「真実の口」418 命のちから(リアル入院編)・・・その拾壱

前回の続き・・・。

トイレからの帰り、車椅子を押してもらってた看護師が、嬉しいことを言ってくれた。

看:「自分でしてみますか?」

私:「はいっ!」

私は、車椅子の両輪を動かしてみた。

特段、腰に響いても来ない・・・。

初めての車椅子ながら、難なく、病室までたどり着くことが出来た。

看:「大丈夫そうですね~。乗り降りする時は、必ず、再度のロックをするようにしてくださいね。」

私:「はい。解かりました。」

声:「良かった・・・。トイレに行くたびに、看護師の手を煩わせなくて済みそうだ・・・(´▽`) ホッ」

トイレから帰って、しばらくすると、消灯時間の10時がやってきて、病室の電気が消え出した。

声:「10時に寝るんだ・・・。こんなに早く寝られるのだろうか???」

・・・と言っても、することもないので、腰に負担がかかりにくい位置にベッドのリクライニングを調整して、眠ることにした。

家族には、「お父さんより早く寝付くのは、ドラえもんのノビ太だけだ」と言われる位に、私は、どんな状況でも、横になると数秒で寝付いてしまう。

しかし、この日ばかりはそうはいかなかった。

上半身をややリクライニングさせて、足をやや曲げる感じで、仰向けに寝ようとしていたのだが、それでも腰に負担がかかる。

仕方がないので、腰の負担が無いように、左を向こうとするのだが、右半身がついてこない・・・。

ベッドのパイプを掴んで、何とか左向きになるも腰に激痛が走り、断念・・・。

声:「やっぱり、診察室でも回転しやすかった右を下にした方がいいのかなあ???」

左手で、ベッド右側のパイプを掴んで、回ってみる。

私:「#$▽%&■*@・・・・」

声にならない声を上げて、叫んでしまった・・・ァハハ・・(^д^;)

声:「いっそのこと、うつ伏せになるか・・・σ(・_・)」

私は、リクライニングしていたベッドを平らにして、左回りでうつ伏せになってみた。

ズキ━━━゚ ゚( Д |il)━━━━ン!!!

腰が伸び切ったためか(?)、今までとは、比べ物にならないくらいの激痛が走った。

余りの急激な痛みに声すらも出ない・・・。

激痛から逃れようとするのだが、足掻けば足掻くほど、腰に激痛が走る。

激痛を抱えたまま、身動きが取れなくなってしまった。

ナースコールに手を伸ばそうとしても、届かない・・・。

足掻くこと、数十分(・・・に感じた)、ようやく仰向けになることが出来た。

もう、無理はやめようと、眠れない時を過ごしていると、尿意が催してきた。

車椅子でトイレに向かう気力もなく、尿器を使用することにした。

腰に負担が掛からないようにベッドサイドに腰掛け、用を足す。

言葉にならない寂しさが・・・。

結局、寝たのか(?)寝てないのか(?)わからない状況で、朝を迎えた。

夜の間に、2度ほど、看護師が様子を見に来てくれた。

2度とも、普通に対応したので、多分、余り寝ていないのだろう???

7時位に、再度、看護師が様子を見に来た。

看:「痛みはどうですか?」

私:「余り変わらないです・・・。」

看:「一番痛かった時を10にしたら、今はいくつくらいの痛みですか?」

私:「8位ですかね???」

看:「もし、痛みが落ち着いて帰ることが出来そうであれば、昨日の〇〇先生がお昼まではいるんで、診察してもらえるんですけど、無理そうですねぇ」

私:「はい・・・。」

看:「血圧と体温を測りますね~。」

私:「はい・・・。」

看:「168-98で血圧が高いですね~、体温も37.2℃で少し高めですかね~。」

声:「その洗脳にも、すっかり、慣れてしまったワイ!!」

看:「オシッコとお通じは何回ありましたか?」

私:「1度ずつです。」

看:「もう少ししたら、朝食が出ますけど、痛みが増すようだったら、時間も経ってるし、座薬を使えますので、いつでも言ってくださいね~。」

私:「はい・・・。」

声:「(スーパーで弁当を買ったときに)お箸を何膳付けますか?みたいな軽い感じで、座薬を進めないでくれよ~」

・・・と、入院初日の夜はまんじりともせず過ぎて行った。

次回へ・・・。