昨日、新潟で買ったマグロが届いただので、早速、調理した。多分、人生の中で初めての生マグロだと思うのだが・・・
大トロ、中トロ、赤身を刺身にした。
更に、赤身をヅケ。
それから、山かけ。
大トロと中トロのネギトロ。
マグロづくし・・・
そこで、不思議なことに気づいた。
大トロ、中トロはいつもだと、2~3枚食べも食べれば、もたれて食べられなくなるのだが・・・
「あれ?」
結構、何枚食べてもしつこさを感じない。
家内や子等に聞いても、同様である。
今まで食べてきたマグロと何が違うのだろうか?
マグロは、何故、冷凍されるのかと言うことから考えてみた。
皆も聞いたことがあるが、マグロは一生の間を泳ぎ続けて生きている。
泳ぎ続けるとなると、それなりに筋肉が発達していないと無理である。
筋肉を動かすには酸素が不可欠である。
・・・ん?酸素?
そういえば、マグロの肉は赤い。
何故、赤いのだろう?
人間の血と関係あるのか?
調べてみたら、水溶性の血色素ヘモグロビン(2%)と肉色素ミオグロビン(98%) にできているようだ。
ヘモグロビンは、今更、説明するまでもないだろうが、ヒトを含む全ての脊椎動物や一部のその他の動物の血液中に存在する赤血球の中にある蛋白質である。
酸素分子と結合し、肺から全身へと酸素を運搬する役割を担っている。
では、ミオグロビンとは何だろう?
筋肉の中にある酸素分子を、代謝に必要な時まで貯蔵する色素タンパク質ということである。
クジラ、アザラシ、イルカなど水中に潜る哺乳類は大量の酸素を貯蔵しなければならないので、これらの筋肉には特に豊富に含まれているらしい。
マグロは酸化しやすいといいうことである。
そのため、冷凍まぐろは釣られてから、内臓を取り除き、血抜き等の処理をしたあと-60℃で急速冷凍されるのである。
おう・・・瞬間冷凍さえ無ければ、まるでミイラの処理と同じだ。
では、これだけ多くの酸素を含んだままの、マグロでも瞬間冷凍さえすれば酸化を防げると言うことだろうか?
残念!
魚を冷凍した場合、組織中の水分が結晶になる。
そのため、隙間が出来て、酸素が内部に入り込みやすくなっているわけである。
つまり、氷の中に溶けている酸素でも、マグロの持っているエイコサペンタエン酸(EPA)などの脂肪酸を過酸化脂質に変えてしまうのである。
瞬間冷凍しようが、酸化は進む。
つまり、表面が固まっているため分かりづらいが、冷凍されている間でも、劣化・腐敗が進んでいると言うことである。
皆は、冷凍マグロを買ってきて、何だか水っぽいなと感じたことがないだろうか?
それは、きちんとした解凍の仕方をしなかったと言うこともあるかもしれないが、冷凍しながら酸化が進んで、溶ける際に、水になったと言うことである。
この写真を見比べてみよう。
明らかに、酸化している。
つまり、世間で使われるフリーズドライは、細胞を破壊するのであるから、バクテリアどころか、酸化していくのだから無意味だということである。
最近、健康ブームでフリーズドライの製品が増えている。
粉にすればするほど酸素に触れやすくなる
健康どころか、危険が隣り合わせになっているので無いだろうか?