「真実の口」1,055不思議な大国SeasonⅡ・・・⑬

前回の続き・・・。

陳:「鍋の味はどうされますか?」

私:「判らないのでお任せします。」

陳:「はい。では、こちらで選びます。」

私:「どうぞ。」

しばらくすると、2つに別れている鍋が運ばれてきて、白色のスープと見るからに辛そうな唐辛子ベースのスープが入れられていた。

上海海底捞火锅店⑦

陳:「一番人気の白湯(パイタン)スープと麻辣(マーラー)スープの組み合わせです。」

私:「OK!」

陳:「では、向こうに薬味が置いてありますので取りに行きましょう。」

私:「了解!」

行ってみると、様々な薬味達が所狭しと並べられていた・・・。

上海海底捞火锅店⑧

適当に取って席に戻ると、次から次へと料理が運ばれてきた。

上海海底捞火锅店⑨

見慣れない赤い固まりの料理を入れようとするので、それが何か聞いてみた。

上海海底捞火锅店⑩

私:「それって何?レバー?コンニャク?」

陳:「鴨血(ヤンシュエ)と言って、鴨の血を固めたものです。」

私:「ああ・・・!血を固めた奴ね・・・!!」

因みに、中国では、血液は高栄養の液体と理解され、血液を食するのは極々当たり前のことである。

私も今まで、豚血、猪血を食べさせられてきた・・・。

これらも、ただ動物の血を固まらせただけの物である。

どんどん食材が2つの鍋に消えていく・・・。

そして、私の皿に次から次へと盛られていく・・・(;´∀`)・・・うわぁ・・・

中国式の歓待の仕方とはいえ、自分のペースで食べられないこのスタイルは何度食べても慣れる物ではない・・・。

しかし、そこであることに気付いた・・・ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…

声:「ん?何か俺のだけ麻辣スープの割合が多くないか?」

私:「皆、麻辣スープの分は食べないの?」

陳:「辛いですから・・・。」

私:「えっ!その辛いの食べるのが目的じゃないの?」

陳:「みんな辛いのはちょっとだけで、殆どが白湯スープで食べます。」

前にいる二人に聞いてみる。

私:「二人ともそうなの?」

陳さんが通訳している。

2人:「是(シー)。」

私:「え~っ!うそ~!!」

そして、ここで驚くべき発言が・・・!

陳:「佐々田さん。イエさんは、叶董事長の息子さんなんです。」

私:「え~っ!!!」

陳:「はい。」

私:「だって、叶董事長を紹介された時、ヨウさんて紹介されたよ。」

陳:「多分、叶という漢字は、日本語の葉の簡体字だからじゃないですか?」

私:「え~っ!親子だったら、最初から、そういう風に紹介してよ~。何で最終日の夜なん?」

陳:「すいません。」

声:「ああ・・・。もしかしたら、一番最初に日本に来られた呉さんが担当から外されたのは、自分の息子を担当者にするため・・・?」

ついつい、穿った見方をしてしまう私・・・(¬д¬。) ジーーーッ

陳さんがお手洗いへと席を外した時に、彼に英語で話しかけてみた・・・。

陳さんからの情報で、オーストラリアの大学へと留学していたらしいので、英語であれば会話が出来るだろうと思ったからである。

私:「I heard from Ms. Chin, did you study in Australia? (訳:陳さんから聞いたんですが、オーストラリアに留学していたんだって?)」

叶:「Yes. (訳:はい。)」

私:「Yeah! Are you fluent in English? (訳:じゃあ、英語はぺらぺら?)」

叶:「No, just a little. (訳:いえ、ほんの少しだけ?)」

声:「えっ!留学していたのに・・・?中国人が謙遜などするはず無いしなあ・・・???」

私:「My son is currently traveling to Australia on company trip. Is there a recommendation place somewhere? (訳:私の息子が社内旅行でオーストラリアに行ってるんです。どこかお奨めの場所はありますか?)」

叶:「・・・?」

声:「あれ?発音が悪かったのかな??」

私:「My son is currently traveling to Australia on company trip. Is there a recommendation place somewhere? (訳:私の息子が社内旅行でオーストラリアに行ってるんです。どこかお奨めの場所はありますか?)」

叶:「・・・?」

私:「No problem. No problem. (訳:問題ないです。問題ないです。)」

声:「あっ・・・。本当にほんの少しだけだったんだ・・・。」

この件に関しては、翌日、栗崎さんに会った時に解決されることになる。

次回へ・・・。