「真実の口」563 あれから一年・・・②

前回の続き・・・。

台に横たわると、自動でマシンの中へと吸い込まれていく。

思ったより、閉塞感がある・・・。

すると、マシンのアチコチから様々な音が・・・。

文字で表現するなら・・・。

ビービー♪、ブーブー♪、ガンガン♪、ドッスンドッスン♪、etc♪…

こんな感じだろうか???

その中に、“ある一定のリズム”を刻んでいる音があった・・・。

声:「ほう~っ。これは思ったより愉快だ!!」

しかし、この発見が間違いの元だった・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…

スピーカーから、技師の声が・・・。

技師:「大丈夫ですか?」

私:「はい。」

技師:「それでは、始めます。何かあったら、言ってくださいね。」

私:「はい。」

音にも、すぐに慣れてしまった私は、夢見心地に・・・。

夢見心地と言っても、端からは寝ているように見えても、意識ははっきりとしていて、周りの状況は把握できているという家内に言わせればややこしい状態である・・・。

基本、私は横になると数秒で寝入ってしまう。

家内には、“ドラえもん”に出てくる“のび太”と同じくらいに寝付きが良いと呆れられている・・・( ̄▽ ̄;)

娘に絵本を読んでいる途中で、寝てしまうということは日常茶飯事である。

しばらくすると、技師の声が・・・。

技:「うまく撮れないんで、もう一度撮りますね~。」

私:「はい・・・?」

再び、私は、うつらうつらと・・・。

またまた、技師の声が・・・。

技:「きれいに撮れないんで、もう一度撮りますね~。大丈夫ですか?」

私:「大丈夫です!」

またまたまたまた、技師の声が・・・。

技:「すいません。今回も撮れていないんで、もう一度撮りますが、大丈夫ですか?動いていないですよね???」

私:「動いてはいないですけど・・・???」

そこで、私はあることに気付いた・・・( ゚д゚)ハッ!

例の“ある一定のリズム”に合わせて、右足の第一指と第二指を擦り合わせて、リズムを刻んでいたのである・・・ε=┏(; ̄▽ ̄)┛

声:「この小さな振動が影響していたの・・・?」

今度は、指の動きを止めて、挑んでみる。

しばらくして、技師の声が・・・。

技:「はい。今度はキレイに撮れました。お疲れ様でした。大丈夫でしたか?」

私:「はい!大丈夫です!!」

声:「元々、私が原因ですから・・・。“動くな”の程度をもう少し説明しといて欲しかった。“微動だにしない”とか・・・。」

結局、2度の撮り直しのために、30分も要してしまった・・・。

こうして、会計で4,980円を支払い、私のMRI初体験は無事終了した。

声:「割高なアトラクションだったなあ・・・。」

次回へ・・・。