「真実の口」310 ふるさと(後編)

昨日、大阪では、“大阪秋の陣”と銘打たれた、府知事・市長選のW投開票が行われた。

既に、ニュースでご存知の事とは思うが、府知事には松井氏、市長には橋下氏が当選した。

どちらも大阪維新の会である。

日本人の国民性なのか、一つの大きな流れがでてくると、大同迎合する向きがある。

1990年前後、日本社会党委員長・土井たか子を中心とする日本社会党優位の選挙となった「マドンナ旋風」。

2005年の第44回衆議院議員総選挙で起こった、小泉純一郎率いる自民党圧倒的優位の選挙となった「小泉フィーバー」。

記憶に新しい2009年の第45回衆議院議員総選挙で起こった、政権交代となる「民主旋風」

大阪では、2011年の統一地方選挙において、大阪維新の会が、”大阪春の陣”と呼称して、大阪府議会では単独過半数、大阪市議会と堺市議会では議会第一党となった。

次回、番外編として、詳しく書こうと思うのだが、昨日のフジテレビの新報道2001に香港の実業家ゴードン・ウー(胡応湘)氏のことが取り上げられていた。

ゴードン氏は、「今の日本に必要なのは、良い政治家である」と言っていた。

果たして、橋下・松井両氏は良い政治家なのか?

過去の一過性のブームは、その後にどうなったかは書くに及ばないが・・・、数年後が楽しみである。

さて、今回、“ふるさと”というテーマで寄稿してきたのが、東京白老会から遡ること数週間前、私の母校である「長﨑県立五島高等学校」の第34期同窓会が開かれた。

毎年、招待状は届いていただのだが、開催地が五島と言うことで、帰るとなると海外旅行より交通費がかかるので、私自身は一度も参加したことがなかった。

今回は、卒業して30年という記念の年と言うことで、より多くの人間に来てもらうために福岡での開催となり、私も出席することができた。

受付では、クラス別になっていた。

3年の時に何組だったか忘れていた私に、「佐々田君は7組やん・・・忘れたんね?」と受付の女の子に五島弁で言われた。

ああ、言葉も懐かしいが、この顔覚えとる・・・それにしても佐々田君って呼ばれたのは、何年ぶりなんやろ?

30年ぶりに会う同級生は・・・

太ったり、頭が薄くなったり、白髪があったり、皺を刻んだり・・・

それでも、指定されたテーブルに行くと先に来ていたメンバーが「サッダ?」と聞いてきた。

どうやら、すぐに私と解ったようである。

“サッダ”は私の小学生の時からのニックネームである。

五島弁は促音便が多い。

ちなみに、「俺がする」と言うのを五島弁では「オッガスッ」と言う。

ササダでは言いづらいので、“サッダ”に縮められて、十年近くそう呼ばれていた。

更に、五島という土地は無アクセント地区である。

橋・箸・端や雨・飴などは文脈で判断して会話が成立する。

この無アクセントは、大学時代に福岡で生活して、随分、苦労した記憶がある

脱線したが・・・

私も、「河野?」、「後藤?」、「倉富?」、「荒ちゃん?」、「エッちゃん?」、「小田さん?」、「コンちゃん?」、「ヒー?」、と何となく当時のクラスメートの面影で名前がすぐに出てきた。

その後、一次会、二次会、三次会と遅くまで昔話に花が咲いたのは言うまでもない。

多くの人が、自分の生まれ育った土地に何らかの思い入れがある。

私自身も、“ふるさと・五島”の町おこしを何とか出来ないだろうかと、数年来、同じ離島である奄美大島をモデルケースとして町おこしを行ってきた。

お陰で、観光、海洋、畜産、農産物へと様々なアイデアを得ることが出来た。

近いうちに、まだ、五島の残っている同級生たちと“島おこし”ができたらと考えている。

皆も、ふるさとの町おこしに興味があれば、様々なアイデアが詰め込まれている私の頭を利用して欲しい。

次回、番外編へ・・・