健康診断・・・誰でも受けたことがあると思う。
母子保健法により、市町村が乳幼児に対して行う乳幼児健診。
学校保健安全法により、児童・生徒が就学時及び毎学年定期に受ける健康診断。
労働安全衛生法および労働安全衛生規則によって、労働者の健康診断は義務づけられている。
これにより使用者は従業員に対して健康診断を受けさせる義務を負う事になり、違反した場合50万円以下の罰金などの罰則規定が用意されている。
もし、これらの健康診断が、病人を作りだしていると言ったら皆は笑うだろうか?
少し前に血圧の事について寄稿したが、今回は、血圧について再度書いてみたいと思う。
40年くらい前は、血圧の正常値は、最高血圧が150mmHg以下、最低血圧が100mmHg以下だったらしい。
当時、この基準に照らし合わせると、45歳から49歳で男性が13%・女性が14%、55歳から59歳で男性が36%・女性が31%位が高血圧だったらしい。
しかし、1960年代に入り、WHO(世界保険機構)が、最高血圧が160mmHg以上、最低血圧が95mmHg以上としたことから、この数値が長い間指示されることになる。
ところが、一転、WHO(世界保険機構)とISH(国際高血圧学会)が、1993年に血圧の正常値を、最高血圧が140mmHg未満、最低血圧が90mmHg未満で、どちらか一方でもオーバーすると高血圧で、「境界高血圧」と呼ばれるようになった。
日本高血圧学会でも、以下のように高血圧をランクづけている。
最低血圧90mmHgから99mmHg、最高血圧140から159mmHgを軽症。
最低血圧100mmHgから109mmHg、最高血圧160から179mmHgを中等症。
最低血圧120mmHg以上、最高血圧180mmHg以上を重症。
医師もこのデータを免罪符のように最低血圧90mmHg、最高血圧120mmHgを超えると「高血圧を注意しなければいけません。定期的に検査しましょう。」と言い、簡単に病人を作り上げてしまうのである。
WHOは、「最低血圧90mmHg、最高血圧120mmHgを超えた場合は、毎日の生活を少し注意した方が良いですよ」と言っているにしかすぎない。
経過観察の義務づけなど一言も触れていないのである。
厚生労働省は、平成18年 国民健康・栄養調査結果を以下に公表している。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/04/h0430-2.html
PDF:http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/04/dl/h0430-2k.pdf
高血圧症有病者は約3,970万人、正常高値血圧者は約1,520万人、合わせて約5,490万人と推定されるということらしい。
ん?
正常高値血圧者?
資料によると、最高血圧130mmHg以上140mmHg未満、かつ最低血圧90mmHg未満の者、または、最奥血圧が140mmHg未満、かつ最低期血圧が85mmHg以上90mmHg未満の者(ただし、薬を服用していない者)となっている。
とうとう、最高血圧140mmHg未満でさえも高血圧と判断されだしたらしい。
日本人の二人に一人は高血圧と厚生労働省は言いたいらしい。
確かに高血圧は様々な病気を誘引してしまう。
医療費も40兆円を予測の範囲となってきた昨今、医療費削減のために注意喚起を促すのもうなずける。
しかし、逆に、高血圧でもない人を高血圧扱いして、医療費をかけているようでは本末転倒である。
以前から、疑問に思っていたのだが、何故、20代も70代も同じ数字が正常値になるのだろう?
これがあっているのかどうか解らないのだが・・・
以前は、日本人の年齢別平均血圧は、「最高血圧=年齢+90」とされていた。
如何だろうか?
自分で算出してみては・・・