前回の続き・・・。
建材市場からの帰途、私は、昨日、重大なミスがあったことを陳さんに伝える。
私:「昨日のパテの件なんだけど・・・。」
陳:「はい。」
私:「抗酸化溶液の分量が間違っていたようなんだわ。」
陳:「えっ?」
私:「昨日、李さんが『塗料の分量から算出して、パテの分量に対して、抗酸化溶液を1本入れて水を〇㍑加える』って言っていたでしょ?」
陳:「はい。」
私:「昨日、ホテルに帰ってから、計算しなおしたんだけど、規定量の〇分の1しか使用していないことになるんだよね。」
陳:「えっ?」
私:「つまり、パテの分量に対して、抗酸化溶液を〇本入れて、水を〇㍑加えないと駄目なんだよ。」
陳:「そうなんですか・・・。」
私:「うん。昨日は、あそこまで準備していたから、製品化の方向で考えてやるのに精一杯で、計算ミスしていたわ。」
陳:「ああ・・・。そうですねぇ。」
私:「とりあえず、会社に着いたら、叶さんと李さんに伝えて・・・。」
陳:「分かりました・・・、」
声:「こりゃ、また、一悶着あるわなぁ・・・。」
会社に着いて、陳さんが、叶さんと李さんに前述の件を伝える。
以下、例の如く、陳さんを通しての会話である。
李:「塗料の規定量から算出して、パテの分量に対して、これを1本入れて水を〇㍑加えると良いはずなんですが・・・。」
私:「うん。塗料とパテじゃ違うんですよね。私も昨日は、うっかり受け入れてしまったんですけど・・・。」
李:「どう違うんですか?」
私:「塗料は液体じゃないですか?パテは粉体つまり個体でしょ?」
李:「はい。」
私:「それで勘案してみると、規定量の〇分の1しか使用していないことになるんですよ。」
李:「ああ・・・。そうなんですか?」
私:「ええ。だから、これをパテ一缶に対して〇本セットで売らないと効果の保証ができないですね。」
李:「そうなるとコストが合わないんですよね。」
私:「うん、多分、そう言うだろうなあとは思っていましたけど・・・(笑)。」
李:「あはははは・・・(苦笑)。」
私:「でも、もしそれで効果がないと訴えられた場合、私の所では責任は取れませんし、引いては抗酸化溶液の信用問題に関わるんで、ここはきちんと押さえておかないと駄目なんです。」
その後・・・。
叶さん、李さん、張さん等は、「ああでもない・・・。こうでもない・・・。」と相談しているようだった。
叶:「%&%!%〇&&%$〇##&%#$%」
李:「%!%〇&&%$〇##&%#$%&%!%〇&&%$〇##&%#$%&」
張:「&%!%〇&&%$〇##&%#$%&%!%〇&&%$〇##&%#$」
蚊帳の外の私・・・(笑)
しかし、ここは全体に譲れない点なのでしっかりと話し合ってもらうことにした。
しばらく3人で話をして、叶さんが私に答えをだした。
叶:「分かりました。とりあえず、パテ一缶に対して〇本セットで売る方向で進めます。ただ、こちらでもう少し実験をして良いですか?」
私:「何の実験ですか?」
叶:「最適の分量を確かめたいんです。」
私:「最適な分量って・・・。抗酸化工法が構築出来て20数年、その中で我々が出した答えなんで変わらないですよ。」
叶:「分かりました。ただ、納得いくまでやってみたいんで・・・。」
私:「まあ、それはそちらの都合もあるでしょうからお任せしますよ。」
叶:「分かりました。」
声:「おう・・・。珍しく、スムーズに事が進んだぞ。」
その後、昼食に出かけ、サロンの施工指導を行うことになった。
まず、下地材としてのいきいきコートの塗布から始める。
しかし、ここで、問題が発生・・・┐( -_-)┌ ヤレヤレ
珪藻土を測るスケールがない・・・。
バイオシーラーを測る計量カップがない・・・。
攪拌するバケツがない・・・。
無いない尽くしである・・・怒(-"-)怒
本来なら、一床ぶんのサロンであれば、いきいきコート*1セットも使わなくて良いのだが、背に腹は変えられない。
取り敢えず、攪拌するバケツあるいは容器だけ見つけてもらう。
しばらくして、ゴミ箱に使われていた形跡のあるポリバケツが運ばれてきた。
その中に、いきいきコート*1セット全部を投入・・・(^-^)ノ●
マゼラーでしばらく攪拌させる・・・。
しかし、要領が悪いのか、数秒回しては止め、数秒回しては止めを繰り返す。
以下、例の如く、陳さんを通しての私と作業員(以下:作)会話である。
私:「連続で回してよ。」
作:「連続で回すと、飛び散るから・・・。」
私:「いやいや・・・。バケツを斜めにして、深めにして攪拌すれば飛ばないから・・・。」
それを聞いていた李さんが、見ていられなくなったのか作業員からマゼラーを取り上げて、攪拌しだした。
李さんが、攪拌すること数分、ようやく、いきいきコートの攪拌が完了。
次に、塗布の仕方を教える。
私:「縦に〇回塗って、乾いたら横に〇回塗って、縦・横を一工程で、〇回塗ってください。」
李:「こんな感じですか?」
私:「そんな感じです。」
・・・と、順調に進んできたので、陳さんに聞いてみる。
私:「この調子だったら、俺、昼くらいの便で帰られないかなあ?」
陳:「いえ。多分、無理だと思いますよ。」
私:「え~っ。叶さんに聞いてみてよ。」
陳:「%&%!%〇&&%」
李:「&%#$%&%!%〇&&%$〇##&%#$%&」
陳:「予定通りにお願いしますとのことです。」
私:「・・・・。」
明日、計量カップやスケール、大きめのバケツを準備するように伝えて、この日の施工指導はここまでとした。
次回へ・・・。