健康ブームの昨今、コレステロールという言葉を耳にしたことが無いという人は恐らくいないと思う。
漫才コンビのナイツではないが、Yahooショッピングで調べると、コレステロールに関する商品が4,615件も検索することが出来た。
ちなみに楽天ショッピングで検索したら、22,920件もあった。
その多くは、コレステロール値を下げるための本や食品のようである。
医師やマスコミでは、コレステロール値を下げることを盛んに推奨している。
果たして本当にそれが健康に繋がるのだろうか?
コレステロールは脂質の一種であるから、摂りすぎは良くないかもしれないが、積極的に減らして良い物だろうか?
では、コレステロールは我々の身体の中でどのような働きをするのだろう。
まず、細胞を作る材料になる。
男性ホルモン、女性ホルモン、抗ストレスホルモンなどの材料にもなる。
また、カルシウムの吸収を助ける働きもあるようだ。
つまり、我々が生きていく上で、不可欠な物だということである。
では、我々の体内にあるコレステロールは、何に由来すると思いますか?
多くの方は、食べ物から摂取されると思っているのではないでしょうか?
現実は、食べ物由来は2割程度にしか過ぎない。
残りの8割は、肝臓で作られる。
それにも関わらず、マスコミや企業は、コレステロール値の低い食事を推奨したり、サプリメントを摂らせたりと巧みに誘導する。
本当にコレステロールが悪いのであれば、体内で8割も作られるはずがない。
もし、健康な人がコレステロールの少ない食事をし続ければ、肝臓の負担が増大することになる。
強いては、コレステロールの総量が減ることにより、免疫力が低下する。
コレステロールの大きな働きとして、細胞を作る材料になることは前述したが、コレステロールが少なくなったため細胞が正常に作られず、細胞膜がもろくなりガン化したり、その他の病気への危険性も増してくるのではないだろうか?
つい最近、新聞で興味のある記事を見つけた。
“脂質高い人、脳卒中起こしにくい”という記事である。
以下、記事引用。
コレステロールや中性脂肪の値が高い人の方が脳卒中を起こしにくく、発症した場合も状態が良いとのデータを、東海大学の大櫛陽一教授らがまとめ、日本脂質栄養学会誌に発表したものらしい。
大櫛教授は、これ以前にもコレステロールや中性脂肪が低い方が死亡率が高いなどの研究結果を発表しているようである。
大櫛教授によれば、「LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪も実は善玉なのに、リスクが強調され、無駄な治療がなされている」と医療の現場を問題視している。
大櫛教授は、脳卒中患者のデータベースに登録された男性約28,000人、女性約20,000人のデータと、福島県郡山市の一般住民のデータを比較。
計約48,000人のうち、脳梗塞を起こした患者を診ると、高脂血症でない人と高脂血症を治療している人の比率が一般住民より高く、高脂血症(未治療)の人の割合は低かったようである。
年齢・性別の影響を除き解析したところ、高脂血症(未治療)の人の脳梗塞発症リスクは高脂血症で無い人の約四分の一にとどまり、治療している人のリスクは未治療の人の4.6倍だった。
脳内出血、くも膜下出血でも脳梗塞と同様に、高脂血症(未治療)の人の発症リスクが低く、治療している人のリスクが高かった。
また、脳卒中患者の内、入院前に高脂血症の治療を受けていなかった約36,000人を対象に、高脂血症の有無で2群に分けて入退院時の臨床状態を3腫類の指標を用いて比較すると、結果として、高脂血症の人の方がいずれの指標も高かった。
以上が、記事の内容である。
今回はあるデータをテーマにしてまとめてみたが、次回、抗酸化工法と病気治癒の因果関係について触れてみようと思う。