「真実の口」284 東日本大震災・・・抗酸化からの提案ⅴ

前回、東日本大震災復興対策本部から発表された、復興のための事業計画と工程表について触れた。

しかし、瓦礫は仮置き場に積まれただけで、未だにその処分方法もままならないのが現状である。

5月には、セメント業界が、瓦礫処理の引き受けを申し出た。

だが、津波で高濃度の塩分を含んだがれきはそのままではセメント原料に再生できないため、塩分除去という大きな課題がある。

その後、6月には、業界最大手「太平洋セメント」が、復旧中の大船渡工場のセメント製造ラインを活用し大船渡市と陸前高田市の瓦礫の焼却を始めた。

ただ、その後の続報が届かないのは、岩手、宮城、福島3県で推定約2,300万トンと言われる瓦礫の処理をセメント業界だけでは、到底、処理できる物ではないからなのか???

瓦礫を山積みにしていることにより、火災、アスベスト粉塵等々、二次災害も発生している。

また、阪神大震災の瓦礫と違い、東日本大震災の瓦礫は、津波により海水を含んでいるため、環境省はダイオキシン・塩化水素の発生を考え、野焼きを禁止していることも一向に瓦礫処理が進まない理由もあるのだろ・・・

ダイオキシンか・・・

そう言えば、以前、取り上げたな・・・

興味がある方はこちら>>

では、瓦礫の処理をどうすればいいのだろう?

関東大震災、阪神大震災の時はどうしたのだろう?

関東大震災では、瓦礫は東京湾に運ばれて、現在の豊洲地区、横浜の観光名所でもある山下公園の埋め立てへと使われた。

阪神大震災でも、1,429万トンの瓦礫がでたが、半分近くの687万トンは神戸港の埋め立てに使われている。

焼却や再利用が進まないのであれば、海洋利用するのが一番ではないだろうか・・・

一つ目の案として、当テーマの第二回目に寄稿したように、瓦礫で海底マウンドを作り、海底の地形を変えて、津波の被害が及ばないようにするというのはどうだろう?

ここに、日本大学理工学部海洋建築工学科の小林昭男氏の『東日本大震災後の調査記録』がある。

その中で、「津波と地形との関係を簡単に整理すると、津波は海底地形や島あるいは防波堤により屈折、回折、砕波などの変形をして陸上に到達する。津波の高さは水深が浅くなると高くなり、岬の周辺では屈折によりさらに高くなる。また、平面地形がV字形の海岸では波が収斂して津波の高さは高くなる。今回の巨大津波もこれらの変形をして陸上に到達し遡上した。」というレポートがある。

まあ、素人考えだから、その必要量とかを算出しなければいけないのだろうが、地形によって津波の進行方向・高さが算出できるのであれば、これも可能ではないだろうか?

二つ目の案として、人工的に瓦礫で小島を作るというのはどうだろう?

東日本大震災において、松島湾は周囲の自治体より比較的ダメージが少なかった。

専門家は、松島湾では、津波が浅い海に入り、速度が落ちて急激にエネルギーを失い、湾内に点在する島々が緩衝材となり、津波の勢いを弱めたと見ている。

瓦礫の小島を緩衝材にするというのも可能ではないだろうか?

三つ目の案として、瓦礫で防波堤、防潮堤、消波ブロック等々を作る等々、再利用はそこまで難しくないように思えるのだが・・・

・・・とは言え、人口物を海底、湾内、海岸線に作れば、生態系を崩すのは火を見るより明らかである。

そこで、抗酸化溶液の登場である。

一旦は人工物により、生態系のバランスが崩れるかも知れない。

(以前、食物連鎖について、書いたので興味のある人は読んで欲しいのだが・・・)

過去のブログ>>

陸上でも、海の中でも同様に、バクテリアのバランスさえ整っていれば、生態系の再構築が可能になる。

それを、安易に行なってくれるのが、抗酸化溶液というわけである。

また、今回の漁場は、底引き網や定置網の好漁場であったが、多額の費用と時間をかけて、瓦礫等の撤去をしなければ再開もままならない。

ならば、その瓦礫はそのままにして、抗酸化人工漁礁で漁場を変えて、漁業全体の再構築を図るのも一考ではないだろうか?

前述した副漁業長には、これらの話をしてもらうようにお願いしている。

また、漁業関係者で興味がある方がいれば、もっと話を掘り下げてみたいと思う。

もし、このブログを読んでいる方の中に、困っている水産業関係者の友人・知人がいたら、是非、紹介して欲しい。

養殖でも実績を積んでいるので、必ず何らかの力になれるという自信はある。