前回、兄の一周忌に関して寄稿したが、 PREDIDENT On Line に気になる記事を見つけので紹介する。
余命を告げられた患者が、死を前にして何に後悔したことを緩和ケア外来に特化した診療所「早期緩和ケア大津秀一クリニック」院長の大津秀一氏がまとめたものである。
大津先生は緩和ケア医として、これまで約 3,000 人の患者さんの最期と向き合ってきたそうだ。
人は、楽観的で、これまでの日常がずっと続くと何となく思っている。
しかし、必ずしもそうではない。
当然のことだが、人は、いつ死ぬかわからない。
もし、近い将来に急に重い病気を告げられ、余命宣告された場合、貴方は何に後悔するだろうか?
もし、元気なうちに、それらを考えることが出来て、行動に移すことが出来たとしたら、生き方のささやかな修正になり、後悔のない人生の完結につながるのではないかと大津先生は語っている。
【 死ぬときに後悔するリスト 10 】
Ⅰ. 終末医療についての意思を示さなかったこと
☞ 自分は延命治療を望んでいなかったが、その意思を家族に伝えなかったため延命だけの医療を受ける羽目になった。
Ⅱ. 他人に優しくなかったこと
☞ 人に心から優しくしてきた人は、詩を前に自分に心から優しくできる。
☞ 最後になって優しさの大切さに気付くことも。
Ⅲ. 喜怒哀楽に振り回されすぎたこと
☞ 自分に起きることに心を揺り動かされてきた。
☞ しかし、そんなことは、死ぬことからすれば大したことではない。
Ⅳ. 自分が一番だと信じて疑わなかっこと
☞ 死を前にして医師の話を聞き、学びの大切さを知ることが出来た。
☞ 若いうちから人の話を聞けばよかった感じても遅い。
Ⅴ. 故郷に帰らなかったこと
☞ 死期が迫ると、故郷への想いに駆られるようになる。
☞ 元気に動けるうちに、故郷に帰り、親の墓参りをしておきたい。
Ⅵ. 美味しいものを食べておかなかったこと
☞ 病気になると、今までの食生活は変化せざるを得ない。
☞ 家族や友人と好きなものを食べる幸せは、元気でなければ味わえない。
Ⅶ. 仕事ばかりで趣味や旅行に時間を割かなかったこと
☞ 「仕事命」の人は、仕事が出来なくなるまで生きがいの柱を失ってしまう。
☞ 仕事以外の引き出しがない人の闘病は往々にして辛い。
Ⅷ. 子供を結婚させなかったこと
☞ 死を前にして、独身の子供の生末を案ずる人が少なくない。
☞ まさかと思うが、意外と多い後悔。
Ⅸ. 生と死の意味を見つけられなかったこと
☞ 生と死の意味を見出しえなければ、自分に市が迫った時に、それは大きな恐怖となり眼前に立ちふさがることも。
Ⅹ. 大切な人に「ありがとう」を伝えられなかったこと
☞ 大切な人に「愛している」という言葉をかけるのに抵抗のある人もいるだろう。
☞ しかし、「ありがとう」は言えるはず。
如何だろうか?
死に直面しないと分からないこともあるが、今からでも、死に直面した時に後悔しないように自分の指針に出来るものもあるのではないだろうか?
私の場合は・・・?
Ⅰ ☞ 延命治療は不要とすでに伝えている 〇
Ⅱ ☞ 出来るだけ優しくしているつもりでは足りないかもしれない △
Ⅲ ☞ 最終的に喜びを感じられるようにしているが、如何せん、“怒”を色んな所に感じてしまう若輩者である ×
Ⅳ ☞ 挫折も色々味わってきたし、裸の王様にはならないようにしている 〇
Ⅴ ☞ 兄の病気が発覚して、一緒に帰ろうと話していたが、コロナの影響もあり、連れて帰ってあげることが出来なかった。私自身も、親との不仲や遠いという理由で帰れていない ×
Ⅵ ☞ 常に美味しい料理と美味しい酒を求めている 〇
Ⅶ ☞ 仕事に重きを置いてい入るが家族との時間は出来るだけ取るようにしている 〇
Ⅷ ☞ 長女、長男は結婚しているが、 3 番目はそういう意思がないようなので、結婚しなくても幸せになる方法を模索中である △
Ⅸ ☞ 自分が生きる意味は理化しているが、それと死を結びつけるのは至っていない △
Ⅹ ☞ 家内には常日頃から「愛している」と「ありがとう」は伝えている 〇
私もこれからの人生を歩むにわたり、修正できることが見えてきた。
皆も一考しては如何だろうか?