「真実の口」103 我々は何をすべきか?①

今、地球上に約68億の人間がいる。

我々は、この増え続ける人類のために、食料を確保しなければいけない(?)・・・としている。

いにしえに、人類が農耕をはじめ、いつの日からは不明だが、物づくりに肥料を使うようになった。

最初は焼畑農業になるのだろうか?

焼畑農業は、その場にある草木灰だけで十分な肥料分を土に還元することができていた。

しかし、難点は土が痩せてくるということである。

そこで、人類はその場所を森に戻し、別の地へ移動して、また焼畑農業を行うという移動式の農業を思いついた。

その後、定住型の農業になって、人類は動植物の排泄物を田畑に入れるようになった。

現在の有機農法の基礎はこれにあたるのだろうか?

記録としては、紀元前にまでさかのぼり、アリストテレスの時代になるようである。

しかし、この肥料は、家畜の糞尿に始まり、人糞とまだまだ、生物から作られた自然に近い物だった。

それが、戦後、衛生上の問題とやらで、化学肥料にすり替えられた。

その後、我々人類は、さらに大地から大量の作物を得るために、肥料に加えて農薬という魔薬を手に入れた。

我々が食べているものはいったい何なのだろうか?

農薬と肥料を大量に使った野菜や果物はもはや石油製品と表現しても可笑しくはないのではないだろうか?

私は原生林を歩いて確認した。

原生林では、人が肥料や農薬を使わなくても、木が育ち結実する。

それも数千年も育っている木もある。

原生林では、病気になると、それを治すものはいないのだから、自分で治癒させるしかない。

何らかの原因で病気になったら、その部位をあえて捨てて、自身の生命を守ろうとする。

そして、原生林で育つ、元気な木には決して虫が寄りつかない。

果実も虫に害されることもない。

人間が植林するときには、木と木の間隔をあけて植える。

そして、木が育たないという理由で、間伐する。

本当にそうだろうか?

原生林では、巨木と巨木が数10cmの間隔で育つことがある。

人間の勝手な知識であれば、陽が当たらないので育たないという事になるのだろうが、現実は全く違う。

では、何故、原生林では巨木と巨木が相育つことが出来るのだろうか?

それは、以下に根差すかということが鍵になる。

木は栄養分を得ようとして、根をどんどん伸ばそうとする。

根が岩に当たり、伸ばせそうにないときには、時には地中から地上へ根を出し、地面に根を這わせ、そして、また地中へと伸ばしていく。

時には、岩の上で巨木が育っている。

これは、岩にコケが生え、そのコケの上に種子が落ち、当初はコケから栄養分をもらい芽を出し、育っていったのであろうが、当然、栄養分が不足する。

そのため、岩(コケ)の上に根を這わし、岩を抱え込むようにして、地中へと根を張り巡らしているのである。

我々の浅はかな知識では、植物は太陽のエネルギーをもらい光合成をしないと成長しないということになっている。

しかし、原生林にはそれは当てはまらない。

何故なら、巨木ばかりで光が地面に到達しないのである。

それなのに、木は我々の常識を越え、成長している。

何故なのだろう?

次回へ続く。