前回、“いわゆる健康食品”は、実に疑わしい根拠とデータで金儲けに使われていると言うことを寄稿した。
実は、健康食品の氾濫に、厚生労働省も手をこまねいて見過ごしているわけではない。
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食生活を通じた健康づくりに対する関心の高まりから、「健康食品」を利用する方がますます多くなってきています。そのような中で、その健康増進効果等について必ずしも根拠が十分でない情報が氾濫するなど、消費者の方々が「健康食品」を適切に利用することが困難な状況も一部に生まれてきています。
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・・・と、氾濫する健康食品に注意を促すと伴に、リーフレットを作成し、その有効性に関してデータを提供しているのである。
これがそのリーフレットである。
http://www.aida-soken.co.jp/pdf/tekiseturiyou.pdf
また、データベースの利用に関して、次のように書かれてある。
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このデータベースは、安全性・有効性など健康食品に関する正確で客観的な情報を一元的に集め、消費者の方々に提供することにより、「健康食品」の適切な利用の一助とすることを目的としています。
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これが、そのデータベースである。
折角、健康食品の有効性を厚生労働省が示してくれているのだから使わない手はない。
どれどれ・・・
http://hfnet.nih.go.jp/contents/indiv.html#Jw02
ここから、自分の気になる成分(素材)の有効性が五十音・アルファベット順で検索できるようになっている。
“「健康食品」の素材情報を正しく理解して頂くために”という注意事項が出てくるので、下部の「同意する」をクリックして進んでみる。
ああ・・・残念。
注意!(1)として、“データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁”とある。
まあ、見方だけならばいいだろう?
例えば、グルコサミンを例に取ってみよう!
グルコサミンは、動物の皮膚や軟骨に含まれているムコ多糖体の一種で、人間の体内においては軟骨や爪、じん帯などに存在しており、軟骨細胞を形成する成分として知られている。
軟骨は、特に関節において骨と骨の間のクッションの役割を果たし、曲げたり伸ばしたりする動作を円滑に行うために必要な要素になる。
そのため、軟骨が不足すると、関節を動かすたびに痛んだり、炎症を起こしたりする原因と成りうる。
そこで、健康食品を販売する側の言い分は、カニやエビなどの甲殻類の殻にあるキチンに含まれているグルコサミンを摂取すれば、万事OKという筋書きである。
では、では、データを見てみよう!
グルコサミンに関する「学名」及び「概要」が表示される。
更に、「全ての情報を表示」というタブをクリックすると・・・
「法規・制度」でどのように区分され、「成分の特性・品質」と続く。
その下に、有効性があるのだが、我々が気にかけ、健康食品で効果を得られたら(?)と思う、実に、以下の10項目にわたって記述されている。
循環器・呼吸器、消化系・肝臓、糖尿病・内分泌、生殖・泌尿器、脳・神経・感覚器、免疫・がん・炎症、骨・筋肉、発育・成長、肥満、その他。
その下に「安全性」について、詳しく記述されている。
最後に、総合評価として、「安全性」と「有効性」に触れている。
さて・・・如何に?
グルコサミンは安全なのか?有効なのか?
さあ!自身で調べてみよう!