少し体調を崩すと我々が良く耳にする言葉がある。
「ちゃんと食べてる?」
「栄養取ってる?」
「精の付くもの食べなさい!」
果たしてそうだろうか?
前回と同じく動物を例にとって考えてみよう。
犬や猫を飼った経験のある方なら解ると思うが、動物は体調が悪いとじっとして動かなくなる。
決して栄養のあるものを摂って回復を図ろうとはしない。
野生動物は、医者に診てもらうこともでもないし薬を飲むこともできない。
では、どうやって治すのだろう?
じっとしている野生動物には共通点があるらしい。
まず、食欲不振になりものを食べない。
そして、熱があるということである。
この食欲不振と発熱が必要な理由は、後で書くことにする。
話は変わるが、昨年、フジテレビの笑っていいとも!に女優の小雪さんが出演したときに興味深い話をしていた。
彼女は、時折、断食をすることにより体調を管理するらしい。
インターネットで検索したら、その時の会話を全て記録しているブログを見つけたので、興味のある方はご参考に・・・http://blog.livedoor.jp/soredemotv/archives/55300927.html
断食となると専門家の指導が必要になってくるが、人間が何故ものを食べているかと言うことを理解すれば、如何に現代人が無駄な食事をしているかと言うことが解ると思う。
断食を始めると・・・
人間は、口から食べ物が入らないと、新たなエネルギーの補給方法を探すようになっているらしい。
人間を構成している身体、脳、神経、etc・・・は、その新陳代謝のためブドウ糖は必需品である。
では、そのブドウ糖をどうやって作るかというと、断食開始後1~2日は、筋肉からグルコース(ブドウ糖)が生成されるようになるらしい。
そして、さらに断食を続けると・・・
筋肉→グルコースというエネルギー生成法から、脂肪から脂肪酸を作ようになるらしい。
そして、その脂肪酸をエネルギー源として、筋肉、心臓、肝臓を活動させる。
こうして、脂肪→脂肪酸へと補給源を変えることにより、筋肉の減少ペースが落ちるようにできているらしい。
しかし、残念ながら肝心な脳は、脂肪酸を直接のエネルギー源とすることができない。
当然、脳へのエネルギーが補給されないのだから思考力も落ちていくのであろうか?
断食後3日ほどたつと、肝臓で脂肪酸を分解してケトン(アセトン)を生成し、脳やその他の臓器の主要なエネルギー源とするようになるらしい。
ケトン(アセトン)と聞き慣れない単語なので、調べてみると、代表的なものとしてマニュキュアの除光液に使われ、消防法の危険物に指定されているらしい。
そんなものを身体の中では、エネルギー源としているのだから、人体とは摩訶不思議なものである。
現代の栄養学では、3食でバランス良く摂ることを奨めているが、動物の身体は必要に応じて、対応できるようになっているのではないだろうか?
それを野生の動物は本能で分かり、体調を崩すとじっと動かないのでは無いだろうか?
つまり、余計な栄養分を摂り入れることにより、本来持っている働きを阻害しているのではないだろうか?
次回、野生動物が体調を崩した際、食欲不振と発熱が必要な理由と、何故動物は食べるのかということに触れたいと思う。