「真実の口」1,072 環境回復農法~技術指導編・熊本~⑪

前回の続き・・・。

一通り見終わった所で、Mさんが梨を持ってきた。

M:「これが〇〇〇〇梨です。」

私:「〇〇〇〇梨?」

M:「はい。本当はオウシュウという品種なんです。」

私:「オウシュウ・・・?どんな漢字ですか?」

M:「王様の王に秋です。」

私:「はいはい。」

M:「形が〇〇〇〇に似ているんで、私がネーミングしてブランド化したんです。」

〇〇〇〇梨
(当然、実がなっている時期ではないので、画像を拝借m(_ _)m)

声:「形から名前が想像つくだろうか?」

私:「へ~っ!!」

M:「普通、秋に梨は食べないですよね?」

私:「ああ、そう言えば夏のイメージが強いですよね。」

M:「この〇〇〇〇梨は晩秋が収穫時期なんです。」

私:「へ~っ。私は果物の中で梨が一番好きなんで、秋にも美味しい梨が食べられるなら嬉しいですね!」

M:「結構、皆、買われるんですよ。」

私:「晩秋だとお歳暮とかに間に合います?」

M:「はい。」

私:「こりゃ今年が楽しみです。アチコチに送っているんで・・・。」

M:「結構な人気なんで、前もって言っててくださいよ。」

私:「ああ。判りました!」

M:「テレビの取材依頼もアチコチから来るんですよ。」

私:「ああ。そうなんですか!?」

M:「ただ、取材を受けると捌ききれなくなるんで、最近は、お断りしているんです。」

私:「へ~っ!有名人じゃないですか(笑)?」

M:「ですよ~(笑)。」

私:「人気がある程美味しくて、それに環境回復農法が加わったらどんな風になるんでしょう?」

M:「そうですね~。楽しみですね。」

私:「いや~。秋が待ち遠しいですね。」

M:「もう時期が過ぎて、余り美味しくないと思いますけど、持って帰ってみますか?」

私:「頂けるのであれば喜んで・・・(笑)。」

M:「じゃあ、これ持って帰ってください。」

私:「ありがとうございます!」

M:「オクサンキチナシって知っていますか?」

私:「えっ?オクサン・・・、何ですか?」

M:「オクサンキチナシです。」

私:「いや。初めて聞きましたけど・・・。」

M:「最近は甘い梨が好まれるんで、酸味が強くて、余り流通はしていないんですけど、昔っからある梨なんです。」

私:「へ~っ・・・。」

M:「日保ちがするんで、春先くらいまでは保存が利くんですよ。」

私:「へ~っ。凄いですね!」

M:「これも持って帰ってみます?」

私:「ああ。是非!」

M:「薬の代わりとしても食べられるんですよ。」

私:「へ~っ!」

M:「冬場乾燥するでしょ?のどの痛みをやわらげたり、咳止めや痰を出したり、熱を下げる力もあるんですよ。」

私:「凄いですね~。」

M:「ただ、あんまり美味しくないんで、ちょっと変わった食べ方するんですよ。」

私:「えっ?」

M:「薄くスライスして、塩で食べたり、醤油で食べたり・・・。」

私:「え~っ!」

M:「ちょとしたアテですよ。」

私:「やってみます!」

M:「これがレシピです。」

私:「ああ。オクサンキチナシって、晩三吉梨って書くんですか?」

M:「はい。」

私:「いやあ、今日は勉強になりました。」

M:「じゃあ、早速、取りかかってみますんで・・・。」

私:「はい。判らなかったら、また、ご連絡下さい。」

M:「はい。よろしくお願いします。」

こうして、1月の私の熊本往訪は終わりを告げた。

次回へ・・・。