「真実の口」1,773 新型コロナウィルス・・・270

前回の続き・・・。

30 日(火)、アフリカのナミビアの外交官の 30 代男性で、別の国を経由し 28 日(日)に成田空港に到着し、空港の検疫所で陽性が判明し、検体をゲノム解析した結果、“オミクロン株“と確認された。

“オミクロン株”の感染が確認されるのは初めて。

当初、無症状だったが、翌 29 日(土)には発熱が出たという。

厚労省では、同じ航空機に乗っていた全ての乗客 70 人を濃厚接触者として扱い、アプリによる健康管理などを要請する方針。

協力に応じない場合は、氏名の公表なども検討する。

濃厚接触者約 70 人のうち、約 40 人が都内在住者であることを明らかにした。

ここまでが 12 月 1 日午前の情報で、以下は、出張の為、 11 月 30 日に UP している。

南アフリカで発見された新たな変異ウィルス“オミクロン株( o )”について、新たに分かってきたことを報告する。

最初に、今回のネーミングに「?」と疑問に思った方も多いと思う。

当初、新型コロナウィルスは、発生した地名が付けられていた。

トランプ前大統領が武漢ウィルスと言ったことを始まりとして・・・。

ただし、これに対して、中国を忖度した WHO は中国や武漢を印象させないように、 COVID-19 という正式名称を発表した。

そして、変異株が出ると・・・。

イギリス型。

南アフリカ型。

ブラジル型。

インド型。

それぞれ、発生源を変異ウィルスの型として使われてきた。

しかし、 WHO は昨年 5 月末、それぞれの変異株に対してギリシャ語のアルファベットで呼ぶようにすると発表した。

「汚名を着せることや差別につながることを避け、コミュニケーションしやすくするため、当局やメディアが新しいラベルを使うことを推奨する」

・・・と言う理由らしい(笑)

まあ、武漢ウィルスと言う言葉がいつまで経っても使われることを懸念したに他ならないのだが・・・。

イギリス型・・・“アルファ( α )株”

南アフリカ型・・・“ベータ( β )株”

ブラジル型・・・“ガンマ( γ )株”

インド型・・・“デルタ株( δ )”

上記のように改められたことになる。

それ以降、変異株が出るたびに、“イプシロン( ε )”、“ジータ( ζ )”、“イータ( η )”、“シータ( θ )”、“イオタ( ι )”、“カッパ( κ )”、“ラムダ( λ )”、“ミュー( μ )”とギリシャ文字が順番通りにと割り当てられてきた。

そして、次に、発生した変異ウィルスには、“ニュー( ν )”と名付けられた。

24 日(現地時間)、英国メディア「デイリー・メール」によると、『今月 11 日にボツワナで変異株ウィルス「 Nu 」が初めて見つかった。』と報じられている。

デイリー・メール・オンライン

しかし、 WHO は、“ニュー( nu )”は英単語の「 new 」と混同しやすいと理由で、“ nu ”を飛ばすことにした。

次は、“クサイ ( xi )”と言う順番のはずだが、英語で“ xi ”と表記する“クサイ”は、姓として使われ、WHO のガイドラインは新しい感染症に名前をつけるときに地名や人名を疾患名に含めてはならないとしているため、“クサイ”も飛ばすことにした。

ただ、中国の習近平(シーチンピン)国家主席の「習」の字も英語で、“ xi ”と記されることから、 WHO が中国に忖度して、“クサイ”を飛ばしたのではないかといった見方が出回っている・・・(笑)

欧州では、感染拡大が既に始まっており、世界各地で“習株”が猛威を振るっているというニュースが駆け回ることを避けたかったのだろうか?

日本でも、“臭い株”が感染拡大となると、何だか、注意がおろそかになりそうな気もするから良かったのだろうか?

新しいニュースとして・・・。

オランダでは、 26 日(金)に、南アフリカから旅客機で到着した乗客のうち 61 人の陽性が確認され、保健当局は、これまでに 13 人が新たな変異ウィルス“オミクロン株”に感染していたことを発表している。

デンマークでも、28 日(日)に、南アフリカから入国した 2 人が、“オミクロン株”に感染していたことを保健当局が発表している。

フランスでも、“オミクロン株”に感染していた疑いのある症例が 8 件見つかったと保健省が発表している。

また、オーストラリアでも、 28 日(日)に、アフリカ南部から入国した 2 人の感染が確認されたと発表している。

これを受けて、オーストラリア政府は、南アフリカを含むアフリカの 9 ヶ国からの外国人の入国を禁止すると発表。

フィリピン政府は、南アフリカなどのアフリカの国に加え、オランダなどのヨーロッパの国々、合わせて 14 ヶ国から原則として入国を認めない方針を発表。

イスラエルは、すべての外国人の入国を 14 日間、禁止することを決定。

モロッコは、海外からのすべての直行便の乗り入れを 29 日深夜から 2 週間、停止することを発表。

これに対して、日本でも、国立感染症研究所が、 28 日、“オミクロン株”を「懸念すべき変異株( VOC )」に指定し、警戒度を最も高いレベルに引き上げた・・・。

政府は、 27 日午前 0 時から、南アフリカなど 6 ヶ国からの入国者や帰国者に対し、当面最大 10 日間の施設待機を実施したのだが・・・。

「真実の口」1,676 新型コロナウィルス・・・180でも空港検疫を取り上げたが、空港検疫では PCR 検査ではなく“抗原検査”が今も実施されている。

再度、厚生労働省が公開している動画を紹介する・・・。

前回もお伝えしたが、「 PCR 検査は検体中に 5 個以上のウィルスがあれば、陽性を感知するが、抗原検査では 100 個以上必要だ。その分、精度が劣る。」のだ!

これでは、“デルタ株”の時と同じように、ザル検査で、“オミクロン株”が入ってくることは間違いない・・・( ̄^ ̄)凸

・・・と思っていたところ、岸田首相がこれまでになく早い決断をした・・・(*’ω’ノノ゙☆パチパチ

『“オミクロン株”に関する水際対策等についての会見』

「(“オミクロン株”に関する水際対策について)

“オミクロン株”への対応につきましては、緊急的な対応について是非国民の皆さんに直接御協力をお願いしたいと思っています。

“オミクロン株”の病毒性ですとか、あるいはブレイクスルー感染力など、いまだ世界的に専門家ネットワークの分析が行われている、分析途上の状況にあります。

しかしながら、 WHO (世界保健機関)は 26 日に懸念される変異株に指定いたしました。

よって我が国も最悪の事態を避けるために、緊急避難的な予防措置として、まずは、外国人の入国については 11 月 30 日午前 0 時より全世界を対象に禁止いたします。

そして、日本人等についても南アなど 9 ヶ国に加えて、感染が確認された 14 ヶ国、そして地域から帰国する場合にはリスクに応じて指定施設における厳格な隔離措置を実施いたします。

これらは“オミクロン株”についての情報がある程度明らかになるまでの念のための臨時・異例の措置であります。

なお、我が国は G7 の中でも最高のワクチン接種率、かつ 2 回目接種から最も日が浅い状況にあります。

マスク着用を始め、行動自粛への国民の協力についても世界が賞賛している状況です。

“オミクロン株”のリスクへの耐性は各国以上に強いと認識しております。

国民の皆さんには、落ち着いて対応するよう呼びかけたいと思います。

そして、未知のリスクには慎重の上にも慎重に対応すべきと考えて政権運営を行っております。

まだ状況が分からないのに岸田は慎重過ぎるという批判については、私が全て負う覚悟でやってまいります。

万が一の措置で御不便をお掛けする国民の皆さんには御理解をお願いしたいと思います。

なお、詳細につきましては、事務方から改めて説明させたいと思います。

(ナミビア共和国からの入国者で 1 人陽性者が出たとの情報について)

対象国から、今まで 32 名の入国があったと報告を受けています。

その中で、ナミビアから入国した 1 名について新型コロナウイルス陽性の疑いがあるとの報告を受けており、直ちにゲノム解析を行い、詳細を調べてまいります。

詳細については、事務方から説明させますが、一応そういった事実関係については報告を受けているところです。

おっしゃるように、これはゲノム解析の最中ですので、“オミクロン株”かどうかまだ判断はされていないということであります。

ゲノム解析は 4 日から 5 日かかると聞いております。

(観光目的の入国について年内をめどに再開の検討に入るという方針について)

まずは現状をしっかり把握し、そしてその状況を把握した上で機動的、柔軟に対応していかなければならないと考えています。

“オミクロン株”については、世界的にその感染力がどうなのか、あるいはワクチンが効くのかどうか、更には重症化する可能性がどれだけあるのか、まだまだこれから専門家の分析・解析が進んでいく、こういった状況にあるわけですから、これをしっかり確認した上で、様々な対応を考えていかなければいけない。

しかしその際に、この状況に応じて機動的・柔軟的に対応していくことが大事であると基本的には考えています。

是非、状況把握に努めたいと思っています。」

流石、聞く力・・・\(^^)/

現在までに、“オミクロン株”でわかってきたことは・・・。

南アフリカ医師会・コエツィ医師によると、「症状としては、 1 日~ 2 日続く強い倦怠感の後に頭痛や体の痛みがある。咳もあるが、ずっと続くものではなくやがてなくなる。」と語っている。

南アフリカの医師会のアンジェリーク・クッツェー会長は、「“オミクロン株”の感染者約 20 人を診療した結果、今のところ重症患者はおらず、自宅での治療も可能だ。また、患者に味覚や嗅覚障害は見られず、酸素濃度の低下なども確認されていない。」と話している。

感染者のうち約半分がワクチンの未接種者だったらしく、大半が「疲労感」を訴える健康な男性だったという。

また、伝播性が高い“オミクロン株”の拡散による大流行については「今の段階ではすべて予測にすぎない。今までの事例はすべて軽い水準。深刻に心配する段階ではない。懸念される状況を観察してはいるが、現在は『誇張が横行している』と言いたい。」と付け加えた。

感染力は強いが、重症化する懸念は余りないような見解だが、前回の投稿でもお伝えした香港の事例がもう少し分かったので報告する。

28 日(日)の香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストなどによると・・・

最初に発見された 36 歳の男性は、南アフリカからの入国者で、 11 日の香港到着時の検査では陰性となったが、 2 日後の追加検査で陽性判定を受けた。

2 番目の感染者は、 62 歳の中国人で、 10 日にカナダから香港に到着して隔離され、 18 日の検査で陽性判定を受けた。

2 人は、入国者隔離専用ホテルで隔離され、ホテルの廊下を挟んで向かい側の部屋で過ごしていたが直接的な接触はなかったという。

香港当局は最近アフリカで“オミクロン株”が見つかったことから 2 人の患者の遺伝子検査を香港大学に依頼し、その結果 2 人とも“オミクロン株”に感染していたことがわかった。

香港当局は 2 番目の患者が最初の患者から 2 次感染したものと推定している。

保健当局の調査によると、最初の患者は食べ物を受け取るなどの目的で、部屋のドアをしばらく開けて外に出た時にバルブ型マスクを使っていた。

廊下に浮遊していた“オミクロン株”が時間差でドアを開けて出てきた 2 番目の患者に感染した可能性があるとしている。

また、 2 人の患者はいずれも新型コロナウィルスワクチンの接種を終えており、今回の感染事例はどちらも“ブレイクスルー感染”であることがわかった。

これに対し、専門家らは今回の感染事例が“オミクロン株”が強力な感染力を持っているという傍証だと懸念している。

各国の保健専門家らは、実際に“オミクロン株”の遺伝子的特性を分析した結果に基づいて強い感染性を警告し始めている。

“オミクロン株”は、スパイク蛋白質に遺伝子変異 32 個を保有しており、“デルタ株”の 2 倍の変異を起こしていることになり、科学者は、「細胞への侵入のしやすさに関連する可能性がある」として、免疫を回避して、ワクチンの効果を低下させる懸念もあると指摘している。

更に、前回もお伝えしたが、南アフリカでは、 11 月上旬までは、新規感染者が 100 人前後で推移しているのが約 1 ヶ月で 30 倍近くに増えている。

これは、他の変異株が流行している場合は、他の株と生存競争を行うため新たな変異株は広がりにくいのだが、ウィルス感染が抑えられている場合は、生存競争をしなくていいので、新たな変異株が拡がりやすいと言う状況にあったからと考えられる。

これは、現在の日本の状況と同じではないだろうか?

さあ、我が国は、“オミクロン株”とどのように対峙するのだろうか?

次回へ・・・。