前回の続き・・・。
大阪府立大学名誉教授・医学博士 清水教永先生は、他にも面白いアンチ・エイジング・メガネの実験・検証をして頂いている。
【DVA(Dynamic Visual Acuity)・横方向動体視力注1】
●動いている対象物を認識する能力
●球技などのスポーツでの情報の獲得には重要な機能
●HI-10(Kowa社製)注2を使用
●距離: 80 cm
●指標表示速度 40 rpm 注3からの自動減速提示法注4による測定
●練習試行 5 回、本測定 5 回
●平均値を個人データとする
注 1 動体視力とは、視線をはずさずに,目の前を動く物体の動きを追い続けられる能力のこと。
注 3 rpm とは、回毎分(revolutions per minute)の略で、主として回転する機器(回転機)において、一周期を一回帰と見なし、1分間に何度同じ回帰を繰り返したかを表す単位。
注 4 自動減速提示法とは、回転数を自動的に減速し、対象物の確認をさせる方法のことで、この場合は、40、38、36、34、32の5段階の速度で実験された。
種類 | 平均値 |
---|---|
加工なし | 35.24 |
フレームのみ抗酸化処理 | 35.20 |
フレーム+レンズを抗酸化処理 | 35.63 |
全部を抗酸化処理 | 36.18 |
グラフのように、ばらつきはあるが明らかに、各人、抗酸化処理したメガネをかけることにより、動体視力があがることが見て取れる。
何より驚きなのは、“加工なし・フレームのみ抗酸化処理”群と“フレーム+レンズを抗酸化処理・全部を抗酸化処理”群の違いである。
レンズを加工することにより、動体視力は更に増すというのだからお驚きのデータである。
スポーツ選手がこのメガネを使えばどうなることやら・・・?
あるいは、コンタクトレンズの抗酸化処理が実現できれば、更に、驚愕の結果になるのでは・・・??
まあ、妄想だが・・・(笑)
【SVA(Static Visual Acuity)・静止視力】
種類 | 平均値 |
---|---|
加工なし | 1.24 |
フレームのみ抗酸化処理 | 1.41 |
フレーム+レンズを抗酸化処理 | 1.58 |
全部を抗酸化処理 | 1.68 |
種類 | 平均値 |
---|---|
加工なし | 1.04 |
フレームのみ抗酸化処理 | 1.18 |
フレーム+レンズを抗酸化処理 | 1.41 |
全部を抗酸化処理 | 1.31 |
グラフのように、ばらつきはあるが明らかに、各人、抗酸化処理したメガネをかけることにより、静止視力があがることが見て取れる。
実験に立ち会っていないので、詳細は不明なのだが、多分、効き眼が右眼の人が多かったのではないだろうか・・・?
ん?
効き眼?
手に利き手があるように、目にも利き眼があり、物を見るときには、つい利き眼を酷使してしまうのだ。
それにより、利き眼ではないほうの眼は見ることをサボり、利き眼の視力はどんどん低下すると言われている。
利き眼を有効的に使う一方で、効き眼でない方の眼を意識的に使うようにすれば、低下してしまった眼の視力回復が見込めるらしいので、抗酸化処理したメガネを使用することにより、効果的な視力回復も望まれるとしたら、うれしい限りではないだろうか?
【DP(Depth Perception)・深視力注5】
●対象物の空間的位置を認識する能力(静的深視力、量的深視力)
●AS-7JS1(Kowa社製)注6を使用
●距離:250 cm
●電動三桿式注7による定測定(左右固定、真ん中のみ前後移動)
●練習試行 5 回、本測定 5 回
●遠方誤差(+)、近方誤差(-)
●絶対値の平均値を個人データとする
注 5 深視力とは、遠近感や立体感を正しく把握する能力のこと。
注 6 AS-7JS1(Kowa社製)
注 7 電動三桿式とは、電動で動く中央の棒を左右の固定した 2 本の棒と同じ距離になるところで止めて、その誤差を測定する方式のこと。
種類 | 平均値 |
---|---|
加工なし | 12.03 |
フレームのみ抗酸化処理 | 12.16 |
フレーム+レンズを抗酸化処理 | 11.88 |
全部を抗酸化処理 | 12.25 |
これに関しては、コメントが難しいのだが、グラフを見て、個々に判断してもらった方が良いだろう・・・ε=┏(; ̄▽ ̄)┛
次回へ・・・。