「真実の口」1,466 新型コロナウィルス・・・⑥

前回の続き・・・。

前回、 2 月に入ってからの感染者の推移をご覧いただいた。

中国の感染者・死亡者の推移を表にしてみた。

2/1

2/2 2/3 2/4 2/5 2/6 2/7 2/8

2/10

感染者数

11,791

14,380 17,205 20,438 24,324 28,018 31,161 34,546 40,171
死亡者数 259 304 361 425 490 563 636 722

908

中国では、 7 日、新型コロナウィルスに対して、『新型冠状病毒肺炎』と名前を付けて、日々、現状を公表している。

声:「ここでいう公表は、民主主義国家で言うところの公表とは違うと思うが・・・。」

私が Blog を書いている 2 月 12 日 12 時過ぎの時点では、 11 時 34 分が最新のもののようだ。新型冠状病毒感染的肺炎疫情在行动

それによると・・・。

感染者: 44,742 人
疑似: 16,067 人
重症: 8,204 人
死亡: 1,114 人
治癒: 4,744 人

疑似と言うのは、疑いのある患者と言うことなのだろう・・・。

まだまだ、拡大は続きそうな勢いであることは言うまでもない。

中国・国家衛生健康委員会( NHC )によると、 4 日午前 0 時の時点のデータから計算した全国の新型冠状病毒肺炎の確定感染者の死亡率は 2.1%  となっている。

死者は、湖北省に集中していて全国の 97% を占めている・・・。

湖北省の死亡率は 3.1%

武漢市の死者数は全国の 74% を占めている。

武漢市の死亡率は 4.9%

湖北省を除くその他地域の死亡率は 0.16%

湖北省と武漢市の死亡率は、全国平均より高い。

厚生労働省によると、日本国内のインフルエンザ感染者数(推定)は、年間 1,000 万人規模。

感染がもとで死亡する人は約 10,000 人。

つまり、致死率は 0.1%。

武漢を除く中国の新型冠状病毒肺炎による致死率は、日本国内のインフルエンザの 1.6 程度ということになる。

致死率

話を戻す。

新型冠状病毒肺炎の全国平均の死亡率は初期の 2.3% に対し、現在は 2.1% とやや減少しているらしい・・・。

中国国家衛生健康委員会( NHC )委医政医管局の焦雅輝副局長によると・・・。

武漢市の死亡率がその他地域に比べて高いことについて、「この間、重症患者を重点病院 3 ケ所で収容・治療したが、この 3 病院の重症患者用ベッド数は 110 床しかなく、収容能力が足りていないことから、重症患者は 20 余りの病院に分散された。これらの病院では、重症医学専門ではない医療チームが治療を行うこととなり、高レベル医療資源の配置が手薄となったことが、死亡率が高めとなっている一つの要素と考えられる」と説明している。

また、湖北省の平均入院日数は全国平均より長くなっているという・・・。
焦副局長によると、湖北省以外の全国の新型冠状病毒肺炎による肺炎患者の平均入院日数は・・・。

最短が海南省の 5 日。

最長で広東省の 12.75 日。

湖北省を除く全国の退院患者の平均入院日数は 9 日。

ただ、湖北省の平均入院日数は 20 日と飛び抜けて長い。

湖北省の平均入院日数が長い理由は二つあるという・・・。

一つは重症患者数が多いこと。

一つは武漢市が厳しい退院基準を定めたこと。

中国当局の診療案によると、退院の基準は症状が消失してから検査を 2 回行い、その間隔は 24 時間空けることが求められているらしい。

この 2 回の検査の結果、いずれも陰性であれば退院という運びらしい。

しかし、武漢市の基準はさらに厳しく、上述基準に合格後、さらに病院内で 10 ~ 12日観察を行うこととされており、必然的に、湖北省と武漢市の退院患者の入院日数は長くなるということらしい・・・。

焦副局長は、新型肺炎の重症患者に対する治療状況について、現時点で 31 の省・市・自治区に設置した発熱外来は 15,000 ケ所、重点病院は 2,092 ケ所に上ることを明らかにしている。

2 月 3 日だけで、中国全土の発熱外来で診察した患者数は 220,865 人

ただし、前日比で見ると、 16,710 人減少したという。

焦副局長は、全国の状況を見ても、この数日で発熱外来の来診者は減って来ていると語るのだが・・・。

前回の中国以外の感染者の推移を表にしてみた。

分かりやすいように、各国の感染者推移を表にしてみた。

日付

2/1 2/2 2/3 2/4 2/5 2/6 2/7 2/8 2/10

日本

20 20 20 23 35 45 86 90

161

シンガポール

16 18 18 24 24 28 30 33

43

香港

13 14 15 15 21 22 24 26

36

タイ

19 19 19 25 25 25 25 32 32

韓国

12 15 15 16 18 23 24 24

27

マレーシア

8 8 8 10 12 14 15 15

18

台湾

10 10 10 10 11 13 16 17

18

オーストラリア

10 12 12 12 13 14 15 15

15

ドイツ

6 8 8 12 12 12 12 14

14

ベトナム

6 7 8 10 10 12 12 13

14

アメリカ

6 6 11 11 11 12 12 12

12

フランス

6 6 6 6 6 6 6 11

11

マカオ

7 8 8 10 10 10 10 10

10

アラブ首長国連邦

4 4 4 5 5 5 5 7

7

カナダ

4 4 4 4 4 4 5 6

7

イギリス

2 2 2 2 2 2 3 3

4

フィリピン

1 2 2 2 3 3 3 3

3

インド

1 2 3 3 3 3 3 3

3

イタリア

2 2 2 2 2 2 3 3

3

スペイン

1 1 1 1 1 1 1 2

2

ロシア

2 2 2 2 2 2 2 2

2

カンボジア

1 1 1 1 1 1 1 1

1

ネパール

1 1 1 1 1 1 1 1

1

スリランカ

1 1 1 1 1 1 1 1

1

フィンランド

1 1 1 1 1 1 1 1

1

スウェーデン

1 1 1 1 1 1 1 1

1

ベルギー

1 1 1 1 1

1

総数 161 175 336 211 236 264 318 347

448

上記の感染者の中で、香港とフィリピンでは、死者が一人ずつ出ている。

現時点では、これらの数字を見ていくと、死亡数は増えていないの、致死率に関しては、恐れるには値しないように見える。

因みに、日本はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」を含んだ数字になっているが、厳密にいえば、クルーズ船内は所有国の船籍によるので、 WHO の発表では日本には含まれていない。

この「ダイヤモンド・プリンセス号」を小さい武漢と捉える向きが多いようだ・・・。

さて、各国は、新型冠状病毒肺炎の封じ込めにどれだけ対応できるのだろうか?

大型クルーズ船の旅と言ったら、乗りたいかどうかは別にして、誰もが、憧れるところだろう・・・。

ダイヤモンド・プリンセス号を考察してみる。

ダイヤモンド・プリンセス号は、 2004 年、三菱重工業長崎造船所で建造され、日本国内で建造された中ではアイーダ・プリマとアイーダ・ペルラに次いで、最大クラスの客船のようだ。

全長 290m 、総トン数 11 万 5,875t、乗客定員は2,706人、乗組員数は1100人、巡航速度は 22 ノット(時速約41キロ)。

1,337 室のうち 72% の 960 室はいわゆる「オーシャンビュー」とし、 56% の 748 室には専用バルコニーを具備。

バリアフリーに配慮した客室が 29 室。

レストランは乗客の好みに応じるため 7 つ、 24 時間営業のものもある。

様々なイベントが開かれる三層吹き抜けのアトリウム。

夜間には映画を上映する屋外プール。

劇場、カジノ、屋外シアター、フィットネスセンターなど豪華な設備が盛りだくさんだ。

まあ、書き並べるだけで、豪華客船だ・・・(笑)

半世紀以上の歴史があるアメリカのクルーズ会社「プリンセス・クルーズ」が運航しており、 2014 年からは日本発着クルーズも開始したようだ。

日本人リピーターが多いことでも知られており、 2014 年の大規模改装で大浴場「泉の湯」、寿司レストラン「海(Kai)寿司」などが登場。

日本発着の際には日本語ができるクルーが約 100 人乗船するなど、日本語サービスも充実しているらしい。

今回、ダイヤモンド・プリンセス号は、「初春の東南アジア大航海 16 日間」に出航中だったようだ。

1 月 20 日、横浜を出港
1 月 22 日、鹿児島
1 月 25 日、香港
1 月 27 日、ベトナム・チャンメイ(ダナン/フエ)
1 月 28 日、ベトナム・カイラン
1 月 31 日、台湾・基隆
2 月 1 日、那覇
2 月 4 日、午前に横浜に帰港。

・・・というスケジュールだったようだ。

1 人あたりの旅行代金は 25 万円~ 138 万 2,000円。

乗客にとって、どのような旅になったのか・・・?

次回へ・・・。