「真実の口」715 食の安全に関する再考 35

前回の続き・・・。

2回ほど、横道にそれてしまったが、本題へと戻る・・・。

DVDでは、何故、モンサント社の強引な手法がまかり通るのか、ある一つの言葉で紹介されていた。

“回転ドア”

規制する立場のFDAからモンサントへ、逆に、モンサントからFDAという人事交流(?)が普通に行われているというのだ・・・∑( ̄□ ̄ノ)ノ

それもこれも、モンサントの政界への多額の献金がなせる業らしい・・・┐( -_-)┌ ヤレヤレ

我々でも名前を記憶している第38代大統領ジェラルド・R・フォード、第43代大統領ジョージ・W・ブッシュ時代に国防長官を務めていたドナルド・ラムズフェルド氏は元モンサントの子会社のCEOをしていたらしい・・・。

更に、第42代大統領ビル・クリントン時代に通商代表及び商務長官を兼務したミッキー・カンター氏はモンサントの役員に就いていた・・・。

現在も連邦最高裁判事を務めているクラレンス・トーマス氏も、かつて元モンサント社の弁護士だった・・・。

つまり、モンサント社は、政界、行政、司法さえも、その手中に入れているということである・・・(ノ○Д○)ノ===┠(ノ○Д○)ノ===┠

DVDの中で、1985年~2006年、FDAバイオ技術調整官マリアンスキ博士は、「GM作物の安全性は、化学的根拠ではなく、政治判断だった」と断言している。

しかし、GM作物がどうこう言う以前に、1989年、栄養補助食品L-トリプトファンによる中毒事件が起こっているのである。

このことは、FDAはもちろん、前述のマリアンスキ博士も承知の上だったようである。

DVD内では、栄養補助食品L-トリプトファン中毒事件とは、GM技術を使って製造されたアミノ酸の一種が、EMSと呼ばれる症状を引き起こし、37人が死亡し、1000人以上に障害が残ったと紹介されている。

しかし、調べてみると、使われたトリプトファンは、日本の昭和電工が遺伝子組換えを施した細菌に生産させたもので、目的のトリプトファン以外に生じた予期せぬごく少量の不純物が除去されていなかったためではないかと考えられているようだ・・・。

まさか、最初のGM食品の事故が日本発だとは・・・( ̄へ ̄|||) ウーム

更に、マリアンスキ博士は、「EMSの原因は不明だが、遺伝子組み換え技術が原因である可能性は排除できない」とFDAに報告しているのだ・・・。

しかし、彼は、危険性を知りながら、特別な行動は起こさなかった・・・ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…

その理由は、世界的に著名な研究者が、GM作物に反対して、閑職に追いやられたり、研究所から追い出されてしまっているという話には暇がないからだろうか・・・???

DVD内では、アルパド・パシュタイ氏の話が紹介されている。

パシュタイ氏は、イギリス・アバディーンのロウエット研究所に籍を置く世界的にも著名な研究者で、イギリス政府の要請で、遺伝子組換えを施したジャガイモの安全性を調べていた。

研究チームは30人。

当時、イギリスでは、遺伝子組換え大豆の輸入開始を間近に控えており、「欧州最高の研究所がGM作物の安全性に対してお墨付きを出した」という結果が期待されているという背景があった。

しかし、彼の出した研究結果は、「遺伝子組換えでジャガイモに挿入された遺伝子は、ヒトには無害でアブラムシに殺虫効果のある植物タンパク質レクチンであった。レクチン遺伝子やレクチンタンパク質を食べたラットには異常が見られなかったが、遺伝子組換えジャガイモを食べたラットでは、消化管内の細胞の増殖の活発化と、免疫システムの異常が見られた。遺伝子組換え技術に問題あり。」だった・・・。

そして、彼は、英BBCのインタービューで、「(GM大豆)の輸入は非常に不当だと考えています。イギリス国民をモルモットにすることになる」と発言して関係者の激怒を招き、放送翌日、研究チームは解散、彼は研究所を解雇されてしまうのだ・・・ヽ((◎д◎ ))ゝ ひょえぇ~

何のことは無い・・・。

この研究所の資金はモンサント社から出ていたというのだ

DVDでは、アメリカから圧力を受けた当時のブレア首相から研究所に、2回も電話を入れていたというのである・・・

彼らは、「科学の独立性を信じない」という言葉で嘆いていた・・・。

巨大な企業と利益の前では、科学でさえ歪められてしまうのだから何とも言えない・・・。

次回へ・・・。