前回、DHA・EPAに関して、予定外の追加寄稿をした。
一つずつ取り上げていくことに疲れを感じてきたので、個別に“この成分って大丈夫?”的な寄稿は今回を最後にする。
★オリゴ糖編
当ブログで書いたかどうかは不明だが・・・、私は普段から、“苦い・辛い・酸っぱい”という味覚は、人間にとって危険というシグナルであると言っている。
これを聞いたことのある人間は、では“甘い”なら大丈夫なのだろうと思うかもしれない。
しかし、残念ながら、最近は甘いというものも危なくなってきたようである。
オリゴ糖という言葉をここ数年よく耳にするようになった。
オリゴ糖とは何ぞや?
正しく理解している人は少ないのではないだろうか?
簡単に理解していただくために、糖について少し触れる。
糖は、単糖類と多糖類に分かれる。
単糖類とは、ブドウ糖に代表される、それ以上加水分解されない糖類のことを言う。
多糖類とは、単糖分子が複数に結合したもので、例えば、単糖が2つ結合したものを二糖、3つ結合したものを三糖と言う。
その中で、単糖が10個未満結合したものが、総称してオリゴ糖と云われている。
つまり、我々が一般的に使っている砂糖もブドウ糖が2つ結合(グルコース+フラクトース)したものなので、オリゴ糖と言っていいのである。
オリゴ糖の宣伝文句は、“お腹の調子を整える”・・・である。
しかし、誰も、普段使っている砂糖を、改めて取り上げて、“お腹の調子を整える”とは言わない。
つまり、オリゴ糖は、その糖の組み合わせによって、その性質は変わるのである。
ちなみに、現在、解っている単糖の数は49種類(?)あるようである。
では、単純にその組み合わせを考えると・・・
49×49×・・・
ん?
これに、糖の種類と分子数を変化させたパターンだと???
やめとこう。
つまり、理論上、それだけの組あわせが考えられるのである。
前述したが、“その糖の組み合わせによって、その性質は変わる”にも関わらず、オリゴ糖という一括りで、一般的には知れ渡っている。
大丈夫なのか?
更に、ちょっと怖い話しをしてみよう。
本来、オリゴ糖は、自然に存在している。
マルトース(俗に言う麦芽糖)、トレハロースなどは有名である。
再三に渡り言うが、人間が口から取り入れようとしたときに、消化酵素がなければ意味がない。
しかし、人間は愚かである。
工業的な組み合わせをして、新たなオリゴ糖を作って遊んでいる。
現在、食品・製薬各社が生産しているオリゴ糖は消化酵素の消化力の圏外で、消化吸収をまぬがれて大腸にいたるモノを躍起になって作っている。
大腸まで消化されずに届かせることにより、大腸菌のエサとなり、有用な大腸菌を増やせば健康になると考えているのである。
腸まで届く乳酸菌の話しも、再三再四取り上げているし、結果は同じなでる。
琵琶湖で考えてみよう。
特定外来生物であるブラックバスを退治するために、ブラックバスを捕食できる在来種の好きな餌ばかりを与える。
結果は、その在来種の数が増えすぎて、在来種がブラックバスに成り代わるだけである。
そして、琵琶湖はまた別の生態系が出来上がることになる。
あなたは腸内の生態系をどうしたいですか?
人間の身体は、現代科学でも作ろうとすれば、凄く巨大な施設がいる程の化学的作用を、体内で起こしながら生きている。
実験室のビーカーやシャーレの上で“○○な効果があった”と言う愚かな知識により、腸内のバランスを崩せば、末路は言うまでもない。