前回の続き・・・。
特許問題も解決した山中教授のiPS細胞の研究だが、果たして、その後の成果は・・・?
前段、『(iPS細胞は)受精卵を使用しないので、倫理的な問題もクリア(?)したことになる。』とクエスチョンマーク付きで書かせていただいたのだが・・・。
研究を進める内に、やはり、倫理的問題が提議されるのである・・・(@・Д・@)??
iPS細胞は、ES細胞と違い、受精卵を使うワケではなく、皮膚や髪の毛でも作れる訳である。
更に、iPS細胞は「ヒトのどんな細胞」にも分化できるのだから、精子や卵子さえも作れるということになる・・・。
事実、2012年10月、京都大学の斎藤通紀教授らのグループがマウスにおいてiPS細胞から精子と卵子を作製し、それらを元に受精、出産に成功したと発表している・・・。
不妊治療への応用として、脚光を浴びた反面、また、新たな問題を抱えてしまうことになる。
『同一人物の精子と卵子を受精させ、出産させる』ことまで、可能になるわけである・・・工エエェェ(´ロ`ノ)ノェェエエ工。
つまり・・・。
ある特定の優秀(?)な遺伝子を持つ人間ばかり作ったり・・・。
ある特定の危険(?)な遺伝子を持つ人間ばかり作ったり・・・。
こういう事さえ、可能になってくるのである。
クローン人間の問題が生じてきたのである・・・( ゚д゚)ハッ!
更に、皮膚や髪の毛から、iPS細胞を作ることが可能と言うことは・・・。
知らないうちに自分の髪の毛が採取され・・・。
ある日、街中を歩いていると、自分とそっくりな人間が前から歩いてくると言うSF映画のようなことが起きるとも言えるのではないだろうか・・・ヽ((◎д◎ ))ゝ ひょえぇ~
ES細胞では、『命を摘む』という倫理問題が、iPS細胞では、『命を作る』という予期しない倫理問題が沸いてきたのである・・・。
果たして、人類はどのような答を出すのだろうか・・・???
そして、もう一つの重大な問題が・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…
早い時期から指摘されていたのが、“がん化”の問題である・・・。
話しを少し逸れるが、2009年11月23日、NHKスペシャルで、『立花隆 思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む』という番組が放送された。
ジャーナリストの立花隆氏は、2007年、膀胱がんの手術を受けるのだが、NHKが、その手術の様子や、その後の治療の過程を、長期に渡って、映像に記録してきたもので、がん治療最前線のドキュメントである・・・。
立花氏は、取材を進める中で、「“がん細胞”こそが、“生命の進化の鍵”を握っているのではないか」という真理に行き着く・・・…((φ(。・c_,・。)φ))…フムフム
「“がん細胞”こそが、“生命の進化の鍵”を握っている」・・・この一文を、心に留めておいて欲しい・・・m(_ _)m
そして、この番組内で、立花氏と山中教授のインタビューが取り上げられているのである・・・。
その中で、山中教授は、以下のように答えている。
「iPS細胞作る過程でも、やはりがんが起こる過程、プロセスと本当に重複している。よく似ている、本当に紙一重、強く感じていますから。だから両極端の細胞のように思われるんですが、実際は本当によく似ている。同じものの表と裏をみているんじゃないかと思えるくらいですから・・・」
更に、人間にイモリのような再生能力が与えられていないことについても、こんな推論を披露している。
「結局、再生能力というのは、がんになるのと紙一重だと思うんです。だから、高い再生能力を持っているということは、その生物の足が切れたら、確かに足が生えてくるかもしれないが、同時に、がんがすごくできやすいということなんじゃないかと・・・。だから、どっちを取るかという究極の選択を、進化ががんのほうがだめだと。足がなくても生きられるかもしれないけれど、がんができたら間違いなく死んでしまう。人間のように50年も生きるようになってしまったと。十数歳まで生きないと、次の世代に子どもを残せないと。だから十何年間生きなければあかんようになってしまったわけですね。その間にがんが起こったら、もう絶えてしまうわけじゃないですか。だからその十何年間は、がんを起こさない必要があって、そのために、涙を飲んで再生能力を犠牲にしたのではないかなと・・・。僕はすごく一人で納得して思っているんです。」
如何だろう・・・?
かなり、面白い話ではないかと思うのだが・・・( ̄ー ̄)ニヤリ
次回へ・・・。