「バランスの良い食事をしよう」とは巷で良く聞く言葉だ。
医者も言うし、テレビや雑誌でも良く目にする。
バランスの取れた食事とはいったい何だろう?
一日の必要摂取カロリーは、年齢、体格、活動量によって変わるが、農水省の食事バランスガイドでは2200±200Kcalが目安になっているようだ。
更に、細かく分けると・・・
主食(ご飯、パン、麺類)・・・5~7つ
副菜(野菜、きのこ、芋類、海草等)・・・5~6つ
主菜(肉、魚、卵、大豆料理)・・・3~5つ
牛乳、乳製品・・・2つ
果物・・・2つ
これがバランスの取れた食事らしい。
果たしてそうだろうか?
視点を変えて、動物を見てみよう。
動物には、草食動物、肉食動物、そして両方を摂取する雑食がいる。
草食動物で一番大きいゾウは、ご存知のように草、葉、果実、野菜を食べ、当然だが肉は食べない。
しかし、象は60年~70年の長寿である。
中には、台北市立動物園の林旺という象は推定で86歳まで生きたとされている。
象がそんなに長生きと聞いて驚く人は多いのではないだろうか?
ただ、これについて調べてみたら、哺乳類は、生涯に約22億回の心臓鼓動があるらしい。
一般に体重の重い哺乳類は心臓の拍動が遅く、体重の軽い哺乳類は心拍が早い。
このため体重の重い象は長生きをし、ネズミ等の軽い体重は1年半~2年と寿命が短いらしい。
これをネズミ-ゾウ曲線とか言うようである。
ちなみにその他の草食動物の寿命は以下を参考にして欲しい。
サイ・・・45年前後
カバ・・・35年前後
ウシ・・・20年前後
ウマ・・・25年前後
ウマの長寿情報としては、ミニチュアホースのTulleという馬が57年生きたという記録がある。
結構、皆、長生きである。
草、葉、果実、野菜しか食べておらずバランスが良いとは言えないと思うのだが???
では、次に肉食動物を見てみよう。
肉食動物の代表と言えば、ライオンであろうか?
彼らは大凡20年~25年生きるらしい。
主食は、中型から大型の哺乳類が中心だが、小型哺乳類、鳥類、爬虫類なども食べる。
猫とかも消化を助けるために草を食べるがライオンも同様で、たまに草を食べることもあるらしいが、基本は動物食である。
象に比べると短命だが、それでも肉しか食べず、バランスが良い食事とは言えないにも関わらず牛や馬と同じくらいの20年やそこらは生きるようである。
では、彼らはどうやってバランスを取っているのだろうか?
象は、草、葉、果実、野菜を食べる以外に、時折、泥や岩塩を食べるらしい。
これは、ミネラルを取るためである。
ライオンは、捕獲した獲物のどこを最初に食べるかご存じだろうか?
必ず、内蔵から食べ始める。
では、何故、内蔵から食べるのだろうか?
そこは、草食動物が草を食べた際に取り入れたバクテリアやミネラルの宝庫だからである。
つまり、草食動物も草、葉、果実、野菜を食べることを本来の目的にしているのではない。
草、葉、果実、野菜が根から吸い上げた土の中のバクテリアやミネラルを取り入れる為である。
草食動物も肉食動物もバクテリアやミネラルを目的にして餌を食べているのである。
話は変わるが、最近、ペットが癌、糖尿病、アトピー、花粉症、ヘルニア等々の病気にかかるという話を耳にする。
まるで、人間と同じである。
私もずっと猫を飼っているが、2匹の猫を亡くした。
この原因は、ペットフードにあるらしい。
ペットフードと言えば、栄養バランスの取れた食べ物のはずである。
しかし、このペットフードの影響で、ペット自体の寿命も短くなっているらしい。
前述した私の亡くした猫(麒麟君)の1匹目は肝臓を患って5歳で他界した。
この猫は生魚を食べず、乾燥フードばかりだった。
もう一匹の猫(グレ君)は、癌の為13歳で他界した。
この猫は、生魚をよく食べて、乾燥フードよりも缶詰を好んで食べた。
では、何故、栄養バランスの取れているはずの乾燥フードしか食べなかった猫の方が短命だったのだろうか?
人間も本当にバランスの取れた食事をすることが大切なのだろうか?
次回は、このことについて書いてみたいと思う。