前回に引き続き、1月5日(木)に放送された「たけしの人体科学SP 人はなぜ老いるのか」で取り扱われた難病を取り上げる。
病名はFOP(進行性骨化性線維異形成症)である。
残念ながら、私はこの病気を知らなかったため、番組を見て衝撃を受けてしまった。
FOPとは、結合組織に発生する遺伝子疾患である。
結合組織とは、狭義の意味で、骨、歯、軟骨、脂肪、血液などの特殊な組織を除いた残りの組織のことを言う。
症状は、筋肉や腱、靭帯が骨組織に変化して硬化するのである。
発症率は200万人に1人といわれている。
日本国内では、推定60人の患者がいるらしい。
「いるらしい」と表現したのは、癌と診断されることも多く、治療法がないため、患者が病院を重複して診察を受けている可能性があり、国でもはっきりと把握していないというのが現状である。
番組内では、女子高生とその家族にスポットをあてて、FOPの症状を伝えていた。
生まれたときは何ら症状も兆候も見られなかったという。
彼女は、小4の時から卓球に打ち込み始める。
その頃から、「左足の膝が痛い」と訴え始めたらしい。
母親は、「一番ありがちな成長痛かな」程度に受け止めていた。
しかし、一向に痛みが止まらないため、小5の時に、初めて病院に診察へ行った。
そこで、膝のあたりにあるはずのないところに骨があり、FOPという病気だということを知らされる。
小5の時に、左足が曲がらなくなり、小6の時には、腕が上がらなくなった。
日常生活に母親の手伝いが必要になるが、出来るだけ普通の生活をさせたいという母親の願いもあり、普通の中学校に進んだ。
そして、彼女も吹奏楽部に入り、ホルンの担当を任され、色んな事に挑戦していった。
番組内で彼女が言った「みんなと一緒の生活がしたい」という一言は印象的だった。
彼女と家族そして同じ病気で悩む家族とともに、難病指定のための運動を行った。
ようやく、2007年3月12日に厚生労働省の難病指定となった。
そのお陰で、難病指定を受けた後の4年間は、それまでの十数年とは比較のしようがないくらい、格段の差がある研究ができているという。
番組内で、この病気を引き起こす原因が“あるタンパク質”であるということを言っていた。
ただ、恐ろしいのは、“あるタンパク質”は何らかの刺激を受けることにより、骨化を促進していくと言うのである。
つまり、組織を調べるために、生検で注射をうつという行為だけで、骨化を促してしまう可能性があるのである。
癌と診断されることが多いと前述したが、その場合は、間違いなく組織検査を行う。
それが引き金になって、骨化してしまうというのだから、治療法の確立も難しい。
また、番組内では、骨もその他の組織と同じように、古い分子が新しい分子に入れ替わるクラッシュ&ビルドで、骨の老化を防いでいるということ伝えていた。
ただ、FOPの場合は、何らかの刺激を受けて、クラッシュ&ビルドのバランスが崩れると、骨化してしまうのである。
FOPの患者は、転倒や転落等のみでも刺激を受ける可能性があり、当然、関節の硬化により、十分な受け身も取れないので、日常生活でも十分にケアする必要性もある。
番組の最後には、前述の女子高校生が、FOPの研究がされている埼玉医科大学ゲノム研究センターを訪れ、顕微鏡を覗き込み、教授に、「もしかしたらこの研究が病気の治療の解明につながるかもしれない」と言われていた。
その時の笑顔が忘れられない・・・。
しかし、彼女は言う「第一段階がクリアしただけ・・・。次は、治療法が見つかってみんなと一緒の生活がしたい」
安易なことは言えないのだが、番組内の解説を聞いていると、FOPに関しても、抗酸化は有効なような気がする・・・
クラッシュ&ビルド・・・
バランス・・・
タンパク質・・・
もし、抗酸化工法及び環境回復サロンが有効なのであれば、多分、関係者も協力は惜しまないと思うのだが・・・。
世界には5,000超もの難病があると言われている、日本では、そのうちの130が難病指定を受けている。
世界中の難病に悩む人とその家族があらゆる苦しみから解放されることを念じて止まない。