「真実の口」1,393 恐怖の超監視社会⑤

前回の続き・・・。

Google の戦略は何となく掴めたことと思う。

その対抗軸は無いのだろうか?

それが、オープンストリートマップ( OSM )というものらしい・・・。

Open Street Map ( OSM )とは、道路地図などの地理情報データを誰でも利用できるよう、フリーの地理情報データを作成することを目的としたプロジェクトで、誰でも自由に参加して、誰でも自由に編集でき、誰でも自由に利用する事が出来るというものらしい・・・。

Open Street Map Japan

上記は、日本語での情報提供や相互互助の支援を行っているサイトらしく、編集は、本家サイト OSM.org で行うことができるようになっている。

Open Street Map は、米紙において、 Wikipedia のようなウェブサイトに触発され、「編集」タブや履歴機能も保たれていると評されるくらいだから、地図版 Wikipedia と理解したら良いのではないだろうか?

このデータを利用している企業は、既に数百社に上るという・・・。

何故だろう・・・?

実は、これが自動運転等に繋がるのである・・・。

自動運転システムにとっては、地図をベースにした位置情報やナビゲーションなどのサービスは根幹とも言え、戦略上、 Google に握られたくない企業が急増しているのということのようだ・・・。

更に、世界の自動車業界、交通サービス業界では、近年、MaaS (Mobility as a Service:マース)という話題で持ちきりらしい・・・。

MaaS とは、「運営主体を問わず、情報通信技術を活用することにより自家用車以外の全ての交通手段による移動を 1 つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな『移動』の概念」となっている。

声:「ナンノコッチャ?」

総務省の HP に解説があった・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…

「電車やバス、飛行機など複数の交通手段を乗り継いで移動する際、それらを跨いだ移動ルートは検索可能となりましたが、予約や運賃の支払いは、各事業者に対して個別に行う必要があります。

このような仕組みを、手元のスマートフォン等から検索~予約~支払を一度に行えるように改めて、ユーザーの利便性を大幅に高めたり、また移動の効率化により都市部での交通渋滞や環境問題、地方での交通弱者対策などの問題の解決に役立てようとする考え方の上に立っているサービスが MaaS です。」

昨年、 10 月 4 日、トヨタ自動車とソフトバンクの提携・共同会社設立の発表においても、 MaaS という言葉が使われ、各界へ衝撃を与えた・・・。

私自身、初めて聞く言葉だったし、今一つピンと来なかったのだが・・・。

車は乗れたらいいか・・・?

電話は docomo じゃないとな・・・!

このような人間には無縁のことのように感じていたのだが、調べてみると、凄いことだった・・・ε=┏(; ̄▽ ̄)┛

元々、アイデアがフィンランドで生まれ、 MaaS というコンセプトにまとめあげられたのが 14 年のことらしい。

その翌年には、生みの親となったフィンランド人が MaaS を事業化するためのベンチャー MaaS フィンランド( 16 年に MaaS グローバルに改称)を立ち上げ、首都ヘルシンキで MaaS アプリの「 Whim (ウィム)」をリリースして、実際にサービスを開始したところ・・・。

因みに、Whimとは、気まぐれという意味らしい・・・。

Whim には色々な料金プランがあるらしいが、最上位のプランでは、月額 499 ユーロ(約 6 万 4,000 円/現在レート)で、 1 回 5km 以内までのタクシーも含めて、市内の交通手段が乗り放題になるという・・・。

MaaS グローバルの資料によると、サービス開始後、 Whim ユーザーのマイカー利用率は半減( 40% → 20% )。

一方、導入前は 50% に満たなかった公共交通の利用率が 74% に増加

タクシーとレンタカーの利用も増加。

Whim の登録者は 18 年 10 月現在で約 6 万人らしいのだが、もし、これが拡がって、マイカーが減れば、その分、渋滞や事故は減るだろうし、大気汚染も減るのかな・・・?

日本の平成 28 年( 2016 年)の乗用車登録数(軽自動車も含む)は、 60,831,892 台となっている。

これが 3,000 万台にまで減るとしたら・・・。

ここ数週間話題になっている、高齢者の事故、若齢者の事故、飲酒運転等々も少なくなるのではないだろうか・・・?

半導体大手の米 Intel と調査会社の米 Strategy Analytics (ストラテジー・アナリティクス)は、 2017 年、自動運転が実用化されたことを前提にすると、世界の MaaS の市場規模は 2050 年には 7 兆ドル(約 770 兆円/現在レート)になると予測している。

これらを考慮すると、如何にデジタル地図が重要なものかと言うことが頷ける。

話を戻すが、 OSM に乗っかっている企業としては・・・。

Facebook・・・米カリフォルニア州メンローパークに本社を置く Facebook, Inc. が運営するユーザー数 20 億人を超える世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス( SNS )。

Apple・・・米国企業として史上初の 1 兆ドルを超えた米カリフォルニア州に本社を置く、インターネット関連製品・デジタル家庭電化製品および同製品に関連するソフトウェア製品を開発・販売する多国籍企業。

Microsoft・・・史上 3 社目となる時価総額 1 兆ドル突破を記録し米ワシントン州に本社を置く、ソフトウェアを開発・販売する会社。

TESLA(テスラ)・・・米シリコンバレーを拠点に、バッテリー式電気自動車と電気自動車関連商品、ソーラーパネル等を開発・製造・販売している自動車会社。

Uber(ウーバー)・・・世界 70 カ国・地域の 450 都市以上で展開している米企業であるウーバー・テクノロジーズが運営する、自動車配車ウェブサイトおよび配車アプリ。

Airbnb(エアビーアンドビー)・・・世界 192 カ国の 33,000 の都市で 80万 以上の宿を提供している宿泊施設・民宿を貸し出す人向けのウェブサイト。

etc・・・

国内企業は解説不要と思うので、トヨタ自動車、日立製作所、日本航空( JAL )、Softbankグループ、etc・・・

名だたる企業が参加しているではないか!

そして、この OSM を基軸に地図サービスを提供する企業として、急速に力を付けている会社があるという・・・

Mapbox (マップボックス)と言う会社らしい。

TESLA のナビゲーションシステムを担当し、 17 年には Softbankグループが約180億円を出資し、更に、前述したトヨタ自動車と Softbank グループが共同で立ち上げる次世代 MaaS にもその技術が使われるとみられているそうだ。

しかし、チャッカリしているのは、ゼンリンだ・・・。

米マップボックス、ゼンリンと協業 日本市場を開拓

あの Google マップから ZENRIN の文字が消えて、株価が暴落した日に Google の対立軸になりうる企業と協業提携していたのだ・・・(笑)。

どちらにしても、地図を作っていくのはユーザーと言うことは、ナビを使う度、あなたの行動は常に監視されているのだ・・・((((;´・ω・`)))ガクガクブルブル

自動運転もそう考えると怖い・・・((;゚Д゚)オレシラナイ

次回へ・・・。