「真実の口」340 訪韓記(2011年4月編)⑤

4日目・・・4月13日。

今日は、近場の移動ということもあり、ホテルもゆっくりと後にした。

目的地は、錦山(クムサン)にある金さんのエゴマ農園である。

日本ではエゴマの葉を食べる習慣はないが、韓国では、焼き肉を食べに行くと、必ずサンチュと一緒に出てくるポピュラーな食べ物である。

エゴマという名前からゴマの仲間と思われがちだが、シソの仲間である。

距離にして、車で30分程で着いた。

金さんのエゴマ農園① 金さんのエゴマ農園②

最初に、抗酸化農法について、話してみるのだが、どうもピンときていない様子。

金社長に聞くと、ゴマ栽培関係では、結構な有力者らしいのだが、如何せん、現状に満足しているようで、新しいものに敢えて取り組まなくても良いというようなスタンスの会話が端々に伝わってくる。

それもそのはず・・・、エゴマは、病虫害に強く、比較的作りやすいからである。

エゴマを食べたことのある人なら解ると思うが、はっきり言って、独特な臭いと独特なエグミを持っている。

そんなものに、虫が寄りつくはずがないのである。

・・・と言うことで、金社長に目配せで、次に行くよと合図と送るのだが、有力者のためか、何とか説得して、抗酸化農法を取りいれてもらいたいのか、なかなか移動しようとしない。

金さんのエゴマ農園③

私は、退屈なので、農園の廻りをしばらく散歩していた。

すると、会田氏も退屈だったらしく、ハウスから出てきた。

私は、ハウスの外で飼っている犬が糞をしていたのを見ていたので、「犬の糞があるから、気をつけた方が良いですよ~」と会田氏に声を掛けた。

しかし、時既に遅し・・・。

踏んでしまった後だった (;´∀`)・・・うわぁ・・・。

金さんのエゴマ農園④ 金さんのエゴマ農園⑤

暫くして、金社長も、諦めて出てきたので、次へ移動となった。

錦山から北へ向かい、鶏龍山(ケリョンサン)国立公園のすぐ北側にある公州(コンジュ)である。

鶏龍山国立公園① 鶏龍山国立公園②

車で約2時間程度の移動である。

目的地は、安さんの農場である。

金社長の話によると、安さんは脱サラして、農業を始めて、農薬を使わない栽培法を探している時に、抗酸化農法に巡り会い、既に、抗酸化農法に取り組んでいると言うことであった。

車を走らせ、山道を登って行き、ようやく着いた農場は、下界からは数度気温が低い、自然に恵まれた場所であった。

早速、我々を出迎えてくれたのは、珍しい生物だった。

Karsenia koreana(和名:イキサンショウウオ)

何か解るだろうか?

我々は、最初、イモリ(?)かなと思ったのだが、Karsenia koreana(和名:イキサンショウオ)という世界最小のサンショウウオだった。

これは卵である。

Karsenia koreana(和名:イキサンショウウオ)の卵

帰国して、調べたのだが、両生類でありながら、皮膚呼吸をする非常に珍しい種で、アジアで皮膚呼吸のサンショウウオが発見されたのは、このイキサンショウオが初めてで、生物・地理学上、非常に重要ということである。

自然に恵まれた場所で、生活している安さん一家は、ベジタリアンらしく、来る途中に金社長が、安さんが昼食を準備してくれていると言う話だった。

安さんの農場①

挨拶もそこそこに、食事をしながら、話をしようと言うことで、バイキング形式に準備していただいた韓国家庭料理をご馳走になることになった。

安さんの農場②

食事をしながら、色んな話をしていると、害虫よけにステビアを使っているというのである・・・?

人工甘味料については、健康食品の嘘・ホント25で触れているので参考にして欲しい。

安さんに「今、持っているか?」と聞くと、「家の中にある」とのことなので、持ってきてもらった。

安さんの話では、“凄く甘い”らしい・・・

会田氏と私は、早速、指につけて舐めてみた。

Σ(○д○ノ)ノ

会田氏:「ニガッ!」

私:「ニガッ!」

そこで、再度、安さんが言うには、「ほんの少しだと甘いが、量が多くなると、苦くなる」というのである。

エゴマではないが、その苦さで、害虫が寄ってこないのであろうが、それ以上の害を農地にもたらしてしまうので、止めた方が良いということを伝えた。

その他、数点、注意事項を伝えた後、食事のお礼を言って、農園を後にした。

そして、明日訪問予定の華城(ファソン)へ移動した。