1995年1月17日5時46分52秒・・・
6,434人の犠牲者を出した阪神淡路大震災が発生した時刻である。
震災で亡くなられた方達のご冥福を祈る。
あれから、16年が経過した。
当時、私は外資系保険会社の神戸支社で働いていたため、月曜日と木曜日は大阪府寝屋川市から支社へ出社していた。
その頃は、まだ、成人の日が1月15日で日曜日と重なったため、16日の月曜日は振替休日となり、火曜日が出社日になっていた。
あの震災の発生が、もう少し遅れていたら、私自身も横倒しになった阪神高速神戸線を通過しているところだったかもしれない。
不運にも、私の知人の友人が、地震発生時、あの横倒しになった高速を運転していて巻き込まれて命を奪われてしまった。
地震直後、私がいた会社では、すぐに役員を筆頭に対策チームが作られた。
我々は、数グループに分かれ、契約者及び社員の安否確認のため、ミネラルウォーターとおにぎりを持って、それぞれの住所と避難所を訪れた。
現地は、戦争で破壊尽くされたのか・・・、ゴジラが暴れ回ったのか・・・、という位の惨状だった。
復興にどのくらいかかるのか想像さえできなかった。
しかし、神戸は見る見るうちに、再興していった。
特に、阪神高速や山陽新幹線は、復興が早かった。
倒壊した橋脚の調査から手抜き工事の痕跡が見つかっており、それを隠蔽するために急いで復興させたと言う事実は隠すことが出来ないが・・・
さて、前置きが長くなったが、建材に話しを戻そう。
建築基準法が改正された際、星の数によって、居室内の建材の使用制限が以下のように決められた。
規格 |
ホルムアルデヒドの |
ホルムアルデヒドの量 |
内装仕上げの制限 |
F☆☆☆☆ |
0.005mg/㎡h以下 |
多い |
使用制限なし |
F☆☆☆ |
0.005~0.02 |
↑ |
床面積の2倍 |
F☆☆ |
0.02~0.12 |
↓ |
床面積の0.3 |
F☆ |
0.12 mg/㎡h~ |
少ない |
使用禁止 |
また、天井裏の場合は、次の3つのいずれかを行うように規制されている。
○F☆☆☆以上の建材を使う。
○居室内に流入しないように、気密層、通気止めを設ける。
○屋根裏を換気する。
そして、極めつけの対策が、24時間換気である。
必要な換気量は0.5回/h、つまり、1時間に0.5回、居室の空気を入れ替えることが義務づけられている。
ここまで対策を練るのだから、床下も防護しなければならない。
しろあり駆除剤のクロロピリポスは神経障害・発ガン性の危険があるので使用を全面禁止にした。
これらの条件を満たせば、居室内の有害化学物質は影響が無くなるという国のお墨付きである。
ちなみに、何度か“居室”という単語を使っているが、“居室”とはどこを指すのか解るだろうか?
居住者が日常いる居住のために使用する部屋のことをさす。
具体的には、リビング、ダイニング、キッチン、ダイニング・キッチン、子供室、寝室、書斎などのことである。
トイレ、浴室、洗面室、玄関、廊下、階段、物置、押し入れ等は含まれない。
各部屋に付いている収納部も別にお構いなしということらしい。
では、次に、内装仕上げ材の規制となる範囲を見てみよう。
規制対象は、壁・床・天井・屋・室内階段の踏み板や蹴込み板・建具などの室内に面する“面的な部分”である。
回り縁、幅木、手すり、見切り、窓枠、落としがけ、畳寄せ、障子、鴨居、敷居、長押、カーテンボックスなどの造作材、建具枠、胴縁などの面積が、室内に面する部分の1/10を超えない場合は規制の対象にならない。
さてさて・・・
次回へ。