「真実の口」254 オール電化で良いんかい?③

阪神・淡路大震災以降、各電力会社は、ガスより電気が安全かつエコだと、消費者を洗脳しながら、オール電化を推奨してきた。

少し古いデータしか見つからなかったのだが、2008年7月時点で、全世帯数(約5,000万世帯)の約6%、290万世帯がオール電化住宅である。

何だ・・・たった6%と思うかも知れないが、これはあくまで全戸に対しての物である。

新築物件に限ってみると、新築の約3分の1から半数という戸数で、オール電化を採用していると言われている。

また、これも地域によって、普及率がまちまちで、北陸電力エリアのオール電化率が最も高く、新築住宅件数の 60%強がオール電化である。

また、北海道電力、東北電力といった寒冷地、中国電力、四国電力の西日本エリアも新築住宅件数の50%前後がオール電化である「、

2020年には、全国電化率が37.2%にまで上昇するとも言われている。

現在、叩かれている東電は、2004年ころからオール電化事業を始め、昨年12月末時点では85万戸と、5年前と比べて4倍に増加している。

これも電力不足を煽っているじゃないのか?

では、ただ単に安全・エコという売り文句だけで、ここまで普及率が急速に伸びるだろうか?

「エコキュート」という言葉を耳にしたことがないだろうか?

「エコキュート」とは、ヒートポンプ技術を利用し空気の熱で湯を沸かすことができる電気給湯機のうち、冷媒として、フロンではなく二酸化炭素を使用している機種の総称をいう。

詳しいメリット・デメリットは個々で調べてもらいたい。

このエコキュートに対して、補助金が40,000~45,000円程度出るのである。

更に、一部のメーカーでは、本体の30~50%を割り引くところもある。

ちなみに、エコキュートを作っているメーカーは以下のようである。

家庭用では・・・

パナソニック、コロナ、三菱電機、東芝キャリア、ダイキン工業、日立アプライアンス、ハウステック、三洋電機、サンデン、長府製作所、タカラスタンダード、キューヘン、長州産業、中国電機製造、四変テック、朝日ソーラー

業務用では・・・

日本イトミック、イトミック環境システム、前川製作所、昭和鉄工、日本サーモエナー、東芝キャリア、日立アプライアンス、パナソニック電工、三菱電機、三菱冷熱機器販売、三菱重工空調システム、菱熱、関電工、トーエネック、北日本電線、北陸電気工事、中国電機製造、四変テック、ネスター、イタバシエンタープライズ、ダイキン工業

誰もが聞いたことのあるような一流企業、あるいは地元で有名な企業である。

ちなみに、エコキュートは、デンソーなどの基本特許を基に、2001年4月、コロナが世界で初めて発売したもので、翌2002年に、コロナを含む複数の企業などに同時に省エネ大賞の経済産業大臣賞が授与されている。

そこからの普及率の加速度は半端ではない。

どうも利権の臭いがプンプンする。

規制緩和の名の下に、“電力vsガス”とういう構図の中、オール電化を導入させることにより、ガス管を未設置にさせ、顧客の囲い込みが出来るという、一石○鳥をねらった電力会社が一歩有利に展開してきたという状況下で、3月11日、東日本大震災が起こった。

鳴りを潜める電力会社・・・

一気呵成をあげるガス会社・・・

さてさて・・・。