ブログを読んで頂いている方から、「有機肥料なら良いのでしょうか?」という質問が来た。
答えはNoである。
化学肥料だろうが、有機肥料だろうが、肥料はNoである。
大自然に肥料という考えはない。
私の考では、有機肥料の方が化学肥料より悪いのではないかと思う。
「有機肥料の作り方」と入力して、ネット検索してみたら、色んなサイトにHitする。
牛糞、鶏糞、豚糞、など動物糞を使う物。
その他に、上記のものに魚粉、油粕、骨粉、モミガラ、米ぬかなどを混ぜたりする物。
あるいは、家庭用生ゴミから作る物。
家庭用生ゴミだけでは、農家の方は使えないのでこれに関しては、今の食材に使われている食品添加物、保存料は半端な量ではないのに、それで堆肥を作って良いのか?程度に留めておく。
農家の方が使う有機肥料は、やはり、牛糞、鶏糞、豚糞に副資材を混ぜた物が主となるのではないだろうか?
まず、ここで疑問に思うのは、大自然の土の中でそれだけ動物型に偏った土があるだろうか?
これだけでも疑問である。
更に、今の畜産の現状はどのようになっているかご存知だろうか?
人口の増加、食の多様化も重なり、牛、豚、鶏等の食肉を大量生産するためにはどうしたらいいだろう?
簡単である。
野菜や果実と同様に、成長ホルモンという肥料に抗生物質という薬を使えば、早く成長させて、病気にならなくなる。
我々の口にしている肉はほとんどがこういったものである。
手間暇をかければ、当然、コストがかかり、流通価格は馬鹿高くなるのは当たり前である。
庶民には手が出ない。
ここに少し古いが面白いデータがある。
農林水産省 消費・安全局が、「抗生物質の使用と薬剤耐性菌の発生について-家畜用の抗生物質の見直し-」としてまとめた物である。
一部だけをUPする。
http://www.aida-soken.co.jp/pdf/giji.pdf
如何だろう?
我々が医薬品として使用する抗生物質の3倍以上が畜産・農業へと使用されているのである。
興味がある方は、以下のリンクで全て見ることが出来るので見ていただきたい。
http://www.maff.go.jp/syoku_anzen/20031110/giji.pdf
このような畜産の現状で、その糞を利用する有機肥料が本当に良いのだろうか?
また、昔は、有機肥料を作るのに、何年も寝かせ発酵させて肥料にして行っていた。
しかし、現在では、強制的に発酵菌を使ったり、薬品を使って、短期間で肥料化していくのである。
そんなことをすれば、常在菌のバランスを崩すのは当たり前である。
如何だろうか?
これでも、有機肥料が良いと思えるだろうか?
ただ、これらを踏まえて、自身で糞尿を管理し、発酵まで完全管理し、自然に即した量であれば良いのだが・・・
果たして、自然に即した量とはどの程度なのだろう?
やはり、やめた方が良いのでは・・・?