「真実の口」149 殺す技術から生活かす技術へ・・・①

殺す技術から活かす技術への転換を・・・これは随分以前から会田氏が唱えてきたことであり、現在も人類へ警鐘を鳴らし続けている。

今月3日、帝京大学病院は、多剤耐性アシネトバクター(MRAB)の院内感染により、昨年8月~今年8月の間に患者46人が感染し、27人が死亡、うち9人に関して感染と死因との関連が否定できないと発表していた。

8日、新たに7人(合計53人)の感染が発覚し、うち4人(合計31人)が死亡していたことを発表。

11日、更に、5人の感染者とうち一人の死亡を確認したと修正し、感染者を計58人、死亡者が計32人になった。

過去の事例を挙げてみると・・・

‘09年1月23日、福岡大学病院で、多剤耐性アシネトバクター・バウマニ菌に、入院患者23人が院内感染し、4人が死亡。

‘08年2月8日、札幌医大病院高度救命救急センターで、2006年から07年までに入院していた13人の患者から多剤耐性緑膿菌を検出し、うち5人が死亡したことを発表。

‘06年10月16日、東京医科大学病院にて、8から9月の間に、多剤耐性緑膿菌が40-60代の入院患者5人から検出され、うち3人が院内感染で死亡したことを発表。

‘02年1月16日、東京都世田谷区の伊藤脳神経外科病院に1月10日から16日にかけて、セラチア菌の院内感染で12人が感染し7人が死亡したことを公表。

‘00年7月17日、大阪府堺市の同仁会耳原総合病院にて、セラチア菌の院内感染で12人が感染し7人が死亡したことを公表。

これは、過去のニュースで拾っただけで、まだまだ枚挙に暇はない。

帝京大学病院の公表以降、yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)のWebに次々と発覚・公表が掲載されているので参考にして欲しい。

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=30520&from=wn

なぜ、このような感染拡大が起きるのだろうか?

病院、医師、看護士の怠慢?

いやいや・・・決してそうではない!

前述した大阪府堺市の同仁会耳原総合病院は、院内感染という事故後に、さまざまな安全対策を施している。

その安全対策の中味及び、事故前後の収支状況を紹介されているので、参考にしていただきたい。

http://www.medsafe.net/contents/recent/7serratia.html

ついでに、医師でもあり、前参議院議員でもある共産党・小池晃氏のHPでも耳原総合病院のことを取り上げているので紹介しよう。

http://www.a-koike.gr.jp/sf2_diary/sf2_diary/20030208.html

これを読んでいくと、院内感染対策コストは、入院患者一人あたり約700円となる。

これに対して、診療報酬で院内感染対策にあてられているのは一日わずか50円ということらしい。

当然、耳原総合病院はこの費用を持ちだしと言う形で補うしかない。

これでは、病院の経営は逼迫していくだけである。

では、我が国の厚生労働省は、病院側に対して何を行えと言ってるか見て欲しい。

http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/02/tp0202-1.html

馬鹿じゃなかろか???

突っ込みどころが多すぎるので次回へ・・・