「真実の口」⑰ 水商売の恐怖~その1~

先日、久々に大阪・ミナミに繰り出した。

そこで今回は水商売を取り上げてみたいと思う。

しかし、ここでいう水商売はバーやクラブの水商売ではない。

水に如何にもな付加価値をつけて売っている商売のことである。

ある店で「ウチは水にこだわっている」という話が出た。

何やら○海の海洋深層水を取り寄せているらしい?

そこで、水を飲ませてもらうことにした。

すると、そこの大将が蘊蓄を傾けだした。

どうやらミネラルを豊富に含んで体に良いと言うことを言いたいらしい。

前項で触れたが、(抗酸化でない)水は体に悪いという立場に立つ私である。

根っからの天の邪鬼の私は、少し意地悪をしてみたくなった。

私: 「海水なのに何故しょっぱくないの?」

大将:「濾過しているからですよ」

私: 「へ~っ!器用にナトリウムとカルシウムだけ除去してるんだ?」

大将:「ん?」

私: 「いや、普通、海水から塩分を除去するには逆浸透法ってのを使うんだけど・・・」

大将:「そうそう、その逆なんとかっての記憶にあるわ」

私: 「でしょうね~」

大将:「だからしょっぱくないんだよ」

私: 「じゃあ、他のミネラルも一緒に除去されるよね~?」

大将:「ん?そうなの?」

私: 「逆浸透法で濾過すれば、ミネラルが何もない純水に近くなるよ」

大将:「じゃあ、この成分表示にあるミネラルは何なんだ?」

私: 「後から付加したってことかな・・・」

大将:「えっ!」

私: 「簡単に考えれば、海洋深層水でなくても、工場で純水に適度なミネラルを付加すりゃ良いってことかな?」

大将:「何それ!」

私: 「まあ、これが本当の水商売ってことで・・・」

大将:「・・・・・・(絶句)」

本来、海洋深層水は、栄養豊富な深層海水を引っ張ってきて養殖などに利用することだった。

そして、深層水を引っ張るという人為的に海水を混ぜることが環境にどう影響するか調べるのが主な目的だったはずである。

しかし、どこにでも金儲けを考える人はいる。

あっというまに「ミネラル豊富で健康に良い海洋深層水」のできあがりである。

水商売に関しては、色々と誤った知識をもっているようなので、これから徒然なるままに書いてみたいと思う。