「真実の口」1,105 煙草に関する考察・・・②

前回の続き・・・。

愛煙家・・・タバコが好きな人。

VS

嫌煙家・・・喫煙を嫌う人。

私は間違いなく嫌煙家である。

成人喫煙率(JT全国喫煙者率調査)によると・・・。

成人男性の平均喫煙率は 29.7% ということになっている・・・(@・Д・@)??

この数字を見てどう感じるだろうか?

3人に1人は喫煙者ということになる・・・。

私の周りには、それほど喫煙者がいないような気がするのだが・・・?

私がこういう仕事をしているから周りにいないのか・・・??

私と接触のないところではもっと喫煙率があがるということなのか・・・?

因みに、成人女性の平均喫煙率は 9.7% ということになっている。

私の周りで10人に1人も吸っているだろうか・・・?

喫煙率が調査されだしたのが、私が生まれた東京オリンピックの翌年、1965年からのようだ。

現在のJT(日本たばこ産業)の前身にあたる日本専売公社が調べていたのだろう?

今の若い方はご存じないかもしれないが、昔は、三公社五現業と言って、公共性の高い事業は国の直轄として事業が行われていた。

三公社とは・・・。

日本専売公社 → 日本たばこ産業、塩事業センター
日本電信電話公社 → NTTグループ
日本国有鉄道 → JRグループ、日本国有鉄道清算事業団

左側が旧公社名で、右側が現在民営化されてからの名前である。

ここでさらっと流す方、ああそうだったなと思う方、えっと驚く方もいるだろう。

塩事業センター・・・?

そう、今でこそ塩はどこでも買えるようになったが、昔は国が管理・販売していたのである。

それもつい最近までである。

塩の専売は、1905(明治38)年から97年間続き、2002年(平成14年)にようやく自由化されたのである。

つい、15年前の話である。

何故、塩が専売されていたかというと、古くは藩の財政基盤、明治に入っても国の財源確保の意味があるが、塩の製法自体が難しく自給率が低いため供給量の安定を図る為である。

今でもこんな看板を目にすることがあると思うのだが・・・。

専売公社の看板 専売事業の看板

こんな風な感じで、たばこ屋でも塩を売っていたのである・・・。

画像を検索してみたが、1件しかHitしなかったのだが、これが当時の食塩及び食卓塩である。

日本専売公社の食塩 日本専売公社の食卓塩

どの家でもこれを使っていたのだ。

現在は、ちゃんと、塩事業センターと刻まれている。

塩事業センターの食塩 塩事業センターの食卓塩

かなり脱線してしまった。

閑話休題。

喫煙率は、昭和41年の 83.7%をピークに、50年間で54ポイント減少したことになるようだが・・・。

喫煙率の推移

私が幼いころは、5人中4人は吸っていた時代だから、人が集まると部屋の中は真っ白気になっていた。

しかし、それが当たり前のことだったので、疑問を挟む余地も無かった・・・(笑)

公共交通機関でも普通に皆が煙草をくゆらせていた。

新幹線はもちろん、特急や急行列車、普通列車でも、各車両には灰皿が設置されていた。

鉄道においては、旧国鉄が分割民営化された1987年以降、徐々にサービスの一環として徐々に禁煙車が増え、93年~97年にかけてJR各社が普通・快速列車を禁煙化、2007年のダイヤ改正時、JR各社が大幅な禁煙化に踏みきった。

民間手鉄道会社でも、旧国鉄が分割民営化された1987年以降、JRへのサービスに対抗するかのように徐々に禁煙が高まり、同様に2007年以降、一気に禁煙への方向へと傾いていった。

飛行機では、以前は、事故防止の観点から離着陸時のみ禁煙だったのだが、非喫煙乗客からの苦情が増え、1980年頃から喫煙席は徐々に減少し、1999年、国際民間航空機関勧告に則り、ANAとJALが全面禁煙を開始した。

バスでは、1975年頃より近距離路線バスが禁煙となり、長距離路線も禁煙化が早く浸透し、現在は、日本国内の定期路線バスは長距離路線も含めて禁煙となっている。

船舶では、少し趣が違い、桟敷(=2等)席は防災上の観点から、禁煙としている船舶が多いが、個室については、各船会社で対応が分かれているようで、船内に喫煙室を設けている船も多く、船内レストランは分煙、禁煙で対応が分かれているらしい。

タクシーでは、以前は禁煙化は認可制であったのが届出制に変わり、その地域における禁煙車の割合が90%以上であれば屋外表示灯での表示義務がなくなったことから、都道府県単位での禁煙実施が増加し、2011年7月1日付で全都道府県で全面禁煙実施となったそうだ・・・。

こう考えると、つい最近までは、煙草に関して、我が国は寛容だったのだなと思う。

次回へ・・・。