「真実の口」728 食の安全に関する再考 46

前回の続き・・・。

前回UPしたカーン大学の実験写真を見て、GM作物に対して、危機感を持った人も多いのではないだろうか・・・?

ただし、この実験結果には後日談があるようだ・・・(@・Д・@)??

多くのサイトが、カーン大学の実験結果とマウスの写真で恐怖を煽り、GM作物=危険という結論づけで終わってしまっているのだが・・・。

どうやら、カーン大学の研究チームのリーダー:ジル・エリック・セラリーニ氏とは、兼ねてから、遺伝子組換え技術に対して、反対の立場を取ってきた研究者で、それまでも、「遺伝子組換えが危険」と主張する論文や報告書を何度も発表し、そのたびに欧州食品安全機(EFSA)などに「ずさんな研究」と批判されて来た御仁らしいのだ・・・┐(´∀`)┌ヤレヤレ

研究者が語るには、「食品の安全性を評価する動物実験をきちんと実施するのは難しい」という・・・。

その理由として、「食品はそもそも、非常に多くの物質を含み、栄養成分や未知の成分があるほか、土壌中にある重金属や化学物質等も吸収し、栽培中にカビがつくとカビ毒が多くなり、農薬が使われれば残留する。そして、品種や栽培方法や気象条件、貯蔵方法等で、それぞれの含有量は大きく変わる」かららしい・・・。

当該実験に於いても、本来であれば、“安全性の評価対象となる食品を与えるグループ”と、“そうではない食品を与えるグループ”とを、“同じ条件”で飼育することが大前提になる。

しかし、理論上は簡単かも知れないが、遺伝子組換え技術の導入の有無については比較できるが、少しでも場所が変われば、同じ栽培状況を整えると言うことは、現実的には無理な話である・・・(ノω・、)ソリャソウダ

そこで、この手の発表が行われた時には、科学者たちは真っ先に、どのようにしてエサを調製し、どんな実験系を組んだかを吟味するらしい・・・。

ただ、残念なことに・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…

セラリーニ氏の実験論文には、飼料の詳しい情報が掲載されていなかったらしい・・・ε=┏(; ̄▽ ̄)┛

通常、記載されるべき、成分組成や貯蔵方法、含まれる可能性のある有害物質の含有量等々が・・・。

更に、各々のマウスがどれだけの量を食べたかも記載されていなかったらしい・・・オイオイ・・ (;´д`)ノ

他の研究者曰く、「まともな研究者の論文ではありえない・・・」。

あれ・・・???

何だか、どこかで聞いたような・・・???

ああ・・・!

オ〇ちゃんか・・・!!

更に更に、このような発がん性を検討する試験においては、一つのグループにおけるラットの数は最低50匹必要というのが国際的なガイドラインで決まっているにも関わらず、各グループのラット数はわずか10匹だったというのだから、お粗末な話しである・・・┐(´∀`)┌ヤレヤレ

最終的には、EUで食品の安全性についてリスク評価を行う欧州食品安全機関(EFSA)が11月、「実験設計と方法論の深刻な欠陥があり、許容できる研究水準に達していない。したがって、これまでのNK603のリスク評価を見直す必要はない」という見解を明らかにし、6つのEU加盟国も独自に評価して同じ結論に達し、これにより騒動は終息を迎えた・・・。

しかも、セラリーニ氏の強(したた)かさはこれだけではないらしい・・・σ(・ω・*)ンート…

セラリーニ氏は、取材する記者が論文を吟味し批判する力がないことを見越して、「第三者には取材しない」というとんでもない条件と引き換えに、記者たちに論文を見せていたらしいのだ・・・。

その結果、新聞等には例の写真と共に、「遺伝子組換えに発がん性」という見出しが大きく報じられ一大センセーショナルを巻き起こしたのである・・・o(>∇<)o ヤッタァ

その後、多くの科学者が批判の意見を出しても、最初のインパクトに適うはずが無く、このニュースのみに飛びつく者が続出したようである・・・。

日本のサイトを見ても、ネズミの写真と恐怖を煽るサイトが多いのを見れば、セラリーニ氏の策略はまんまと成功したというしかない・・・(;_:)\(゜レ゜)ヨクヤッタ!

何だか、S〇A〇細胞の顛末に似ている気がするなあ・・・。

次回へ・・・。