「真実の口」1,643 新型コロナウィルス・・・155

前回の続き・・・。

前回寄稿したように、大阪府は、 8 日で、国に対する緊急事態宣言の解除要請に向け、府で独自に設定した感染状況の判断基準を満たしたため、解除の方向へ舵を切りたそうなのだが・・・。

それぞれ、 8 日時点での基準と会見である・・・。

大阪府の独自基準は、 7 日連続で、―― ① 新規陽性者の直近 7 日間の平均が 300 人以下、 ②重症病床使用率が 60% 未満――のどちらかを満たすこと。

府内の直近 7 日間の平均感染者数は、基準を決めた翌 2 日公表分で 292 人、 7 日には 193 人となった。

8 日も 300 人を下回り ① の基準を満たした。

② も減少傾向にあるが、 7 日の使用率は 63.1% と満たしていない。

大阪府吉村洋文知事:
「感染者数は確実に減少傾向にある。明日専門家の意見を聞いた上で判断したい。できれば京阪神一体でやっていきたい。大阪単独でやることありきとは考えていない。」

ただし、府が歩調を合わせるとした京都府と兵庫県は冷静な反応が返っている。

京都府の独自基準は、 7 日連続で―― ① 新規陽性者の直近 7 日間の平均が 50 人未満、 ② 重症病床使用率が 50% 未満――の両方を満たすこと。

6 日に初めて両基準に達したばかりだ。

京都府西脇隆俊知事:
「できる限り足並みをそろえて行動していくことが重要だが、京都府民の健康と命を守るという観点から、今の時点で大阪に妥協することはない。」

兵庫の独自基準は、 7 日連続で―― ① 重症病床使用率が 50% 未満、 ② 直近 7 日間の新規陽性者が人口 10 万人あたり 10 人以下――の両方を満たすこと。

8 日で ① が 50% 、 ② が約 11.67 人と届いていない。

これらに加えて、入院や宿泊療養施設での療養の調整がつかず、自宅待機となっている患者の問題が一定程度解消することも条件としている。

自宅待機者は 7 日時点で 345 人もいる状況だ。

兵庫県井戸敏三知事:
「( 3 府県で)相談の契機ではあるが、瞬間風速では決められない。まだ判断するような段階ではない。 3 府県一体の交流圏として指定されているので、共同歩調をとることが基本。」

専門家はこう見ている。

大阪府済生会中津病院の安井良則医師:
「大阪府が何を根拠にこの数字を基準の 1 つとしているかは不明だが、新規感染者数が 300 人を切ったことを『少ない』と捉えるのは、完全に感覚がまひしている。『 300 人』は、去年 11 月ごろの状況に過ぎずこの状況で宣言を解除するとまたすぐに感染者が増えると考えられる。医療現場としては重症者がたくさん亡くなるような状況を二度と起こしてはいけないと考えている。新規感染者数が去年 9 月のように 100 人を切るとか、 65 歳を超える高齢者が全員入院できる状況に医療体制が戻るまで抑えこむことが必要だ。ここで手を緩めないことが大切だと思う。」

そして、昨日 9 日午後、大阪府庁で「第 37 回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議」が開かれた。

会議では、専門家から・・・。

「解除した場合には再増加する可能性がある。府民への啓蒙の継続と段階的な解除が望ましい。」

「新規陽性者の 7 日連続 300 人以下と、重症病床使用率の 60% 未満ということは、どちらかを満たすのではなく、両方満たすことが望ましい。」

「緊急事態措置の継続に関しては、経済のことをよく考え併せる必要があることは理解しているつもりではあるが、現在の医療状況に鑑み、今しばらく様子を見るべきではないか。」

・・・といった意見が出た。

これらを受けて、吉村知事は、「もう少し抑えたいという思いもあります。今の時点で基準は満たしましたが、ご意見をお聞きして、来週にもう一度本部会議を開いて国に対して延長を要請するか判断したい。」と話し、国に対する解除要請の決定は見送られることとなった・・・┐(´∀`)┌ヤレヤレ

先週後半の動向を追ってみる。

2 月 4 日(木曜日)

2 月 5 日(金曜日)

2 月 6 日(土曜日)

2 月 7 日(日曜日)

次回へ・・・。