我々は、ずっと食の重要性を説いてきた。
人間は何故食べなければいけないのか?
本当に食べなくてはならないのか?
この地球上が、酸化空間から抗酸化空間へ変えることが出来たならば、本当は、食べなくても良いのではないだろうか?
酸化空間に身を置かないのだから、エネルギーを抜かれることもない。
必要最小限のエネルギーの補給をするだけで良くなるはずである。
それこそ、仙人ではないが、霞(かすみ)を食べて生きていけると考えている。
身の回りのバクテリアはバランスが取れているわけだから、病気になることもない。
また、老化も緩やかになるのだから、皆、健康で長生きになる。
理想郷ではないか。
・・・などと、今現在は、到底、無理なことである。
そこで、抗酸化が食をどう変えることができるかを試行錯誤しながら、会田氏と遊んできた。
一番最初は、会田氏が手に入れた昆布を、乾燥させたことに始まった。
この昆布が、前の晩に水につけて出汁を取ると、非常に風味豊で美味しくなる。
これに味を占めた会田氏は次から次と乾燥させた。
山わさび、しょうが、大根、ほうれん草、にんじん、山芋、カボチャ、おから、トマト、バナナ、油揚げ、椎茸、鶏肉、豚肉、牛肉、etc・・・
山わさびやしょうがは粉末にして水で戻すのだが、これがツンと鼻に抜けるくらい辛い。
しかし、美味いのである。
昨年のエコプロダクツでは、何も知らない人が、会田氏から手のひらに乗っけられて、何人も被害を受けていた。
ご愁傷様・・・
大根、ほうれん草、にんじん、カボチャは、そのまま食べても、昔ながらの味がするのだが、味噌汁に手で砕いて入れれば、手間取らずに、最高に良い具材になる。
トマトやバナナはそのまま食べるより、甘さが引き立ってくるのである。
鶏肉、豚肉、牛肉は、市販のジャーキー等とは、比較にならないくらい肉の旨みが出ている。
また、ホタテの貝柱を干して解ったことがある。
ホタテの貝柱は、通常、縦に繊維が走っている。
本来であれば、乾燥させると、そのまま繊維に沿って避けるのが普通である。
しかし、一旦、冷凍させた貝柱を抗酸化で乾燥させると、繊維通りには避けずボロっともげてしまうのである。
一般的に売られている乾燥貝柱も、当然、抗酸化で処理していないのであるから、食べるだけ消化酵素の無駄遣いと言うことになる。
つまり、瞬間冷凍すれば細胞はそのままで新鮮である。
・・・と言われていることは、全くの矛盾が生じるわけである。
我々は、食べ物その物を食べているのではなく、そのバクテリアを食べているということを以前に書いた。
瞬間冷凍させても、バクテリアは死滅してしまう。
火を入れても死滅してしまう。
しかし、肉にしても魚にしても野菜にしても、そのままにしていれば腐る。
それは、水分があるからである。
先人達もそれを良く理解していたようである。
ミイラを作るときには、心臓以外の臓器、血液、体液を抜き去ってからミイラを作る。
これは、臓器が一番早く腐ることを理解していたからである。
食の文化でも、世界各地に干物の文化はある。
魚の干物を例に挙げる。
作り方は、いわし等の小魚でなければ、内臓を出して、塩分で菌が寄りつかないようにして、乾燥させる。
これも、内臓が一番腐りやすいと言う智慧があったから出来たのであろう。
今回は、触りというと言うことでこの程度に留めておく。