薬害を書いたついでに、皆にも、記憶の底に押しとどめることがないように、薬害事件を思い出して欲しい。
記憶に新しい薬害エイズ。
その他にも、スモン事件、薬害ヤコブ病事件、クロロキン事件、ソリブジン事件・・・。
これらは、鏡像異性体が原因ではないが、薬害事件は後を絶たない。
問題が起きる度に考えさせられる。
厚生省(現・厚生労働省)に代表される国の機関はいったい何をしているのだろう?
製薬会社は何を考えているのだろう?
国民の命よりも“儲け”が大事なのだろうか?
事件が発覚しても、すぐに発表せずに、外部に漏れないようにすることに躍起になる。
そして、被害が拡大する。
金儲け至上主義・・・。
事なかれ主義・・・。
責任回避主義・・・。
いつも犠牲になるのは国民である。
健康食品のことを書いている最中に、ある裁判が結審した。
11月17日のことである。
“こんにゃくゼリー訴訟”
事件のあらましは、以下のようである。
2008年7月、兵庫県に住む当時1歳11カ月の男児が、マンナンライフ製のこんにゃくゼリー「蒟蒻(こんにゃく)畑」をのどに詰まらせ、およそ2カ月後に死亡した。
男児の両親は、「こんにゃくゼリーは、かみ砕きにくく、のどに詰まりやすい欠陥があった」と、製造物責任法などに基づき、会社などにおよそ6,200万円の損害賠償を求めていた。
神戸地方裁判所姫路支部は、「1998年から国民生活センターが警告し、マンナンライフも弾力性を変えるなど、一定の対策はとっていた。子どもや高齢者に不向きであるとの警告表示もあり、2008年の段階で欠陥はなかった」と、両親の訴えを退けた。
こんにゃくゼリー問題については、賛否両論だが、ネット上ではマンナンライフ擁護派の煽るような意見が目に付く。
以下を見ていただきたい。
はたまた、こんなものまである。
http://www.shomei.tv/project-146.html
何故、死者に追い打ちをかけるような文化になったのだろう?
話は少しずれるかも知れないが、今場所、白鳳の連勝記録が63でストップした。
勝敗が決した後、場内が割れんばかりの歓声の中、勝った稀勢の里も、負けた白鳳も、互いに静かに一礼をして土俵を後にした。
日本の武道は、「礼に始まり礼に終わる」。
勝っても負けても、相手に対して敬意を払う。
以前、朝青龍が土俵上でガッツポーズをした際、容認派・否定派、どちらの声も上がった。
その朝青龍と海外からの帰りの機内で偶然一緒になり、握手を求めると、きさくに応じてくれた。
「ああ、テレビでバッシングされているが、実際は違うのかな・・・?」と思った。
しかし、その期待はその数分後に見事に裏切られた。
席は離れていたのだが、離陸直前まで携帯で話し、離陸するとすぐに携帯を取り出して話し出した。
様々な文化があって当然なのだが、日本には、昔から“恥の文化”があった。
少し論点がずれたように感じる人もいるかも知れないが、次回、私から見た“こんにゃくゼリー訴訟”を寄稿したいと思う。