前回の続き・・・。
私:「話は変わりますが、皆さん、酸素はどのようにして作られると思っています?」
皆:「光合成ですか・・・?」
私:「まあ、私が質問するわけですから、裏があるんですけどね・・・。」
皆:「・・・?」
私:「学校では、草や木が光合成によって、二酸化炭素を吸って、酸素を出すと言う風に習いませんでしたか?」
皆:「はい。」
ここで、少し脱線させていただく・・・。
光合成についての質問をすると、殆どの方が、このような回答をする・・・。
実は、小中学校レベルでも、光合成については、もう少し詳しく教えてくれているのだが・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…
『植物が太陽の光を受けてデンプンなどの養分を作ること』
これが、学校で教わる正しい答なのだ・・・。
しかし、大人になるにつれて、「二酸化炭素(CO2)を吸って、酸素(O2)を出す」という回答になる。
つまり、枝葉を落として、幹だけ残すのではなく、幹を捨てて、枝葉を残しているのである。
高校になると、生物はさほど、受験に必要でないためか、履修しない人も増えるようだが・・・。
私の時代は、今のセンター試験の前身にあたる、共通一次なるものがあり、国公立大学を受ける場合は、理科4科目(科学、物理、生物、地学)のうち2科目を選択しなければならなかった・・・。
私は、点の取りやすい化学と生物を選択しているので、高校でも履修したのだが・・・。
高校では、以下のように教えられる。
『植物が光によって水(H2O)を分解して酸素(O2)を発生し、二酸化炭素(CO2)を有機物に固定する反応』
つまり、光合成によって、デンプンなどの有機物を作り出す本来のメカニズムを教わるのだ。
これが、大学になると、少々、毛色が違ってくる・・・。
“光合成細菌”という単語聞いたことはあるだろうか?
光合成細菌は、光エネルギーによる同化を行う細菌の総称なのだが、草や木のように、水を分解して酸素を発生したりしないのである・・・。
光合成=二酸化炭素(CO2)→酸素(O2)という方程式は成り立たないのである。
例えば、硫化水素(H2S)を分解して、硫黄(S)を作ったりする。
この際、硫黄(S)は、光合成細菌にとっては、不要なものなので、細胞の外に捨てられる。
つまり、重要なのは、残った水素(H)なのである。
言い方を換えると、他の物質を還元する力が重要だということになる。
声:「還元力・・・、得意分野ではないか( ̄ー ̄)ニヤリ」
つまり、大学になると、光合成とは、以下のように教わることになる。
『光によって環境中の物質から還元力を取り出し、その還元力とエネルギーによって有機物に固定する反応』
少し、小難しくなってしまったが・・・。
では、光がない時は・・・?
当然のことだが、生物全般に言えるが、生命維持を維持するためのエネルギーを得る必要がある・・・。
草や木は、『光によって環境中の物質から還元力を取り出し、その還元力とエネルギーによって有機物に固定する反応』ことが出来ないのだから、我々、人間あるいは動物と一緒なのである。
つまり、酸素(O2)を取り入れて養分を分解し、その際に生じた二酸化炭素(CO2)を排出している・・・。
ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…
閑話休題・・・。
私:「昼間は光合成によって、酸素を作るかも知れませんが、夜は逆だと言うことも習いましたよね?」
皆:「はい・・・。」
私:「プラスマイナス・ゼロですよね・・・?」
N:「そうなんですよ。それも、疑問に思っていたんですよね・・・。」
私:「つまり、一生懸命、植樹しようが、緑化しようが、二酸化炭素(CO2)削減には貢献できないと言うことですよね?」
皆:「・・・。」
次回へ・・・。