「真実の口」929 介護・・・5

前回の続き・・・。

前回の寄稿に対して、ある感想を頂いた・・・。

「お早う御座います、今日のブログは凄く切ないですねいつ自分がその立場になるか・・・。」

切実な感想だと思う・・・。

私は、この状況を打開するためにも、抗酸化食品の普及と抗酸化工法の進展が急務だと考える。

さて、『介護殺人 殺人事件の「告白」』シリーズ第二回目は、12月8日、「生き残ってごめん」というタイトルで掲載された。

サブタイトルは、「拘置所で妻への思い」。

シリーズ第一回目の続編である。

記事の内容は、前回同様、要約して、時系列を並び替えてある。

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11年4月、妻がバイクで転倒し左腕を骨折。

通院時、家を出た時、下着しか身につけていない妻に疑問を持つ。

同年9月、病院にて、アルツハイマー型認知症と診断。

「要介護1」の認定を受ける。

「守るのは、わししかおらん。」

新聞配達のアルバイトをやめて介護に専念。

半年後、妻がキレやすくなる。

入浴・着替えも一人では出来なくなる。

「要介護4」の認定を受ける。

妻が、男性のことをとののしることが多くなる。

「お前は誰や!」

「お前は帰れ!」

当時を思い出し男性は泣きじゃくる。

「お母ちゃんから『お前』と言われる。こんなつらいことはない」

初夏、妻が不眠に・・・。

夜間にも限らず大声で男性をなじる日が続く。

「夜中の声がうるさい。」と近所からの苦情。

ある日、車に乗せると落ち着く妻。

毎晩、深夜のドライブ。

睡眠薬を処方も効果無し。

ケアマネジャーに施設に入れるよう勧められ、市内4施設に申し込む。

しかし、空きが無い。

別の施設にショートステイ(短期入所)を依頼するが、症状を知ると拒否。

妻がいないのは週3?5回のデイサービスに通って朝から夕方まで施設にいる時だけ。

妻がいない間に家事をこなし、2~3時間だけの睡眠が続く。

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「なぜ殺してしもたのか後悔しています。」

「自分だけ生き残ってごめん。」

男性は逮捕後、拘置所で後悔の言葉をノートに綴る。

「家を守り、子供をよく育ててくれてありがとう。」

妻への感謝の思いも書き留める。

なぜ大切な妻に手をかけたのか?

「誰かに助けを求めることができたと言われるかもしれない。でも、あの頃はとにかく介護に必死で、そんな余裕がなかった。」

時々、夜中にふと目が覚める。

ドライブしたり、背中をさすって寝かしつけたり・・・。

真夜中に妻を介護した情景がよみがえる。

「『あんたは前を向いて生きるんやで。』って、お母ちゃんが声をかけに来てる」

男性はそう信じ、妻の分まで精いっぱい生きようと誓う。

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次回へ・・・。