「真実の口」381 三度目の被災地入り⑮

前回の続き・・・。

私は、プリウスのハイブリッド機能を最大限に利用しつつ、8km先のガソリンスタンドを目指した。

ようやく、前方にガソリンスタンドの看板を見つけ、ホッと胸をなで下ろしたのだが、ナント開いていないではないか・・・( ̄□ ̄;)!!

仕方がないので、再度、経路上でガソリンスタンドを検索してみる。

ナビによれば、3kmほど先にあるらしい・・・。

やれやれ・・・と思いつつ、先へ進む・・・。

個人経営のスタンドなのか(?)、小さめのスタンドらしきものが見えてきた。

しかし、ここも開いていない・・・( ̄へ ̄|||) ウーム

「みんな潰れちゃったのかなあ・・・(心の声)」

そこで、ふと、あることに気付いた・・・( ゚д゚)ハッ!

σ(・ω・*)ンート…

そう言えば、飯舘村に入る少し手前で、農作業をしている人を見て以降、1時間半近く、人を見かけていないのでは・・・。

もしかしたら、これらのガソリンスタンドは潰れたのではなく、人がいないから開いていないのでは無いだろうかと、不安にかられる・・・il||li _| ̄|○ il||li

・・・とは言え、ここから引き返す術はない。

山道を進むしかない・・・。

再度、経路上でガソリンスタンドを検索してみると、今度は15km先にあるらしい。

こんな看板があった。

浪江町①

避難地域で人がいないことに乗じて、空き巣が起きているとテレビで伝えていたのを思い出した。

情けない・・・。

車を先へ走らせると、こんな看板が立っていた。

警戒区域迂回情報

警戒区域の迂回の仕方である・・・。

更に、こんな看板もあった。

浪江町②

周囲に民家がたくさんあるわけではないのに、防犯カメラを回さなくてはいけないほど、空き巣が頻繁に起きているのだろうか・・・?

ガソリンスタンドまで300m位になり、突き当たりを左折してすぐの所にスタンドがあるとナビが伝えている。

左折すると、数人の人影が見えた・・・ヽ(゚∀゚ )ノ。

2時間ぶりくらいだろうか(?)、人がいると言うことは、ガソリンスタンドも期待できると、心も軽く、ガソリンスタンドへ向かった。

しかし、無情にも、ガソリンスタンドにはロープが張られ、開いていなかった・・・_| ̄|○

葛尾町GS

仕方がないので、先ほど見かけた人たちにガソリンスタンドが近くにないか尋ねてみた。

返ってきた答えは、「ここ葛尾村には人がいないので、この近くに無いですよ」ということだった。

住宅地図を片手に持っているこの人達は、役場の人で、避難せずに村に残っている人の調査をしているようだ・・・。

「一番近いのは、隣の田村市じゃないかな~」と言うことらしい・・・。

私は、恐る恐る尋ねてみた・・・。

私:「そこには人がいるんですか?」

役:「います・・・

昨年9月、当時の経済産業大臣だった鉢呂吉雄氏は、「死の街」と表現し、辞任に追い込まれた。

しかし、実際に現地に行ってみて、家屋はあっても人っ子一人見かけることも出来ず、路肩には無造作に車が停められている状況を見ると、たいていの人がゾッとしてしまうのではないだろうか・・・?

役場の人あるいは警察や自衛隊員以外で、私が葛尾村で目にしたのは、犬、猫、鳥だけである・・・。

飯舘村、浪江町は先を急ぐために、周囲を見る余裕も無かったのだが・・・。

辺りを歩いてみると、カメラを向けることも出来なかったのだが、多分、犬の骨や猫の骨と思われるものが道路脇にところどころに・・・(ノ_・、)

本当に、ここは一年前まで人が住んでいたのだろうかと思えるような光景である・・・。

ただ、この計画的避難区域の人たちは、自分の意志とは無関係に、ここに住むことを余儀なくされているのである・・・。

それもこれも、震災から一年経過しても、無責任な対応をとり続けている東京電力の原子力発電所の所為で・・・。

次回へ・・・。