

スーパーのイカソーメンパック

ただ、イカは鮮度が命と言われている。

釣り師としても、料理人としても、イカを扱う私である・・・。

新鮮なイカをみわけるコツを伝授しよう!

① イカは泳いでいる時、釣った直後、あるいは水揚げされた直後は透明である。

イカの鮮度変化①

空気に触れると、一旦、白くなる。

② 時間の経過と伴に、次第に濃い茶色へと変化する。

イカの鮮度変化②

③ 鮮度が落ちると、全体が白く変化していく。

イカの鮮度変化③

活きの良い刺身として使えるのは濃い茶色②の段階までである。

イカの構造

その他のチェック方法としては、エンペラ(イカの耳の部分)がより分かりやすいので、透き通るような物を選ぶ。

また、どの魚でも言えるのだが、目が黒々として澄んでいるものほど新鮮である。

胴も張りのある膨らみのある物の方が良い。

さあ、ここで問題である。

イカソーメンのように細く切れば切るほど、空気に触れる表面積が多くなる。

鮮度は落ちないのだろうか?

そこで、再び、近くのスーパーを回ってみた。

・A店
イカソーメンA店

【名   称】 刺身用 紋甲いかそうめん〈解凍〉
【原材料名】 紋甲いか(ベトナム産)、発酵調味料、食塩、ソルビトール調味料(アミノ酸等)
【添付醤油】醤油、水飴、醸造酢、食塩、発酵調味料カラメル色素調味料(アミノ酸等)  (原材料の一部に大豆、小麦を含む)

・B店
イカソーメンB店

【名   称】 あおりいかそうめん(解凍)
【原材料名】 アオリイカ(インド)、食塩、還元水飴
【添付タレ】 醤油、砂糖、食塩、調味料(アミノ酸等) (原材料の一部に大豆、小麦を含む)

・C店
イカソーメンC店

【名   称】 するめいか糸造り(生食用)
【原材料名】 するめいか(韓国産)、還元水あめ、食塩、酵母エキス調味料(アミノ酸)
【添付タレ】 本醸造醤油(小麦、大豆を含む)、みりん、かつお節エキス、糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、調味料(アミノ酸等)着色料(カラメル色素)

上記で分かるように、店頭に並ぶイカソウメン類には、基本、海外で獲れたイカを急速冷凍したものが使われている。

また、イカは水分が少ないので冷凍しても傷みにくく、冷凍に向いている食品とも言われている。

更に、イカを急速冷凍することによって、アニサキス等の寄生虫の心配がなくなるので、ある意味適しているとも言われているのだが・・・。

ただ、板前さんによれば、冷凍する場合、新鮮なイカをすぐに捌いてワタ、軟骨、墨袋を取り、刺身用の場合は皮も取ることを勧めている。

上記のイカ達が、このような工程を経て、冷凍されているとは思えない・・・(笑)

さて、今回、原材料名にソルビトール還元水飴というものが登場している。

どちらも、糖アルコールの一種である。

糖アルコールとは、人工甘味料の部類に入る糖の種類で、合成甘味料と違い、自然界にある成分から人工的に作り出されたものである。

甘味があるものが多く、小腸から体内への吸収が悪くカロリーになりにくいため、多くは低カロリー甘味料として用いられる。

キシリトール配合ガムをご存知だと思うが、キシリトールも糖アルコールの一種で、口内細菌による酸への代謝がされにくいため、虫歯になりにくい甘味料として応用されているものでる。

これらをイカに使うとどうなるのだろうか?

糖アルコールを使用すると、水分が保持され、冷凍しても変質しなくなり、色が褐色に変わらない(=非褐変性)を持ち、成形後の製品の食感を保持する効果があるのだ。

つまり、品質保持剤品質改良剤として使用されているわけだ。

蒲鉾などの魚肉練り製品に砂糖などと共に添加されているので、機会があれば、蒲鉾の原材料名を見て欲しい。

糖アルコールは小腸で吸収されないため、過剰に摂取すると鼓腸や下痢の原因となったりする場合もあるが、この効果を利用して、下剤、栄養剤、浣腸液などの医療用途としても使われている。

FAO (国際連合食糧農業機関)、 IAEA (国際原子力機関)、 WHO (世界保健機構)の専門家委員会でも、糖アルコールは、極めて安全性が高いとはされているのだが・・・。

イカ独特の甘味が薄いからなのか・・・?

イカソウメン自体に、調味料(アミノ酸等)を使用していたり・・・。

一般的には、付属のタレが付いていたら、それを使うだろうから・・・。

タレにかつお節エキスやら調味料(アミノ酸等) やらを、使用していたり・・・。

本来の味を胡麻化しているとしか思えない・・・(笑)

声:「これも・・・、ネギトロと一緒で、鮮魚ではないわなぁ・・・(;´∀`)・・・うわぁ・・・」

勿論、信じるか信じないかは貴方次第である・・・ε=ε=ε=(;^・_・^)

次回へ・・・。