「真実の口」1,463 新型コロナウィルス・・・③

前回の続き・・・。

感染の拡大を続ける新型コロナウィルスだが、もう少し、時系列を追ってみよう。

1 月 29 日、武漢市からのチャーター便により帰国した邦人 206 人については、機内検疫により医師による問診・診察の結果、 4 人に発熱等の症状が認められた。

症状が認められた方は、機内で周囲への感染防止措置がとられ、日本到着後に医療機関へ搬送された。

また、 1 人は降機後、空港で待機中に吐気の症状が認められたため、医療機関へ搬送された。

医療機関へ搬送された 5 人以外の 201 人のうち同意の得られた 199 人に対して国立国際医療研究センター( NCGM )において再度医師による問診、診察、検査が行われ、 191 人は特段の「症状無し」と改めて確認された。

これらの方々については、少なくとも 2 週間は外出を控えていただくようお願いをするとともに、定期的に健康状態をフォローアップしていく。

NCGM における精査で 8 人に発熱、咳、鼻汁、頭痛等の症状が認められ、これらの方々については、頭痛の 1 名を除いた 7 名が入院した。

症状の有無を問わず、 204 人に対して新型コロナウィルスの検査を行っており、この結果については、改めて公表することになっている。

また、同意せずに帰宅した 2 人についても、検疫官が自宅に送り、健康状態のフォローアップを行うとされた。

政府の説明によれば、 2 人には「本人のため」と説得したようだが、「症状が出ていない。」「帰国したのだから自宅に帰りたい。」と主張し、受診を拒否し自宅へと帰宅したことが発表されている。

この行動に対して、街角インタビューあるいはネットでは避難轟轟だったようだが・・・。

同日、この患者は、大阪府在住の 40 代女性の感染が確認(日本 8 例目)。

この女性は、 1 月 23 日、本人が医療機関を受診した際に、武漢市からの旅行者との接触歴の申告があったとして、報告がされていた。

【概要】
●年代: 40 代
●性別:女性
●居住地:大阪府
●症状、経過:
・ 1 月 20 日、発熱し東京都内の医療機関を受診し、経過観察。
・ 1 月 21 日、発熱が持続するため、東京都内の別の医療機関を受診し、胸部レントゲン写真で異常がなく経過観察。
・ 1 月 22 日、大阪府で医療機関を受診し、経過観察。
・ 1 月 23 日、症状改善なく保健所に相談し大阪府の医療機関を受診。発熱、呼吸器症状および、胸部 CT 画像で肺炎の所見があり入院となった。
・ 1 月 29 日、症状は咳のみとなり改善した。現在経過観察のため入院中。
●行動歴:
・ 1 月 12 日から 17 日まで中国武漢市からのツアー客の乗るバス(国内 6 例目と同じバス)にガイドとして乗った。
・ 1 月 17 日夕方から 1 月 22 日まで、中国河南省からの別のツアー客の乗るバスにガイドとして乗った。
・ 1 月 20 日の医療機関受診時から仕事中であってもマスクを着用していた。

1 月 30 日、武漢市からのチャーター便により帰国した邦人 206 人のうち、医療機関へ搬送された 5 人について、 29日 22 時、国立感染症研究所等において新型コロナウィルスに係る検査を実施したところ、 5 人全員が陰性との報告が入る。

なお、医療機関では、 5 人の方に対しては、引き続き適切な医療を実施することを公表。

同日、チャーター機第二便は、日本時間の午前 6 時ごろに武漢の空港を出発し、午前 8 時 50 分ごろ、羽田空港に到着し、 210 人が帰国。

菅義偉官房長官は、午前の記者会見で、到着時に 13 人の体調不良者がいたことを明らかにし、東京都内の医療機関に搬送されて受診すると語った。

また、政府関係者によると、搭乗前の中国当局の検査で、 2 人の出国が認められなかった。

第 1 便と同様に、機内で検疫を行い、発症が疑われる人や症状のある人は、都内の感染症の医療機関に搬送され、症状がない人も、政府が用意したバスで国立国際医療研究センター( NCGM )に移り、ウィルス検査を受けた。

また、前日、第一便で帰国し、ウィルス検査を受けなかった 2 人が、「検査を受けたい。」と申し出たことを厚生労働省が明らかにした。

前日から、ネットでは、この 2 人の身元割り出しが行われていたようだ・・・┐( -_-)┌ ヤレヤレ

同日、国立感染症研究所より、 29 日武漢市からのチャーター便により帰国した邦人に感染症の 3 症例の報告があった。

1 例は患者で、 2 例は無症状病原体保有者ということだった。

1 例の患者は、発熱等の症状が認められており、感染が確認(日本 9 例目)。

【概要】
●年代: 50代
●性別:男性
●居住地:中華人民共和国(湖北省武漢市)
●症状、経過:
・ 1 月 29 日 8 時半ごろ帰国。
・医療機関に到着時点で、鼻汁および咽頭痛を認め、詳細な検査を実施したのち入院後に 37.9℃ と上昇し、 21 時に 38.7℃ と上昇
・ 23 時頃 検査陽性
●行動歴:現在確認中

他の 2 例については、無症状病原体保有者として確認された初めてのケースとなった。

【無症状病原体保有者 1 例目概要】
●年代: 40 代
●性別:男性
●居住地:調査中
●症状、経過:
・ 1 月 29 日 8 時半ごろ帰国。
・症状はなく、念のため検査で陽性。
●行動歴:現在確認中

【無症状病原体保有者 2 例目概要】
●年代: 50 代
●性別:女性
●居住地:調査中
●症状、経過:
・ 1 月 29 日 8 時半ごろ帰国。
・症状はなく、念のため検査で陽性。
●行動歴:現在確認中

同日、三重県保健環境研究所より、三重県在住の 50 代男性の感染が確認(日本 10 例目)。

この男性は、 1 月 27 日に本人が医療機関を受診した際に、武漢市の滞在歴の申告があったとして、報告がされていた。

【概要】
●年代: 50 代
●性別:男性
●居住地:三重県
●症状、経過:
・ 1 月 13 日、武漢市から帰国。その際は、症状なし。
・ 1 月 25 ~ 26日、38度の発熱。
・ 1 月27日、救急要請。救急車で三重県内の医療機関に搬送され受診。画像診断で肺炎像なく、自宅にて静養。
・ 1 月 28 日、 39 度の発熱。
・ 1 月 29 日、医療機関再受診。画像診断で肺炎の所見あり、入院。
●行動歴:
・ 12 月 24 日- 1 月 13 日まで武漢市に滞在。
・その他、行動歴は現在確認中。
・日本に帰国後は、マスク着用。

同日、東京都健康安全研究センター及び国立感染症研究所より、中華人民共和国(湖南省)在住の 30 代女性の感染を確認(日本 11 例目)。

この女性は、中華人民共和国湖南省長沙市在住のツアーコンダクターであり、 1 月24 日に本人が医療機関を受診した際に、武漢市の滞在歴の申告があったとして、報告がされていた。

【概要】
●年代: 30 代
●性別:女性
●居住地:中華人民共和国(湖南省)
●症状、経過:
・ 1 月 19 日、武漢市に滞在。
・ 1 月 20 日、入国。入国時は症状なし。 2 6日まで国内を引率。
・ 1 月 24 日、発熱と咳が出現。都内の医療機関を受診。
・ 1 月 27 日、症状が改善しないため、都内の医療機関を再受診。インフルエンザ陰性
・ 1 月 30 日、症状が改善しないため、都内の医療機関を再受診。
胸部レントゲン検査にて肺炎像が認められ、そのまま入院。
●行動歴:
・本人からの報告によれば、武漢市の海鮮市場(華南海鮮城)には立ち寄っていない。
・中国において、肺炎患者との明確な接触は確認できていない。
・なお、発症後はマスクを着用していたとのこと。

同日、国立感染症研究所より、京都府在住の 20 代女性が感染を確認(日本 12 例目)。

この女性は、 1 月 28 日に本人が医療機関を受診した際に、武漢市の滞在歴の申告があったとして、報告がされていた。

【概要】
●年代: 20 代
●性別:女性
●居住地:京都府
●症状、経過:
・ 1 月 16 ~ 22日、武漢市に滞在。
・ 1 月 22 日、午後に入国。入国時点では発熱や咳等の症状なし。
・ 1 月 23 日、咳症状が出現し、以後自宅にて静養。
・ 1 月 28 日、夜間に発熱( 38℃ 台)し、同日救急車にて京都府内の医療機関に搬送され受診。
・ 1 月 30 日発熱( 37.2℃ ~ 37.5℃ )、咳症状は続いている。自宅にて静養。
●行動歴:
・ 1 月 16 ~ 22 日、武漢市に滞在。この間、 1 月 17 日または 18 日に咳症状のある人に接触歴あり。
・ 1 月 23 日以後、他者との接触を避けて自宅にて静養。外出は1回のみで、その際はマスク着用。

同日、チャーター便第二便で羽田空港に到着した邦人 210 人についての続報。

医療機関へ搬送された 13 人以外の 197 人に対して、国立国際医療研究センター( NCGM )において再度医師による問診、診察、検査が行われ、「症状無し」と改めて確認された 184 人の方々については、外出を控えていただくようお願いをし、宿泊施設で定期的に健康状態をフォローアップしていくとのこと。

NCGM における精査で症状が認められた 13 人の方々については、入院となる予定。

症状の有無を問わず、 210 人に対して新型コロナウィルスの検査を行っており、この結果については、改めて公表するとのこと。

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【厚生労働省より】

国民の皆様へのメッセージ

○新型コロナウィルス感染症は、我が国において、現在、流行が認められている状況ではありません。国民の皆様におかれては、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様にお一人お一人の咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。感染症対策に努めていただくようお願いいたします。

○武漢市から帰国・入国される方あるいはこれらの方と接触された方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、事前に医療機関へ連絡したうえで、受診していただきますよう、御協力をお願いします。また、医療機関の受診にあっては、武漢市の滞在歴があることまたは武漢市に滞在歴がある方と接触したことを事前に申し出てください。

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次回へ・・・。