前回の続き・・・。
【仮説10】不純物が取り除かれた後、化学物質でとことん精製処理されます。その化学物質とはまず苛性ソーダ(強アルカリ性)、次いで硫酸(強酸性)を用います。
【検証10】栽培地で作られた原料等(粗糖)は、次に、消費地に近い工場で精製される。
その工程を見てみよう・・・。
第一工程は、原料糖(粗糖)の結晶表面の不純物を糖蜜で洗って取り除く。
第二工程は、表面を洗った原料糖(粗糖)をお湯に溶かす。
第三工程は、石灰乳を加え、炭酸ガスを吹き込んで、生成する炭酸カルシウムに不純物を取り込み、沈殿させる。
第四工程は、沈殿物をろ過して取り除く。
第五工程は、糖液をイオン交換樹脂や活性炭などに通し、糖液中の色素など残りの不純物を吸着させて取り除く。
第六工程は、糖液を真空結晶缶の中で濃縮し、結晶を作る。
第七工程は、遠心分離器にかけて、結晶と糖液の混合物から結晶を取り出す。
これで、白砂糖の完成である・・・!
苛性ソーダや硫酸が登場しただろうか・・・(@・Д・@)??
∴ この説は間違っている。
Q.E.D.
余談だが、過去に、脱色法として、「亜硫酸法」を使用する技術が世界的に普及したこともある。
この方法は、開発途上国では、現在も使われているが、食品の安全という面から徐々に少なくなってきている。
当然、日本や欧米等の先進国では、「亜硫酸法」による砂糖の製造は行われていない。
如何だろうか?
一般的に誤解されているような内容をピックアップしているブログを取り上げて検証してみたのだが・・・。
白砂糖は、漂白しているから云々・・・。
白砂糖は、ビタミンやミネラル等の微量栄養元素が皆無なので云々・・・。
これらの話しに何ら正当性が無いと言うことが理解できたと思う。
序でに、白砂糖より黒砂糖が良いと思いこんでいる人のために、黒砂糖の精製法を紹介してみよう・・・( ̄ー ̄)ニヤリ
第一工程は、収穫したさとうきびを細かく切り砕いて汁を搾る。
第二工程は、酸性を中和し、不純物を沈殿させやすくするために、絞り汁に石灰乳を加えて、加熱し水分を蒸発させて、濃縮したものを冷やし固める。
以上・・・Σ(゚Д゚;エーッ!
驚く人もいるかも知れないが、これだけの作業である。
黒砂糖の方が白砂糖よりミネラルが多く、特にカルシウムが豊富であると巷では言われている・・・ヒソヒソ(*´・д・)(・д・`*)ウンウン
しかし、このカルシウムもサトウキビ自体に含まれているのではなく、凝固させるときに使う石灰乳の中のカルシウムが、精製されないため、そのまま残っただけの話しである・・・…..〆(・ω・)メモメモ
こう考えると、ミネラルが残っているという類の有り難い話しではなく、不純物が残っていることを有り難がっているだけに過ぎないのでは無いだろうか・・・∵ゞ(≧ε≦o)ぶ!
序でに、白砂糖より三温糖の方が良いと思いこんでいる人へ、三温糖の作り方を紹介しよう・・・( ̄ー ̄)ニヤリVol.2
白砂糖を作る最後の工程で、遠心分離器で、結晶と糖液に分けられるということを記した。
その際に、出来た糖液を、再び煮詰めて結晶を取り出す工程を繰り返していく。
この工程を繰り返すうち、加熱が続くことで糖が分解し、糖液に茶色い色が付いてくる。
この糖液から出来るのが、三温糖になる。
こう考えると、糖液を無駄なく処理しているのだから、良いのだろうが、敢えて、色つきを使わなくても良いのではないだろうか・・・( ̄へ ̄|||) ウーム
次回へ・・・。