「真実の口」703 食の安全に関する再考26

前回の続き・・・。

前回まで、消費者庁の加工食品Q&Aを利用して、農産物、菓子・飲料水、食肉、水産物と細かく解説してみた・・・。

私の個人的な感想だが、食品メーカー、食品加工メーカー、飲料メーカーあるいは原料会社などにとっては、抜け道を優しく教えてくれているとしか思えないのだが・・・。

そして、これらのメーカーだけではなく、輸入食物を重宝している団体がある・・・(ノ・人・`)??はて…?

何だか判るだろうか・・・???

6月2日の今寄稿の20回目に紹介したのだが・・・。

『公益財団法人 食の安全・安心財団』という団体を覚えているだろうか?

紹介したレポート内でも、以下のように、やたらと中国食品の安全性を訴えている団体である・・・。

中国の違反率は他国と比較して低いのが現状です。

中国からの輸入される食品は厳しい監視が行われていることが伺えます。

国産食品と比べて輸入食品の違反率が高いということはありません。

何故、ここまで、言い切れるのだろうか・・・???

何のことはない、この『公益財団法人 食の安全・安心財団』は、『一般財団法人 日本フードサービス』の外部団体なのである・・・(@・Д・@)??

『一般財団法人 日本フードサービス』・・・???

1974年に設立された正会員、賛助会員を合わせると800社を越える、外食産業関連で最大規模の組織なのである・・・。

以下に、会員企業一覧が載っているのだが、日本の著名な企業はほとんどいうほど、加盟している団体である・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…

http://www.jfnet.or.jp/kigyo/seikaiin/a_gyo/about_cr_kigyo_agyo.htm

話は変わるが、“日本経済の失われた20年”などというキーワードをニュースでよく見聞きする・・・。

日本のバブル景気は1991年(平成3年)2月頃から後退し始め、バブル経済が崩壊し、それに伴い消費や雇用に悪影響を及ぼし、デフレ時代に突入していった。

更に、間の悪いことに、アメリカのサブプライムローン問題に端を発し、世界的金融危機へと発展し、世界同時不況へと陥っていった。

1991年から2000年代に入って、経済が疲弊していた時代が、「失われた20年」と呼ばれている・・・。

因みに、日経平均株価は、1989年12月29日の東証大納会で、史上最高値の38,957円44銭(同日終値38,915円87銭)を記録するが、湾岸危機による原油高や公定歩合の急激な引き上げの反動で、1990年10月1日には、一時20,000円割れと、わずか9か月あまりの間に半値近い水準にまで暴落した。

その後、2009年3月10日、バブル後最安値となる7,054円98銭を記録する・・・。

そして、この失われた20年と言われる超デフレ時代の中で、物の価値はどんどん下がっていった・・・。

例えば、日本マクドナルドのハンバーガー・・・。

バブル崩壊前の1985年には230円だったのだが、バブル崩壊後の1995年には130円になっている・・・(´ρ`)ヘー

もちろん、この時期には円高が進み、$1=¥80近辺で推移し、原料の輸入コストが大幅に値下がり、為替差益を享受できたという背景があるにはある・・・….〆(・ω・。)

その後、1998年以降、期間限定で数回にわたり65円で販売され、2000~01年には平日65円が定着した・・・ヾ( ´Ω`)ノ フッ

更に、平成14年には59円まで価格を下げている・・・( ゚д゚)ポカーン

現在は、120円を維持している・・・。

そして、吉野家の牛丼の価格推移も見てみよう・・・。

バブル期には、牛丼並盛りは400円だったのだが、バブル崩壊後2000年に入ると280円になってしまう・・・ヾ(´^ω^)ノ♪

キャンペーン時には、250円という時代もあった・・・Σ(°Д°;

その後、BSE問題等で、販売休止などの時期もあったが、現在は280~290円を推移している・・・。

新生銀行が、毎年9月、面白い調査報告をしているので、少し紹介してみる・・・。

「サラリーマンのお小遣い調査30 年白書」

お小遣い額は、1990年の77,725円をピークに徐々に減少し、2012年は約30年前の1981年と同水準の39,756円になっている。

一回の昼食代はピークである1992年の746円から、近年は約3分の2の500円前後で推移し、1979年と同水準になっている。

また、昼食にかける時間は、1983年には平均33分であったのに対し、1993年には27.6分、2012年には19.6分と約3分の2まで減少している。

ファストフードへの移行、そして、マクドナルドや吉野家の価格戦略に、ピッタリマッチしているのが、ナントモハヤ・・・┐( -_-)┌ ヤレヤレ

外食産業が、種々の危険性に蓋をしてでも、安価な輸入食品に、手を染めていくのもうなずける話しである・・・。

ファストフードチェーンはもちろん、ファミリーレストランチェーン、居酒屋チェーンのように、安易な価格競争を繰り返していた会社の使用している食材は、まず、間違いなく〇〇産だと思った方が良いのでは・・・il||li_| ̄|○il||li

次回へ・・・。