「真実の口」244 農薬取締法②

前回の寄稿で、“とあるでっかい組織”の名前をあえて出さなかった。

そう・・・農協である。

農協という組織があるのは、誰でも知っていることと思う。

特に最近は、女優の松下奈緒さんを使い、JAバンクを身近な存在へとアピールするCMを一日に何度も見る。

我々の世代より前であれば、農協の旗のもと、ゾロゾロと海外へ出かけるイメージを残している者も少なくはないと思う。

そもそも農協とはどういう存在なのか?

とりあえず、農協の最上部団体である“全国農業協同組合連合会”のHPを見てみる。

まず、どういう組織かというと・・・

『組合員の参加と結集を基本に事業活動を行う組織です。農業協同組合法にもとづき、農業生産に必要な資材を共同で購入したり、農産物を共同で販売します。また、日常的な生活物資の提供や貯金・貸出などの信用事業、生命・建物・自動車などの共済事業等、幅広い事業を展開しています。』とある。

つまり、農家は農協の組合員になって、農協からローンで農業機械を買って、がんじがらめにされて、販売まで農協に握られているということなのか?

更に、お金もJAバンクに預けて、農協にとことん協力している・・・と。

役割としては・・・

『全農グループは、JAグループにおける経済活動の担い手として、経済活動に関するさまざまな情報・技術・物資を効率的に活用するしくみを構築し、その事業活動を通して、国民全体に「食料」を供給するという責務を負っています。とりわけ近年では、市場主義的な事業環境が激化する中、食を通じて消費者に「安全」「安心」といった真の生活の豊かさを提供する役割が強まっています。全農グループは、わが国の食料生産・供給に関し大きなシェアを占める組織として、これからも最大限の努力を続けていきます。』とある。

つまり、保守的なの農家の方の生計を掌握することにより、票田としての組織力を固め、政治力を高めることができているということなのか?

事業内容としては・・・

米穀事業(米麦の販売)、園芸事業(青果物の販売)、農産事業(大豆・でん粉等の販売)、畜産販売事業(牛・豚・鶏と鶏卵の販売)、酪農事業(生乳等の販売)、畜産生産事業(飼料)、営農対策の取り組み(農業技術の普及など)、肥料事業農薬事業、資材事業(包装資材・園芸資材の供給)、農機事業(農業機械の供給)、石油事業ガス事業、生活事業(Aコープの商品供給等)、JAタウン(インターネットで産地直送)と実に多岐にわたる。

別な見方をする人は、「農協で扱っていない事業があるならば、風俗業とパチンコぐらい」と言う人もいる。

実にうまい表現である!

これが地方に行けば行くほど、農協の力の強さが解る。

今回、何故、ここまで農協を引っ張り出したかは、次回へ・・・・。