3日目・・・4月12日の続き。
柳さんの農園を後にした、我々は、全州の真南に位置する完州(ワンジュ)へ向かった。
時間にして30分ほどだったろうか?
目的地は、姜(カン)さんの梨農園である。
しかし、残念ながら、姜さん不在とのことで、奥さんに挨拶するだけで、農園を後にした。
時間が空いたので、朝食もとっていなかったこともあり、ブランチということになった。
やはり・・・ビビンバ。
食事を終えた我々は、同じ完州にある李(イ)さんの経営する柿農園に向かった。
その名も・・・“美男農園”!!
李さんに現状と栽培法を尋ねてみた。
どこに行っても同じ答えが返ってくる・・・。
害虫、農薬、堆肥・・・。
私は、農園を見て、問題点を指摘した。
まず、動物性の堆肥の使用である。
動物性の堆肥を使用すると、何故、駄目なのと言うことを説明した。
まず、第一に、成長ホルモン剤や抗生物質を使用した家畜の糞をしようしているという点。
第二に、堆肥を早く作るために、薬品を使い発酵を促進させ、熱をかけているという点。
最後に、自然界では、極端に動物性に偏った土地は無いと言うこと。
つまり、自然に逆らいすぎており、本来あるべきバクテリアのバランスを取ることが出来ないということである。
その後、いつものように金社長と姜さんが抗酸化農法の取り組み方を説明して、李さんには、何とかご理解いただいたようで、今後、抗酸化農法に取り組みという運びになったらしい。
次に、江景(カンギョン)邑へ移動した。
ここは、完州から北へ山を越えて、1時間強の位置にある。
金社長によると、江景は、李氏朝鮮王朝時代には、錦江沿いの物資を集散する河港都市として栄え、平壌・大邱と並ぶ朝鮮三大市場の一つだったらしい。
現在でも、韓国最高の塩辛市場で、韓国全国の塩辛流通のほとんどを担い、新鮮で味の良い塩辛を他の所に比べ、手頃な値段で購入できるということである。
目的地は、ウソン塩辛協会の姜さんのお店である。
着いてみて、ビックリ!
辺り一帯、塩辛屋さんだらけである・・・。
金社長の話では、姜さんのお店は、とりあえず、水だけを抗酸化処理水を使用しているとのこと。
早速、いくつか味見をさせてもらう。
確かに、唐辛子の辛さが喉に引っかかる感じがしない・・・。
あの大の甘党で辛いものが苦手な会田氏が、次から次と試食したと言えば、会田氏をご存知の方なら納得いくのではないだろうか?
試しに、会田氏と二人で、近隣の店に行って、試食させていただいた。
全然、味が違う・・・!
私は、塩辛に使う原液タンクの処理、冷蔵庫内の処理、及び保管庫の処理等のアドバイスをして、早々に、会田氏と二人で塩辛をお土産で買って帰る段取りに移った(笑)。
会田氏は、蛸、烏賊、明太子の3種類。
私は、牡蠣、蛸、明太子の3種類。
訪韓中、持って歩くわけにもいないので、日本に帰る前日に、金社長の事務所へ送ってもらうことにした。
日本に帰って、食べたのだが、家族にも大好評だった・・・。
金社長によると、姜さんは、このエリアでリーダー的な存在らしく、TVでも紹介されたりしている。
また、自分の店で成功したら、どんどん他の店にも紹介したいと考えているらしい。
普通であれば、良い物を自分だけで囲い込みたくなるのだろうが、健康な食を韓国民に広めることができるのであれば、そんな小さな利益など大したことはないと言うことらしい・・・。
必ず、成功しますよ・・・姜さん、金社長!