「真実の口」266 オール電化で良いんかい?⑮

前回の携帯電話会社のCM、TV局、そして電磁波に関してのニュースへの取り扱いについての続き・・・。

テレビ、ラジオ等のマスメディアは、広告宣伝費を主体に経営を成り立てているために、巨大スポンサーにとって、都合の悪いニュースは流さない傾向にある。

例え、それが国民に重大な健康被害を及ぼす可能性があったとしても・・・。

国、議員(国・地方を問わず)、官僚は、そこに巨大な利権があるとみれば、国民に真実を伝えることなく、臭いものに蓋をし、援軍を得たメーカーは、その間に利益をむさぼり続け、そしてその甘い汁を、前者が再度吸い上げるという構図を、我々は今まで幾度となく見てきた。

前回のブログでも書いたが、WHOは電磁波について、果たして是か非かどちらの立場を取っているのだろう?

WHOのHPでその見解を調べてみる。

http://www.who.int/en/

TOPページに検索窓が付いているので、『EHS(電磁波過敏症)』と入力。

これが検索一覧である。

http://search.who.int/search?q=EHS&ie=utf8&site=default_collection&client=_en&proxystylesheet=_en&output=xml_no_dtd&oe=utf8

とりあえず一番上のリンクを辿ってみると・・・

http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs296/en/

2005年12月の文章のようである。

海外渡航歴が幾度となくある私の語学力を駆使して翻訳してみる。

タイトルは、『電磁場と公衆衛生』とある。

副題は、“電磁場過敏症”。

ふむふむ・・・

なるほど・・・

(本当は翻訳ソフトを駆使したのだが・・・)

最近のインターネットブラウザは翻訳機能がついているので、興味がある方は原文を翻訳して自身で確認して欲しい。

面倒な人は、そのまま先に進んで欲しい。

EHS(電磁波過敏症)とはいったいどういうものかと言う解説から、EHSが一般レベルで浸透していること、一般調査では10%を超える罹患率も報告されたこと、EHSは仕事場・住居、あるいはストレスに起因する可能性があること等が書かれている。

一番最後が、“Conclusions(結論)”である。

原文そのままに転載する。

「EHS is characterized by a variety of non-specific symptoms that differ from individual to individual. The symptoms are certainly real and can vary widely in their severity. Whatever its cause, EHS can be a disabling problem for the affected individual. EHS has no clear diagnostic criteria and there is no scientific basis to link EHS symptoms to EMF exposure. Further, EHS is not a medical diagnosis, nor is it clear that it represents a single medical problem.」

意訳してみよう・・・

「EHS(電磁波過敏症)は、多様な特定できない症状を示す。その症状は、確かに実在し、そしてその症状の患難には大きな振れ幅がある。しかしながら、EHSはその個々の症状の表れ方が違うため、病気として取り上げられることを難しくしているのである。EHSは、診断基準がないし、電磁場露出が電磁波過敏症の発症になると言う科学的根拠はない。近い将来、EHSは医学的診断ではない一つの医学的問題として象徴されることは明らかであろう」

如何だろう???

WHOは、現時点では、電磁波の与える影響は科学的にも証明されていないが、その驚異が十分にあると言うことを報告しているのである。

しかし、我が国ではどうだろう・・・

国も電力会社もメーカーも臭いものには蓋をして、利益最優先にし、それに利権を発生させ、「EHS has no clear diagnostic criteria and there is no scientific basis to link EHS symptoms to EMF exposure.(EHSは、診断基準がないし、電磁場露出が電磁波過敏症の発症になると言う科学的根拠はない。)」という言葉だけを一人歩きさせているのである。

前回、CS(化学物質過敏症)あるいはシックハウスの人たちは、自分の身体に取り入れてはいけない化学物質に拒絶反応を示して、自分の身体を守ろうとしているという事を書いた。

電磁波も同じなのである。

EHS(電磁波過敏症)の人は、自分の身体に取り入れてはいけない電磁波に拒絶反応を示して、自分の身体を守ろうとしているのである。

では、電磁波の害に反応せず、暴露され続けている無頓着ないわゆる健康(?)な人の未来はどうなるのだろう?

少なくとも、化学物質しかり、電磁波しかり、その危険を察知するレーダー的な存在の人がいる限りは、国やメーカーが何と言おうとも、できるだけ遠ざけた方が良いのではないだろうか?