今月の3日及び5日の二回に分けて、シックハウス症候群、規制物質の対象増加(?) というテーマで寄稿した。
当ブログの中では、総揮発性有機化合物(TVOC)については、触れなかったのだが、先の検討委員会の中では、一応、暫定目標値の設定の方法、あるいは、導入の是非も検討されている。
総揮発性有機化合物(TVOC)とは、常温常圧で大気中に容易に揮発する有機化学物質の総称のことである。
先のブログでも、触れたが、現在、規制されている揮発性有機化合物(VOC)以外の化学物質が使用されることにより、化学物質過敏症あるいはシックハウス症候群が発症する例が急増しており、有識者間では、総量規制することにより、一応の効果が認められるのではと考えられている。
さて、今回のテーマを何故取り上げたかというと、少し遡るのだが、私が退院して間もなくの頃、7月30日の毎日新聞のとある特集記事で、「化学物質の室内濃度 総量規制を」と言うテーマで、掲載されていたからである。
この頃は、PCの前に座ることさえ、ままならない状態で、新聞を切り抜きだけして保存していたのである。
当然、その記事の中身に関しては、何の検証もしていなかった。
はっきり言うと、忘れていた・・・。
ブログのネタ用に、新聞・雑誌を切り抜いているネタ帳を、パラパラと捲っていると、この記事が目にとまったので、今回取り上げているのである。
その記事には、「シックハウス症候群などの予防のため化学物質の少ない街づくりを目指そうと、千葉大学と住宅関連企業が共同で、「ケミレスタウン・プロジェクト」して、実証実験に取り組み、また、プロジェクトの参加団体によるNPO法人「ケミレスタウン推進協会」は6月、実験結果をもとに、化学物質の室内濃度に関する規準値「ケミレス規準」を発表した。」とされている。
プロジェクトは、2007年度から5年間、千葉大キャンパス(千葉県柏市)内の約3,000平方メートルの敷地内に実験棟を建てて実施され、様々な実証実験の元、ケミレス基準が作られたということである。
このプロジェクトを主導した森千里・千葉大予防医学センター長は、「シックハウス症候群の患者は、今も発生し続けている。予防するには、室内に存在するさまざまな揮発性有機化合物(VOC)を『全体として』少なくすることが大切だ」としている。
では、ケミレスタウン推進協会が作ったケミレス基準はと言うと、「A基準」と「S基準」の2段階があるという。
A規準は、総揮発性有機化合物(TOVC)を、「400μg/m3以下」と定め、“シックハウスをある程度予防できる濃度”と位置づけた。
A規準よりさらに厳しいS規準は、総揮発性有機化合物(TOVC)を、「250μg/m3以下」と定め、“化学物質に敏感な人でもある程度シックハウスを予防できる濃度”と位置づけた。
μg/m3とは、空気1立方メートルあたりの単位総量である。
また、ケミレスタウン推進協会は、「学校などの公共施設は化学物質に敏感な人も利用するので、S規準を使うのが適当」としているようである。
ちなみに、厚生労働では、室内空気質の総揮発性有機化合物(TVOC)の暫定目標値を 400μg/m3 としている。
この数値にも、後で触れるが、驚いたのは、この実験方法と結果である。
『実験は、健常なボランティア131人に、敷地内の実験室で15分間過ごしてもらい、身体への影響を調べたところ、総揮発性有機化合物(TVOC)濃度が低ければ低いほど、頭痛や鼻水、のどの痛みなどの身体症状を訴える人が少なかった。』
これを見て、どう思うだろうか?
まず、一つ目の突っ込みどころ・・・・。
5年も時間をかけて、たった131人・・・( ̄へ ̄|||) ウーム
ふたつ目の突っ込みどころ・・・。
室内に15分だけって、どんな生活空間やねん・・・ヽ(`Д´)ノ
3つ目の突っ込みどころ・・・。
総揮発性有機化合物(TVOC)濃度が低ければ低いほど、身体症状を訴える人が少なかったって、当たり前やん・・・┐(-_-)┌ ヤレヤレ
小学生でも想像できるわ・・・(ノ ゚Д゚)ノ ==== ┻━━┻
ついでに・・・。
『また、化学物質に敏感な人の7割は、A規準を超える400~500μg/m3の部屋では、症状が出たが、S規準の部屋では2割弱と大幅に減ったという。』
はあ~っ・・・|||l_| ̄|○l|||
所詮、この程度である・・・ε-(ーдー)ハァ
決して、“化学物質過敏症の人”ではなく、“化学物質に敏感な人”が、たった15分、実験を行って、2割以上は、異常を来すのだから、とても住めた代物では無いと言うことである。
健康な人が生活したら、化学物質過敏症の予備軍を作るだけでしかないということである・・・┐(-_-)┌ ヤレヤレ
これを記事にする毎日新聞も、想像力が欠落しているとしか言いようがない・・・。
次回へ・・・。