「真実の口」821 東日本大震災慰霊の旅②

前回の続き・・・。

駐車場で本を読んで時間を潰していた私だが、式典開始まるまで20分となったので、会場へ向かうことにした。

受付での会話・・・。

スタッフ(以下:ス):「参列者の方ですか?」

私:「はい・・・。」

ス:「案内状をお願いします。」

私:「はい。」

・・・と例のはがきを手渡す。

ス:「これじゃないですが・・・。」

私:「これしか送られて来なかったよ・・・。」

ス:「すいません。確認いたしますので、奥のテーブルにお進み下さい。」

私:「はい。」

ス:「お名前をお願いします。」

私:「佐々田です。」

名簿を確認する係の人・・・。

それを目で追う私・・・。

ス:「すいません。お名前が無いようなんですが・・・。」

私:「先日、事務局に電話したら、『祈念式もコンサートも抽選に通っています』とい言われたんですが・・・。」

ス:「すいません。上の者と話してきます。」

スタッフが、責任者のところに、状況を告げに行く。

責任者が慌てて駆けつけてきた。

責任者(以下:責):「電話で『抽選に通っている』と伝えられたんですね?」

私:「はい。」

責:「生憎、満席でして、もし、どうしても参列されたいのであれば、臨時の席を準備させますが・・・。」

私:「はあ・・・。参ったなぁ・・・。そこまで、手を患わせるのもなぁ・・・。」

責:「参列できなかった人や来賓者の付き添いの控え室でも、モニターで中継していますので、もしよろしければ、そちらにご案内させていただくことも出来ますが・・・。」

私にとって、別に、式に参列することが主目的ではないので、控え室へと案内していただくことにした。

私:「ああ、それで良いですよ。」

責:「では、こちらへどうぞ・・・。」

14時30分、開式。

【式次第】
・開式の辞
・黙とう
・式辞(知事)
・追悼のことば
・遺族代表のことば
・追悼詩の朗読
・代表者献花
・慰霊の音楽演奏
・知事メッセージ
・閉式の辞その後、追悼電報披露・・・。

知事メッセージ 白羽ゆりさんによる追悼詩朗読

・・・と、式は滞りなく終わったのだが、例年であれば、遺族代表のことばに耐えられなくなり涙する私なのだが、今年は、まったく泣くこともなかった。

ふと考えてみた・・・。

今回の遺族代表は地震や津波で家族を亡くされた訳ではなく、東京電力福島第一原子力発電所の原子力事故のため、避難生活を送り、その避難生活の中で亡くなったのだ。

その為、人災ということへの憤りが先に立って、悲しいという感情が抑えられてしまったようだ・・・。

この方の住まれていた双葉郡富岡町は、現在でも、避難指示解除準備区域・居住制限区域・帰還困難区域の三区域がある。

現地の方の人の言葉が以下に掲載されているので紹介したい。

http://www.thefuturetimes.jp/archive/no01/fukushima1_5/index.html
http://www.thefuturetimes.jp/archive/no06/hirayama/

また、知事のメッセージが福島県のHPに開催されているので、紹介しよう。

https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/112830.pdf

次回へ・・・。