前回の続き・・・。
前回、環境回復農法・有機栽培・特別栽培(減農薬・減肥料)によるタマネギの鮮度保持実験を寄稿した。
私が、かれこれ数年前に、有限会社△▽△▽△▽△▽を訪問した際、害虫以外に悩まされていたのが、カットネギの鮮度保持である。
考えるまでもないのだが、カットネギは未カットネギに比べて、空気に触れる表面積が多い・・・。
その為、雑菌が繁殖しやすい環境になり、ネギの傷み・腐敗も早く進む・・・。
スーパー等で売られているカット野菜を、その利便性から利用されている方も多いのではないだろうか・・・?
しかし、その一方では、カット野菜は危ないから絶対使わないという方の声も数多見受けられる・・・?
利用者からは、「便利だし、傷まないし。」という感想がある一方、非利用者からは、「栄養価もないし、薬品のプールで処理されているから危険。」という声もある。
私は、利点・欠点を全て理解した上で、時折、利用しているのだが・・・(笑)
では、一般的な実際にカット野菜がどのような工程で加工されているかを見てみよう。
因みに、有限会社△▽△▽△▽△▽もこの工程になる。
野菜の収穫&受け入れ
↓
洗浄
↓
カッターあるいはスライサーでカット
↓
薬剤浸漬(しんし)処理・・・次亜塩酸ナトリウム等
↓
洗浄
↓
脱水
↓
計量
↓
充填
↓
包装
↓
検査
↓
梱包
↓
冷蔵
↓
出荷
まあ、私が聞いてきた流れでは、だいたいこんな所だと思う・・・。
ここで、次亜塩酸ナトリウム等での薬剤浸漬(しんし)処理というところが気になると思うのだが・・・。
平成24年8月、札幌市等で、浅漬が原因で、腸管出血性大腸菌O157 による食中毒事件が発生し、発症者169人・死亡8名がでた事件を覚えているだろうか?
当時、会田氏や私は、「何故、発酵食品である漬物で死亡事故が起きるの?」と言うことを訴えていたのだが・・・。
厚生労働省的な見地からすれば、「漬け物の中でも、特に浅漬は、加熱や発酵の工程がなく、製造工程で殺菌できないことから、洗浄・殺菌や、低温管理など、原料から製品までの一貫した衛生管理が必要。」ということだったらしく・・・。
平成25年10月22日、『大量調理施設衛生管理マニュアル』が改正された・・・。
その中で、野菜・果物に関する項目があるのだが、カット野菜もこれに準じて作られているらしい・・・?
『次亜塩素酸ナトリウム溶液(200mg/Lで5分間、または100mg/Lで10分間)に浸けて殺菌』
う~ん・・・( ̄へ ̄|||) ウーム
こういう風に書くと、非利用者からの、「薬品のプールで処理されているから危険!」という声が大きくなりそうだが・・・(笑)
そもそも、次亜塩素酸ナトリウムとはどんなものかというと・・・。
上水道やプールの殺菌に使用されていたり・・・。
家庭用に販売されている洗濯用の塩素系漂白剤であったり・・・。
キッチン用や哺乳瓶等の殺菌などに使用されていたり・・・。
最近では、パイプのつまりを取ってくれるものや・・・。
割と身近な存在でもあるのだが・・・。
ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…
・・・となる方がいるのも判らないではない。
ご存知のように、花〇キ〇チ〇ハ〇タ〇も薄めて使うようになっている・・・。
大まかな目安は、水5㍑に 50ml(キャップ約2杯)となっている・・・。
ん?
水1㍑に10mlの表示じゃ駄目なのか・・・??
まあ、1%の濃度ということになる・・・。
前述した『次亜塩素酸ナトリウム溶液(200mg/Lで5分間、または100mg/Lで10分間)に浸けて殺菌』の濃度はというと・・・。
単純計算で求めるが、0.02% & 0.0 1%・・・?
めっちゃ、微量じゃん・・・!
次回へ・・・。