「真実の口」1,445 マイクロプラスチック ・・・⑩

前回の続き・・・。

前回、オランダ NGO 「オーシャン・クリーンアップ( Ocean Cleanup )」の海洋清掃プロジェクト及び“水からマイクロプラスチックを取り除く研究”で「 Google Science Fair 2019 」 のグランプリを受賞したでアイルランドの 18 歳のフィオン・フェレイラ( Fionn Ferreira )さんの話を寄稿した。

今テーマを取り上げる直前に、日本でも、素晴らしい技術が生まれていた。

11 月 10 日、信州大学の秋山佳丈准教授(機械・ロボット学科)と森脇洋教授(応用生物科学科)らの研究グループが、マイクロプラスチックを「音響収束」という現象を利用して効率よく回収することに成功したことを、Sensors & Actuators B: Chemical 誌の電子版で発表した。

論文タイトル:「 Acoustic focusing of microplastics in microchannels: A promising continuous collection approach. (和訳:マイクロ流路におけるマイクロプラスチックの音響収束:有望な連続回収技術)」

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0925400519315278?via%3Dihub

【最重要点】

① マイクロプラスチック汚染の実態解明が早急に求められているが、メッシュによる濾 過で回収されているため、 0.3mm 程度以下のものはメッシュを通り抜けてしまい回収が困難であった。

② 今回、微小なマイクロプラスチックも含めて、微細な流路中で超音波を照射し集めることで、濃縮回収できることを実証した。

③ 洗濯排水に含まれる合成繊維くずもマイクロプラスチックファイバーと呼ばれ問題視されているが、これらのファイバーも含めて回収可能であることを実証した。

④ 今後は、洗濯機から排出されるマイクロプラスチックファイバーを濃縮回収する装置 開発を目指す。

【概要】

信州大学・繊維学部の秋山佳丈准教授および森脇洋教授らの研究グループは、近年環境問題として注目されているマイクロプラスチック( MP )回収法として、超音波を用いることを提案し、ファイバー状のものも含めて回収可能なことを実証しました。

マイクロプラスチックの分析調査のための回収は、一般にメッシュサイズが約 0.3mm のプランクトン採取用ネットによる濾過により行われています。

そのために、メッシュサイズより小さいマイクロプラスチックは回収できていませんでした。

また、一方、メッシュを細かくすると細かい粒子まで回収できますが、目詰まり等の問題が発生します。

そこで、我々は、微細な流路中で超音波によりマイクロプラスチックを集めて濃縮回収することを提案し、その有効性を実証しました。

モデル MP として、ナイロン 6 とポリエチレン・テレフタル酸塩のポリスチレン微粒子と小さな繊維を調べました。
永続的な音響波を発生させるために、圧電素子をマイクロ流体デバイスに取り付け、マイクロチャネルを三分岐させました。

超音波によるマイクロプラスチック濃縮回収法

微粒子の懸濁液をマイクロチャネルに導入し、音響泳動力を使用してその中心に焦点を合わせました。

これにより、三叉分岐の中央チャネルからほとんどすべての微粒子を収集することができました。

微粒子の集束時間に基づく理論的な試験は、装置が直径およそ 5μm の MP を収集できることが示されました。

微粒子と同様に、両方のタイプ(ナイロン 6 とポリエチレン・テレフタル酸塩のポリスチレン)の繊維の大部分は中央チャネルから収集されました。

ただし、重力沈下のために一部の繊維がマイクロチャネルの壁に付着し、そこに残っていることに注意する必要があります。

実験結果と理論的な評価は、洗濯機からの排水などの水性懸濁液から MP を除去する手段として、音響集束の有望な可能性を示唆しています。

以上、論文訳。

今後は、同研究グループは、国内唯一の繊維学部の研究グループとして、洗濯排水に含まれる合成繊維くずであるマイクロプラスチックファイバーの回収デバイス開発に取り組んで行く予定だと言う。
少しずつではあるが、マイクロプラスチックの回収技術は、進んでいるようだ・・・。

ここで、毎度のことだが、全てのプラスチック製品に抗酸化溶液を添加してしまったらどうだろうと一考してみる・・・。

まず、プラスチック = ゴミという概念が少し変わってくるのではないだろうか?

触れるもの全てが環境浄化剤になるわけだ・・・。

抗酸化プラスチックに触れた空気

抗酸化プラスチックに触れた水

抗酸化プラスチックに触れた土

空気・水・土に含まれるバクテリアが、全て、発酵型バクテリア優勢の環境になるわけだ・・・。

当然、腐敗型(酸化型)バクテリアの力は抑えられ、様々な病気が無くなっていくのではないだろうか?

抗酸化によるゼロ磁場環境で、ウィルス等も浮遊できる環境ではなくなり、宿主を探すことさえ出来なくなるのではないだろうか?

いやいや、しかし、そうは言っても素材としてはプラスチックであるこれらが、原形のまま、あるいは マイクロプラスチックとして海洋に漂ったらどうなるのだろうか?

「石油から作られるプラスチックは汚染物質を吸着しやすい性質がある。」ということを前述したが、これは抗酸化プラスチックには当てはまらない。

抗酸化プラスチックは、電位的に、吸着して運搬役になることもないし、触れただけで汚染物質を浄化するということになる。

いやいや、しかし、食物連鎖による、マイクロプラスチックの生態系に与える影響は無視できないのではないか?

摂取したとしても、いずれは体外に排出されるとされているマイクロプラスチックである。

抗酸化マイクロプラスチックであれば、体内を駆け巡っている間に、逆に身体に良い影響を与えるのではないだろうか?

いやいや、しかし、マイクロプラスチックやプラスチック片を口にして消化器官に詰まらせて死んでしまう海洋生物がいるのではないか?

これは、やはり回収しなくてはならないのだろう・・・。

「 Google Science Fair 2019 」 グランプリを受賞したフェレイラさんの着想の元となった『非極性(電荷的に中性な分子)植物油は、水中で同じく非極性のマイクロプラスチックを引き付ける。』ということをヒントにすれば・・・。

ご存知だと思うがえみなは植物油から作られている・・・。

そして、電荷的に非極性を示す・・・(笑)。

えみな + 抗酸化マイクロプラスチック

各家庭・各企業からから流れる排水がえみなを含む排水であれば、回収がしやすくなるのではないだろうか・・・?

更に、信州大学の実験による『超音波によるマイクロプラスチック濃縮回収法』も然りである。

抗酸化溶液で作られたものは、空気中・水中にある水分子を整えるため音を伝えやすくなる。

つまり、『超音波によるマイクロプラスチック濃縮回収法』も効率が上がるわけだ・・・。

そして、空気中にも漂いだしているというマイクロプラスチックだが、抗酸化マイクロプラスチックであればゼロ磁場となり浮遊することはなくなり、地面に落下して、その環境を浄化していくということなになる・・・。

・・・という一大夢物語を妄想してみた。

誰か、実験してくれないかな・・・(笑)。