「真実の口」1,103 みみかき・・・後編

前回の続き・・・。

前述のアメリカ耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(AAO-HNSF)によると、日本ほどみみかきの文化が定着していないアメリカでは、毎年1,200万人が、「耳垢が溜まりすぎている」と思い込んで病院に駆け込んでいるという・・・。

耳がムズムズする・・・。

耳が痒い・・・。

声:「うんうん・・・。めちゃくちゃよく理解できますよ(笑)。」

しかし、この症状を感じることが負のスパイラルに陥っているらしい・・・(;´∀`)・・・うわぁ・・・

ムズムズする・痒くなる → みみかきをする → 皮膚をこする → ヒスタミンが放出 → 炎症を起こす → ムズムズする・痒くなる → みみかきをする → 🔃

更に、挿入した綿棒が皮膚の表面の水分を奪い、痒さ倍増となるらしい・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…

ケース2 : 福岡在住・ A さん(69歳)

「半年くらい前から、テレビの音や夫の話がよく聞こえない、と感じることが増えました。耳垢が溜まっているのかと思い、風呂上がりに欠かさず耳掃除をしていましたが、効果なし。自分の年齢のことを考えると、耳が遠くなるのも仕方ないかとも思っていました。
でもある日、朝起きると、片耳がほとんど聞こえない。ずっと水の中に入っているような違和感があり、慌てて病院へ駆け込みました。」

加齢によるものか・・・?

突発性か・・・?

難聴を疑ったAさんだったが・・・。

その原因は、「耳垢」・・・(;´∀`)・・・うわぁ・・・

みみかきや綿棒で、手前に溜まっている耳垢を奥に押し込んでしまっていたらしい・・・。

原因は、想像通り、みみかきのし過ぎとやり方・・・( ̄□ ̄;)!!

医師は言う・・・。

「みみかきや綿棒で、手前に溜まっている耳垢を奥に押し込んでしまっているケースは非常に多いんです。そうすると、どんどん耳垢が鼓膜付近に溜まり、最終的には外耳道全体が覆われて耳垢栓塞を起こしてしまうことがあります。特に、風呂上がりは耳垢がふやけているので、耳垢が外耳道を塞ぐリスクがあります。」

また、別の医師は・・・。

「耳かきを入れると、ガサガサと音が聞こえることがあります。この音を聞くと『耳垢が溜まっている』と感違いして、きれいにしたくなるところですが、本当はやめた方が良い。この音は、耳垢が溜りやすい峡部で、剝がれかけてささくれ立っている表皮とみみかきが当たって起こるのです。つまり、ガサガサ音をなくすということは、無理にかさぶたを剝がすのと同じように、表皮をこそげ取っているのです。」

ここまで注意喚起をしても、多分、みみかきが日常化している人はなかなかやめられないのではないだろうか?

何故なら、私がそうだから・・・ε=┏(; ̄▽ ̄)┛

何故、ついついみみかきをしてしまうのか・・・?

それは、耳の中には末梢神経の一つである迷走神経が走っているからである・・・。

前段、外耳道には、耳垢腺という名の「アポクリン腺」があるということを書いた。

この「アポクリン腺」は、他にも、腋窩(えきか)と乳輪などにあり、それらは人間の性感帯となっている。

つまり、みみかきをすることにより、性的刺激をうけるような快感を伴うということになるらしい・・・。

こう書いたからと言って、みみかきをしている人を見たら、「ああ・・・。性的快感を求めているんだ。」などと短絡思考するのはやめてもらいたい・・・( ̄▽ ̄;)アハハハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \ 。。。

だから、日本ではみみかき専門店などという文化があるのか・・・レ( ̄ー ̄)ナットク!!( ̄^ ̄/)

みみかき専門店 みみかき専門店

それはさておき、何故、「60すぎたらみみかきをしてはいけない」のか?

一、高齢者は新陳代謝悪くなっているので、自浄作用が弱くなっている・・・。

一、体を動かす機会も減っているので、耳垢が奥まで押し込まれたら自然に出てくる機会も減る・・・。

一、加齢により耳毛が太くなり、溜まりやすくなるうえに出にくくなる・・・。

これらが理由らしい・・・!

中には、前述のケース2のAさんではないが、耳がきこえななくなり、家族とのコミュニケーションもとりづらくなり認知症を疑われる場合もあるというのだから、たかが耳垢、されど耳垢である。

アメリカ耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(AAO-HNSF)のガイドラインを見てみよう!

アメリカ耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(AAO-HNSF)・ガイドライン

う~ん・・・。

なんか日本人にはピンとこないなあ・・・。

前出の医師の言葉を要約したほうが良さそうだ・・・!

1. 個別包装された細めの綿棒を使用する。
2. 綿棒を軟膏やベビーオイルで湿らせる。
3. 外耳道の手前1cmまでをこすらないようにぬぐう程度に行う。
4. 頻度は月1回までとする。

私には到底できないマニュアルだが・・・。

アメリカ耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(AAO-HNSF)が全世界に向けて注意喚起を促すくらいなのだから、一応、報告することにした。