「真実の口」692 食の安全に関する再考⑰

前回の続き・・・。

今回のデータ及び資料は、環境学者であり、元大阪市立大学教授:畑明郎氏の調査を引用させていただく・・・。

畑氏は、中国や韓国の環境問題にも取り組んでおり、2007年には、「理論的・実践的に信頼できる研究者」として、久保医療文化研究所理事会特別賞を理由している。

畑氏は、南京大学:山本節子日本語講師、名古屋大学大学院:櫻井次郎教授、千葉経済大学:櫻井明治名誉教授、聖泉大学:向井嘉之教授、環境カウンセラー:藤原きよみ氏、環境NGO:杉本賢司氏等とともに、2006~07
年にかけて、中国・広東省と湖南省の土壌汚染調査を4 回実施。

その成果が、『びわ湖通信』№138、№146、№150 に報告されているということになっているのだが、ネットで検索しても、詳細は検索されなかった・・・。

しかし、畑明郎氏・田倉直彦氏共編という形で、『アジアの土壌汚染(世界思想社)』という書籍が出されている・・・。

アジアの土壌汚染

興味がある方は、読んで欲しい・・・。

更に、2009 年
9 月、「中国長江流域土壌汚染調査」を実施。

(これも、『びわ湖通信』№175に掲載されているらしいのだが・・・?)

2010年 3月 21~28 日の 8 日間、(長江流域の江蘇省南京市・湖北省武漢市・湖南省長沙市周辺の土壌汚染調査)を実施。

数回の調査による中国の現状は、以下のようになっている・・・(●´д`●)マヂカョ・・・

★江西省大余(だいよ)地区

数多くの金鉱があり、スズやタングステンが産出され、「世界のタングステンの首都」と称された地域である。

鉱山廃水により、下流の河川がカドミウムで汚染され、下流域で生産された米は、カドミウム濃度0.59~1ppmで、自然界値0.04ppmの10倍以上が検出された・・・( ̄□ ̄;)!!

付近住民の尿、血液、頭髪中のカソミウム濃度も高く、日本のイタイイタイ病発生地域と同程度で、腎機能障害が懸念される・・・( ̄へ ̄|||) ウーム

★浙江省温州市

鉛や亜鉛の私営精錬所が多く、管理がずさんな状況だった。

河川下流域の高濃度汚染農地では、生産された米のカドミウム濃度は1~5ppm(平均3.7ppm)で、非汚染地区の平均0.07ppmの約50倍が検出された・・・w( ̄△ ̄;)wおおっ!

付近住民の尿中カドミウム濃度や低分子タンパクが高く、日本のタイイタイ病発生地域を遙かに上回っていた・・・(*-゛-) う゛~ん

★広西チワン族自治区南寧市

鉛・アンチモン精錬所が所在。

精錬所周辺の農地で生産された米のカドミウム濃度は1~5ppmが検出された・・・∑( ̄□ ̄ノ)ノ

新華社通信では、「米からの痛痛病-何故人は広西南寧市郊外平湯村で収穫された米を食べたら、全身が痛くなったのか?」と報じている・・・( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )

★広西チワン族自治区南寧市大廠(だいしょう)鉱山

古くからスズ、鉛、亜鉛を採掘する大廠鉱山があり、現在では、中国の主要なスズ生産地である。

耕作不能地域に指定されたり、カドミウムの最大汚染値1.38ppmが犬種された・・・Σ(・ω・ノ)ノ

しかし、汚染地域の農作物は、全て、補償の対象となっているため、まだ、社会問題化していないという・・・ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…

★広西チワン族自治区河池(かち)市

2012年1月15日、河池市を流れる竜江で魚が死んでいるのが発見され、金河鉱業が、カドミウムを垂れ流していることが判明。

流出したカドミウムは約20㌧で、下流約300kmにも影響が及び、死んだ魚は約40㌧にのぼった・・・ヾ(*`Д´*)ノ

2001年にも竜江支流が洪水になった際、下流農地が重金属汚染され、農地復元の最中だったのだから、弱り目に祟り目である・・・ε-(´ω`●)ハァ・・

これらの原因が、利益追求を優先し、お役人達も、その尻馬に乗っかり、汚職に手を染めていたため監督不行届になっていたというのだから、笑うに笑えない・・・┐( -_-)┌ ヤレヤレ

★広東省韶関(しょうかん)市

中国四大鉛・亜鉛精錬所の一つ韶関冶煉廠や中国十一大銅山の一つである大宝山鉱山がある。

国営鉱山の排水や廃棄物が垂れ流し状態で、河川は鉄分を多く含み赤濁し、下流域には、がん患者の発生が多い“がんの村”と呼ばれる村が存在・・・Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン

声:「がんの村・・・ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…」

癌症村・・・中国環境保護部は、2013年2月に発表した「化学物質の環境リスク管理計画書」において、工業廃水や生活排水が垂れ流しになっていることに加え、化学肥料や農薬の大量散布により、地下水に発癌物質が混入し、200を越える地域で健康被害が出ていることを公式に認めている・・・il||li_| ̄|○il||li

余りに事例が多すぎるので、次回へ・・・。